建築消防|防火管理者・統括防火管理者・防災管理者・自衛消防組織|4つの制度の対象と資格
防火管理者・統括防火管理者・防災管理者・自衛消防組織。この4つは「人と組織」に関する制度で、消防用設備等とは別の系統にあります。設備の設計者から見ると自分の担当ではないように見えますが、要否を決めているのは収容人員・階数・延べ面積という、設備の要否を決めるのと同じ数字です。建物の規模を最初に押さえるときに一緒に確認しておくと、後から「防災センターに要員が常駐する前提だったのか」といった話が出てきません。
この記事では、消防法第8条・第8条の2・第8条の2の5・第36条と、令第1条の2・第3条・第3条の3・第4条・第4条の2の4・第4条の2の8・第45条〜第48条の2を条文の文言のまま整理します。あわせて、市販の解説書の対象一覧に見られる収容人員の数値の誤りを一次資料で訂正します。
防火管理者|しきい値は10人・30人・50人の三段階
消防法第8条第1項が、管理権原者に対して防火管理者の選任と業務の実施を義務づけています。
…多数の者が出入し、勤務し、又は居住する防火対象物で政令で定めるものの管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちから防火管理者を定め、政令で定めるところにより、当該防火対象物について消防計画の作成、当該消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練の実施、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備、火気の使用又は取扱いに関する監督、避難又は防火上必要な構造及び設備の維持管理並びに収容人員の管理その他防火管理上必要な業務を行わせなければならない。
義務を負うのは管理権原者であって、防火管理者本人ではありません。防火管理者は「定められる側」です。選任したときは遅滞なく所轄消防長又は消防署長に届け出ます(第2項)。解任したときも同様です。
対象になる防火対象物
令第1条の2第3項第1号が、イ・ロ・ハの3つに分けています。
| 号 | 用途 | 収容人員 |
|---|---|---|
| イ | (六)項ロ、(十六)項イ及び(十六の二)項(後2者は(六)項ロの用途部分が存するものに限る) | 10人以上 |
| ロ | (一)〜(四)項、(五)項イ、(六)項イ・ハ・ニ、(九)項イ、(十六)項イ、(十六の二)項((六)項ロの部分が存するものを除く) | 30人以上 |
| ハ | (五)項ロ、(七)項、(八)項、(九)項ロ、(十)〜(十五)項、(十六)項ロ、(十七)項 | 50人以上 |
「防火管理者は30人以上」と一律に覚えていると、(六)項ロ(自力避難が困難な人が入所する福祉施設等)の10人と、共同住宅・工場・事務所などの50人を取り違えます。とくにイの10人は、(十六)項イの複合用途に(六)項ロの部分が少しでもあれば建物全体に及びます。
工事中の建築物にも防火管理者が要る
令第1条の2第3項には第2号・第3号もあります。第2号は新築の工事中の建築物で収容人員50人以上のうち、イ 地階を除く階数11以上かつ延べ面積1万㎡以上/ロ 延べ面積5万㎡以上/ハ 地階の床面積の合計5千㎡以上のもの。第3号は建造中の旅客船で収容人員50人以上かつ甲板数11以上のものです。大規模な新築工事では、竣工前から防火管理者が必要になります。
甲種と乙種の分かれ目
令第3条第1項が資格を定めています。柱書に共通条件があります。
…次の各号に掲げる防火対象物の区分に応じ、当該各号に定める者で、当該防火対象物において防火管理上必要な業務を適切に遂行することができる管理的又は監督的な地位にあるものとする。
講習を修了しただけでは足りず、その建物で管理的または監督的な地位にあることが必要です。外部の人に丸投げできない建て付けになっています。
| 区分 | 定義 | 資格 |
|---|---|---|
| 甲種防火対象物 | 令第1条の2第3項各号の防火対象物(イに当たるものは常にこちら) | 甲種防火管理講習の修了者/防災に関する学科・課程を修めて大学・高専を卒業し1年以上の実務経験がある者/市町村の消防職員で管理的又は監督的な職に1年以上あった者/これらに準ずる学識経験者 |
