新人の学習ルート
読む順番に迷ったら、マイページのルートに沿って進められます
進み方を見る →
プロット図の見方 第11回連載の一覧 ›

プロット図のスイッチは●1つ、線も1本。でも実際には、その1本の線の中に電線が2本、3本と入っています。どの電線をどこにつなぐのかを描くのが複線図です。地図の「1本の道」を、車線ごとに描き分けるイメージです。第11回は、第1回で読んだスイッチを、実際の配線までたどります。白と黒の決まり、帰り線、3路の渡り線の順です。

結論

決まりは3つ。白(接地側)は電灯へ、黒(非接地側)はスイッチへ、スイッチから電灯へ帰り線。3路どうしは渡り線2本でつなぎます。

  • 片切スイッチまでは黒+帰り線の2本
  • 3路の区間は3本、4路の前後は渡り線2本ずつ
  • 複線図で数えた本数は、プロット図の斜線の数と一致する
この記事でわかること
気になるものを選べば、その項目へ飛べます。全部を読まなくても、必要なところだけで解決します。
プロット図のスイッチから複線図へ、白と黒の決まり、帰り線、3路スイッチの渡り線の順に示す動く図解
約50秒でくり返します。白と黒をつなぎ、帰り線で1周させ、3路で点け消しが切り替わる様子まで見ます。

プロット図は「位置と本数」、複線図は「つなぎ方」

プロット図(単線図)は、器具の位置と、区間ごとの電線の本数を表す図です。本数は第5回の斜線で読みます。一方、複線図は電線を1本1本描いて、どの線をどの器具につなぐかを決める図です。

図 わかること わからないこと
プロット図(単線図) 器具の位置、区間ごとの電線の本数、管の種類 どの電線をどこにつなぐか
複線図 電線1本1本のつなぎ方、ジョイントボックスでの接続 器具の正確な位置(プロット図で見る)
2つの図は同じ回路を別の見方で描いたもの。行き来しながら読みます。
ここまでのポイント
  • プロット図は位置と本数
  • 複線図はつなぎ方
  • 2つを行き来して読む

決まりは3つ ― 白は電灯へ、黒はスイッチへ、帰り線

複線図は、次の3つの決まりだけで描けます。電気は黒から出て、スイッチを通り、電灯を光らせて、白で戻る。この1周の道すじを描くのが複線図です。

決まり つなぎ方 理由
① 白(接地側) 電灯・コンセントへ直接つなぐ スイッチを通さない側
② 黒(非接地側) スイッチ・コンセントへつなぐ スイッチで切るのは黒の側
③ 帰り線 スイッチから電灯へつなぐ これで回路が1周する
帰り線の色に決まりはありません。2心ケーブルでは、黒を電源側、白を帰り線に使うことがよくあります。
ここまでのポイント
  • 白は電灯・コンセントへ
  • 黒はスイッチ・コンセントへ
  • スイッチから電灯へ帰り線

片切スイッチの複線図 ― 5つの手順

ジョイントボックスから電灯とスイッチに分かれる、いちばん基本の回路で描いてみます。

✏️ 描く手順

  1. 器具を並べる:電源、ジョイントボックス、電灯、スイッチをプロット図と同じ位置に置きます。
  2. 白を引く:電源の白を電灯へつなぎます。
  3. 黒を引く:電源の黒をスイッチへつなぎます。
  4. 帰り線を引く:スイッチから電灯へつなぎます。
  5. 本数を数える:区間ごとに電線を数え、プロット図の斜線と合っているか確かめます。
区間 入る電線 本数
電源 → ジョイントボックス 白・黒 2本
ジョイントボックス → スイッチ 黒・帰り線 2本
ジョイントボックス → 電灯 白・帰り線 2本
電線どうしの接続は、必ずジョイントボックスの中で行います(第7回)。
もっと詳しく:複線図の描き方を1回路ずつ追うなら、配線結線方式の手順①(片切スイッチ)・手順②(連用スイッチ)・手順③(3路スイッチ)で扱っています。
ここまでのポイント
  • 器具を並べ、白→黒→帰り線の順に引く
  • スイッチまで2本、電灯まで2本
  • 数えた本数をプロット図の斜線と照らす


3路は渡り線2本、4路はその途中に入る

階段の上と下のように、2か所で点け消しするのが3路スイッチです。3路スイッチには端子が3つ(0・1・3)あり、2つの3路の1どうし、3どうしを渡り線でつなぎます。どちらのスイッチを切り替えても、電気の通り道が入れ替わって、点いたり消えたりします。

区間 入る電線 本数
電源側の3路まで 黒・渡り線2本 3本
3路どうし(直接つなぐとき) 渡り線 2本
電灯側の3路から 帰り線・渡り線2本 3本
4路の前後 渡り線 2本ずつ
ジョイントボックスを経由すると、区間ごとの本数は変わります。プロット図の斜線で確かめます。

3か所以上で点け消しするときは、3路と3路の間に4路を入れます。4路は渡り線を2本受けて2本出すスイッチです。プロット図の読み方(3・4・3の並び)は第1回、スイッチの傍記は第8回で扱っています。

ここまでのポイント
  • 3路どうしは渡り線2本
  • 3路の区間は3本が基本
  • 4路は渡り線の途中に入る

読み違えやすいところ

⚠️ よくある読み違い

  1. 白をスイッチに入れる:スイッチは黒(非接地側)で切ります。白は電灯へ直接。
  2. 帰り線を忘れる:スイッチから電灯へ戻る線がないと、回路が1周しません。
  3. 3路の間を1本と思う:3路どうしは渡り線2本です。
  4. プロット図の1本の線を電線1本と読む:1本の線の中に何本入るかは斜線で読みます。
  5. ボックスの外でつなぐ:接続はジョイントボックスの中です。
ここまでのポイント
  • スイッチは黒の側
  • 帰り線で1周
  • 3路は渡り線2本

よくある質問

プロット図と複線図は何が違いますか?

プロット図(単線図)は器具の位置と、区間ごとの電線の本数を表します。複線図は電線を1本1本描いて、どの線をどこにつなぐかを決める図です。プロット図の斜線の本数と、複線図で数えた本数は一致します。

白と黒はどこにつなぎますか?

白(接地側)は電灯やコンセントへ直接つなぎ、黒(非接地側)はスイッチやコンセントへつなぎます。スイッチは黒の側に入れて、電気を切ります。

帰り線とは何ですか?

スイッチから電灯へ戻る線です。黒でスイッチに来た電気が、帰り線を通って電灯に届き、白で電源に戻ることで回路が1周します。

片切スイッチまでの電線は何本ですか?

黒(非接地側)と帰り線の2本です。VVF 2心ケーブルを使うことが多く、プロット図ではスイッチまでの区間に斜線が2本描かれます。

3路スイッチの間の電線は何本ですか?

3路どうしは渡り線2本でつなぎます。電源側の3路までは黒と渡り線2本で3本、電灯側の3路からは帰り線と渡り線2本で3本になるのが基本です。

4路スイッチはどうつなぎますか?

3路と3路の間の渡り線の途中に入れます。4路スイッチには渡り線が2本入って2本出るので、4路の前後はそれぞれ渡り線2本です。

30秒アンケートこの記事は役に立ちましたか?

タップするだけで完了します。あなたの声でこのサイトは育ちます。

次に読むならこれコンセントとは?部品・穴の形・図記号・用途を動く図解で超基本から新人教育
次はこれ
新人マイページで進捗とノートを残す →読んだ記事は自動で記録されます。ノートは端末に保存され、書き出せます。
ABOUT ME
HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。