| 乙種防火対象物 | 令第1条の2第3項第1号ロ及びハのうち、延べ面積がロ系は300㎡未満/ハ系は500㎡未満のもの | 乙種防火管理講習の修了者、または甲種の資格者 |
ここで見落とされやすいのが、乙種になり得るのはロとハだけという点です。令第3条第1項第2号が乙種防火対象物を「第一条の二第三項第一号ロ及びハに掲げる防火対象物で…」と定義しているため、イに当たる(六)項ロ等は延べ面積にかかわらず常に甲種です。
面積の対応も逆に覚えがちです。特定用途系(ロ)が300㎡、その他(ハ)が500㎡。危険度の高い用途のほうが、小さい面積で甲種になります。
遠隔地に管理者しかいない共同住宅の特例
令第3条第2項は、共同住宅その他総務省令で定める防火対象物で、管理的又は監督的な地位にある者のいずれもが遠隔の地に勤務していることなどにより業務を適切に遂行できないと消防長等が認めるものについて、「管理的又は監督的な地位にあるもの」を「防火管理上必要な業務を適切に遂行するために必要な権限及び知識を有するものとして総務省令で定める要件を満たすもの」と読み替えると定めています。管理会社に委託する形が認められる根拠がここです。
防火管理者の責務と消防計画
令第3条の2が責務を定めています。第1項は消防計画の作成と所轄消防長又は消防署長への届出、第2項が計画に基づく業務の実施、第3項が「必要に応じて管理権原者の指示を求め、誠実に職務を遂行する」こと、第4項が火元責任者その他の従事者への指示です。
消防計画そのものは規則第3条が定めていて、全10項の長い条文です。第1項の柱書は「当該防火対象物の管理について権原を有する者の指示を受けて防火管理に係る消防計画を作成し、別記様式第一号の二の届出書により…届け出なければならない」となっています。選任・解任の届出は規則第3条の2で、選任の届出には防火管理者の資格を証する書面を添える必要があります。
統括防火管理者|権原が分かれる建物の全体を1人が見る
消防法第8条の2第1項です。
高層建築物(高さ三十一メートルを超える建築物をいう。…)その他政令で定める防火対象物で、その管理について権原が分かれているもの又は地下街…でその管理について権原が分かれているもののうち消防長若しくは消防署長が指定するものの管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちからこれらの防火対象物の全体について防火管理上必要な業務を統括する防火管理者…を協議して定め、…当該防火対象物の全体についての消防計画の作成…その他全体についての防火管理上必要な業務を行わせなければならない。
読み落としやすいのが地下街の「消防長若しくは消防署長が指定するもの」という限定です。地下街であれば自動的にかかるわけではなく、指定が要件になっています。高層建築物のほうにはこの限定がありません。
令第3条の3の4つの号
| 号 | 用途 | 規模 |
|---|---|---|
| 第1号 | (六)項ロ、(十六)項イ((六)項ロの用途部分が存するものに限る) | 地階を除く階数が3以上、かつ収容人員10人以上 |
| 第2号 | (一)〜(四)項、(五)項イ、(六)項イ・ハ・ニ、(九)項イ、(十六)項イ((六)項ロの部分が存するものを除く) | 地階を除く階数が3以上、かつ収容人員30人以上 |
| 第3号 | (十六)項ロ | 地階を除く階数が5以上、かつ収容人員50人以上 |
| 第4号 | (十六の三)項=準地下街 | 規模の要件なし |
市販の解説書のなかに、第2号を「収容人数10人以上」、第3号を「収容人数60人以上」と書いているものがあります。条文はそれぞれ30人以上、50人以上です。また第2号には(九)項イ(蒸気浴場・熱気浴場)が含まれており、これを落としている一覧も見かけます。数値と用途は令第3条の3の原文で確認してください。
「地階を除く階数が3以上」なので、地下2階・地上2階の建物は該当しません。地階は数えません。
統括防火管理者の資格
令第4条が定めています。原則は令第3条第1項第1号に定める者(=甲種の資格者)ですが、小規模なものについては同項第2号に定める者(=乙種の資格者)でも可とされています。
| 対象 | 乙種の資格でよい範囲 |
|---|---|
| 令第3条の3第2号の防火対象物 | 延べ面積300㎡未満 |
| 令第3条の3第3号の防火対象物 | 延べ面積500㎡未満 |
| 準地下街((六)項ロの用途部分があるものを除く) | 延べ面積300㎡未満 |
| 地下街((六)項ロの用途部分があるものを除く) | 延べ面積300㎡未満 |
加えて柱書が、統括防火管理者について「全体についての防火管理上必要な業務を適切に遂行するために必要な権限及び知識を有するものとして総務省令で定める要件を満たすもの」と求めています。防火管理者の「管理的又は監督的な地位」とは書き方が違い、建物全体に及ぶ権限があるかどうかが問われる構造です。
平成26年4月1日に「共同防火管理」から変わった
統括防火管理者の制度は平成26年(2014年)4月1日施行です。それ以前は共同防火管理協議会を組織して協議事項を届け出る方式でしたが、責任者が特定されないという問題がありました。現行制度では統括防火管理者を1名選任して届け出させ、次の2つの権限・義務を新設しています。
- 指示権:統括防火管理者は、各権原者が定めた防火管理者に対し、業務の実施のために必要な措置を講ずることを指示できる(法第8条の2第2項)
- 計画の適合義務:各防火管理者が作成する消防計画は、統括防火管理者が作成する全体の消防計画に適合するものでなければならない(同第3項)
古い資料には「共同防火管理協議会」のままのものがあります。用語が出てきたら、その資料は平成26年より前のものです。
自衛消防組織|大規模建築物に法定の組織を置く
消防法第8条の2の5第1項です。
第八条第一項の防火対象物のうち多数の者が出入するものであり、かつ、大規模なものとして政令で定めるものの管理について権原を有する者は、政令で定めるところにより、当該防火対象物に自衛消防組織を置かなければならない。
平成21年(2009年)6月1日施行の制度です。設置したときは、要員の現況その他の事項を遅滞なく所轄消防長又は消防署長に届け出なければならず、変更したときも同様です(第2項)。
設置対象(令第4条の2の4)
| 号 | 用途 | 階数と面積 |
|---|---|---|
| 第1号 | (一)〜(四)項、(五)項イ、(六)〜(十二)項、(十三)項イ、(十五)項、(十七)項 | イ 地階を除く階数11以上で延べ面積10,000㎡以上 ロ 地階を除く階数5以上10以下で延べ面積20,000㎡以上 ハ 地階を除く階数4以下で延べ面積50,000㎡以上 |
| 第2号 | (十六)項(上記の用途部分が存するものに限る) | 用途部分が存する階と床面積の合計で、上と同じ数値を判定 |
| 第3号 | (十六の二)項=地下街 | 延べ面積1,000㎡以上 |
要員の基準
令第4条の2の8第1項は「自衛消防組織には、統括管理者及び総務省令で定める自衛消防組織の業務ごとに総務省令で定める員数以上の自衛消防要員を置かなければならない」と定め、その総務省令が規則第4条の2の11です。
自衛消防組織には、次の各号に定める業務について、それぞれおおむね二人以上の要員を置かなければならない。
一 火災の初期の段階における消火活動
二 情報の収集及び伝達並びに消防用設備等その他の設備の監視
三 在館者が避難する際の誘導
四 在館者の救出及び救護
統括管理者の資格は令第4条の2の8第3項で、自衛消防組織の業務に関する講習(規則第4条の2の14により「自衛消防業務新規講習」と「自衛消防業務再講習」)の修了者、またはこれに準ずる学識経験者です。準ずる者は規則第4条の2の13が定めていて、市町村の消防職員で1年以上管理的又は監督的な職にあった者、市町村の消防団員で3年以上管理的又は監督的な職にあった者、消防庁長官が定める者です。
法定の「自衛消防組織」と、任意の「自衛消防隊」は別物
事業所が自主的に置いている「自衛消防隊」と、法第8条の2の5の「自衛消防組織」は法的性格が違います。後者には次の義務がかかります。
- 統括管理者の資格要件(自衛消防業務講習の修了等)
- 4つの業務それぞれにおおむね2人以上という員数
- 設置・変更の届出(別記様式第一号の二の二の三の三、統括管理者の資格を証する書面を添付)
複数の管理権原者が共同して自衛消防組織を置く場合の協議会の設置・運営、統括管理者の選任、業務範囲の明示については規則第4条の2の10第2項が定めています。
防災管理|火災以外の災害に備える
防災管理は消防法第36条にあり、条文の作りが独特です。
第八条から第八条の二の三までの規定は、火災以外の災害で政令で定めるものによる被害の軽減のため特に必要がある建築物その他の工作物として政令で定めるものについて準用する。
この包括準用によって、防災管理者の選任・届出・命令(法第8条の準用)、防災管理点検報告制度(法第8条の2の2の準用)、特例認定(法第8条の2の3の準用)、統括防災管理者(法第8条の2の準用)が一度に成立します。防災管理者を直接定めた条文を探しても見つからないのは、このためです。
| 条 | 内容 |
|---|---|
| 令第45条 | 防災管理を要する災害=一 地震/二 毒性物質の発散その他の総務省令で定める原因により生ずる特殊な災害 |
| 令第46条 | 防災管理を要する建築物その他の工作物=第4条の2の4の防火対象物(=自衛消防組織の設置対象と同一) |
| 令第47条 | 防災管理者の資格。第1号は「第3条第1項第1号イ又はロに掲げる者で、防災管理対象物の防災管理に関する講習の課程を修了したもの」 |
| 令第48条 | 防災管理者の責務。消防計画の作成・届出、避難の訓練の実施その他防災管理上必要な業務 |
| 令第48条の2 | 統括防災管理者の資格 |
令第47条第1項第1号が「第3条第1項第1号イ又はロに掲げる者」であることを求めているので、防災管理者になるには甲種防火管理者の資格要件を満たしたうえで、さらに防災管理講習を修了する必要があります。実務で「甲種防火管理・防災管理新規講習」という一体の講習が行われているのはこのためです。
防災管理者が防火管理者の業務も行う
法第36条第2項です。「前項の建築物その他の工作物のうち第八条第一項の防火対象物であるものにあつては、当該建築物…の管理について権原を有する者は、同項の規定にかかわらず、前項において読み替えて準用する同条第一項の防災管理者に、第八条第一項の防火管理者の行うべき防火管理上必要な業務を行わせなければならない。」
第3項も同旨で、統括防災管理者に統括防火管理者の業務を行わせます。兼任が「できる」のではなく、防災管理者に防火管理業務も「行わせなければならない」という書き方です。防火管理者と防災管理者を別々の人に分けることは想定されていません。
また第7項は、自衛消防組織が置かれている場合、その自衛消防組織は「火災その他の災害の被害の軽減のために必要な業務を行うものとする」と定めています。自衛消防組織は火災専用ではなく、地震等にも対応する組織です。
よくある誤りを条文で確認する
| よく見かける記述 | 条文で確認すると |
|---|---|
| 防火管理者は収容人員30人以上で必要 | 令第1条の2第3項第1号はイ10人/ロ30人/ハ50人の三段階。(六)項ロは10人 |
| 甲種・乙種は「特定=500㎡、非特定=300㎡」 | 逆。ロ系(特定用途系)が300㎡、ハ系(その他)が500㎡(令第3条第1項第2号) |
| 小規模なら(六)項ロでも乙種でよい | 乙種防火対象物はロとハに限定されている。イに当たる(六)項ロ等は面積を問わず常に甲種 |
| 統括防火管理者は「地上3階以上・収容10人以上」(特定用途) | 令第3条の3第2号は30人以上。10人以上は第1号((六)項ロを含むもの) |
| (十六)項ロは「地上5階以上・収容60人以上」 | 令第3条の3第3号は50人以上 |
| 統括防火管理者の対象に(九)項イがない | 令第3条の3第2号に(九)項イが明記されている |
| 地下街で権原が分かれていれば統括防火管理者が必要 | 法第8条の2第1項は「消防長若しくは消防署長が指定するもの」に限っている |
| 「共同防火管理協議会」を置く | 平成26年4月1日から統括防火管理者の選任・届出方式に変更済み |
| 防火管理者には消防設備士の資格が必要 | 令第3条第1項の資格に消防設備士は一切登場しない(講習修了/学科卒+実務1年/消防職員1年/学識経験者) |
| 防火管理者と防災管理者は兼任できる | 法第36条第2項は「防災管理者に、防火管理者の行うべき業務を行わせなければならない」。兼任の可否ではなく義務 |
| 自衛消防組織=各社が任意で作る自衛消防隊 | 法第8条の2の5の法定の組織。統括管理者の資格・4業務おおむね2人以上・届出義務がかかる |
| 収容人員は従業者数か床面積で計算する | 令第1条の2第4項+規則第1条の3の表により用途ごとに算定方法が違う |
収容人員そのものの数え方は無窓階と収容人員で整理しています。同じ数字が避難器具(避難器具の設置基準)や非常警報設備の要否も決めます。
設計・施工で関係してくるところ
防災センターの要員は設備計画の前提になる
自衛消防組織は統括管理者+4業務それぞれおおむね2人以上、つまり最小でも9人規模の体制です。この人たちが常時どこにいるかは、防災センター(中央管理室)の広さ・什器・監視盤の配置に効いてきます。総合操作盤の要否とあわせて、早い段階で建築側と詰めておく項目です。防災センターと中央管理室の使い分けは防災センターと中央管理室、総合操作盤の要否は総合操作盤はいつ義務になるかにまとめました。
自衛消防組織の対象=防災管理の対象
令第46条が「法第三十六条第一項の政令で定める建築物その他の工作物は、第四条の二の四の防火対象物とする」と書いているので、自衛消防組織を置く建物には防災管理者の選任と防災管理点検報告も併せてかかります。延べ面積5万㎡の平屋倉庫、2万㎡の中層ビル、1万㎡の高層ビル——このいずれかに当たったら、3つの制度が同時に発生すると考えてよいことになります。
工事中から防火管理者が必要になる規模がある
令第1条の2第3項第2号により、新築工事中の建築物でも収容人員50人以上かつ「階数11以上・1万㎡以上」「5万㎡以上」「地階5千㎡以上」のいずれかに当たれば防火管理者が必要です。大規模現場では、仮設の火気管理・防炎シート・仮設消火設備とあわせて体制側の準備も要ります。防炎シートの扱いは防炎規制を参照してください。
消防計画の届出は設備の引き渡しとは別
防火管理者の選任届と消防計画の届出は、消防用設備等の設置届(法第17条の3の2)とは別の手続きです。建物が使われ始める前に建物側で済ませておくものなので、設備の完成検査の日程とは切り離して考えます。設備側の届出と点検の流れは消防用設備等の点検と報告にまとめています。
まとめ
防火管理者の要否は10人・30人・50人の三段階。50人だけで覚えていると、福祉施設(10人)と共同住宅(50人)を取り違えます。甲種と乙種の境はロ系300㎡・ハ系500㎡で、イに当たる(六)項ロ等は面積を問わず常に甲種です。
統括防火管理者は、管理について権原が分かれていることが全ケース共通の前提です。高層建築物と地下街(指定されたもの)は法が直接、それ以外は令第3条の3の4つの号が定めます。数値は3階以上10人/3階以上30人/5階以上50人/準地下街は要件なし。
自衛消防組織は令第4条の2の4の規模に当たる建物に置く法定の組織で、統括管理者と4業務それぞれおおむね2人以上。同じ令第4条の2の4が防災管理の対象でもあるので、この規模に当たれば防火管理・防災管理・自衛消防組織の3つが同時に発生します。
そして法第36条第2項が、防災管理者に防火管理者の業務も行わせると定めています。防火と防災は別制度でありながら、担う人は同じという建て付けです。
参考条文
- 消防法 第8条(防火管理者)、第8条の2(統括防火管理者)、第8条の2の2(防火対象物点検)、第8条の2の5(自衛消防組織)、第36条(防災管理)
- 消防法施行令 第1条の2(防火管理者を定めなければならない防火対象物等)
- 消防法施行令 第3条(防火管理者の資格)、第3条の2(防火管理者の責務)
- 消防法施行令 第3条の3(統括防火管理者を定めなければならない防火対象物)、第4条(統括防火管理者の資格)
- 消防法施行令 第4条の2の4(自衛消防組織の設置を要する防火対象物)、第4条の2の8(自衛消防組織の要員)
- 消防法施行令 第45条(防災管理を要する災害)、第46条、第47条(防災管理者の資格)、第48条、第48条の2
- 消防法施行規則 第1条の3(収容人員の算定方法)、第3条(消防計画)、第3条の2(選任・解任の届出)
- 消防法施行規則 第4条の2の10〜第4条の2の15(自衛消防組織の消防計画・要員・講習・届出)




