【プロット図の見方②】コンセント ― 塗った側が壁・横の「2E」「20A250V」で種類を読む
プロット図の壁ぎわに、半分だけ塗った丸がいくつも並んでいます。横には「2E」「20A250V」「H=1,050」といった小さな文字。この文字が読めれば、そこに何口の、どんなコンセントが、どの高さで付くのかまで分かります。第2回はコンセント。記号の形と向き・横の文字(傍記)・専用のしるし・高さの順に読みます。
結論
プロット図のコンセントは形で付く場所、傍記で種類を読みます。壁付は塗った側が壁、横の文字がなければ1口・15A・100V用です。
- 数字は口数、E・ET・EETは接地、20A・250Vは定格、WP・LK・Tは形の種類
- 定格が違うもの・機器名の傍記があるものは専用のしるし
- 高さは特記(FL+250など)と「H=」の傍記で読む
記号の形で「どこに付くか」を読む
コンセントの図記号は円の中に2本の線です。この基本の形に、付ける場所によって少しずつ手が加わります。いちばん多い壁付は、円のうち壁に接する側を塗ります。塗った側が壁なので、柱の両面や間仕切りのどちら側に付くのかが記号だけで分かります。
天井に付けるものは塗りがなく線が縦向き、床に付けるものは円の下に▲を添えます。形は違っても、横に付く文字の読み方は同じです。
| 形 | 付く場所 | 読むポイント |
|---|---|---|
| 円+2本線、片側を塗る | 壁 | 塗った側が壁。上の壁なら上を、右の壁なら右を塗る |
| 円+縦の2本線、塗りなし | 天井 | プロジェクター・天井吊りの機器など |
| 天井付の形+下に▲ | 床 | 会議室のテーブル下・OAフロアなど |
記号の一つひとつはコンセントの図記号一覧で解説しています。この記事は、その記号がプロット図の中でどう描かれ、横の文字をどう読むかの回です。
- コンセントは円に2本線。壁付は塗った側が壁
- 天井付は塗りなしで縦線、床付は下に▲
- 線の向きより塗りの有無で見分ける
横の文字(傍記)で「どんなコンセントか」を読む
記号の横に付く文字を傍記といいます。コンセントの種類は、ほとんどこの傍記で決まります。いちばん大事なのは、何も書いていなければ標準品という約束です。JISの図記号では、傍記のないコンセントは1口・15A・125V(100V用)・接地なしを表します。
| 傍記 | 意味 | 無記入のとき |
|---|---|---|
| 2・3(数字) | 口数(2口・3口) | 1口 |
| E | 接地極付(3Pプラグを差せる) | 接地なし |
| ET | 接地端子付(接地線をねじで留める) | 接地なし |
| EET | 接地極付接地端子付(両方付き) | 接地なし |
| 20A・30A | 定格電流 | 15A |
| 250V | 定格電圧(200V用のコンセント) | 125V(100V用) |
| 3P | 3極 | 2極 |
| WP・LK・T | 防雨形・抜け止め形・引掛形 | 一般形 |
| EL・EX・H | 漏電遮断器付・防爆形・医用 | ― |
- 傍記がなければ1口・15A・100V用・接地なし(JIS)
- 数字=口数、E・ET・EET=接地、20A・250V=定格
- 凡例に「特記なき限り」があればそちらが優先
「専用」のコンセントを見つける
キッチンのプロット図には、同じ形のコンセントがいくつも並びます。その中から専用回路(その機器だけで1つの回路を使うもの)を見つける手がかりは2つです。1つは定格が違うこと。「20A250V」なら200Vのエアコンなどで、ほぼ確実に専用です。もう1つは機器名の傍記で、「(冷蔵庫)」「(レンジ)」のように書いてあれば、その機器を挿す場所です。
| プロット図の書き方 | 読み方 | 回路 |
|---|---|---|
| E 20A250V | 200V用・20A・接地極付 | エアコンなどの専用回路 |
| E (冷蔵庫) | 冷蔵庫を挿す接地極付 | 専用回路が多い |
| EET (洗濯機) | 洗濯機用・接地極付接地端子付 | 専用回路が多い |
| 2E がカウンターに並ぶ | 一般の2口接地極付 | いくつかをまとめて1回路 |
1回路にいくつまでつなぐか、どの機器を専用にするかの決め方はコンセント設備の設計マニュアル③回路分割、キッチン家電の消費電力はキッチンのコンセント計画にまとめています。
- 定格が違う(20A250Vなど)は専用のしるし
- 機器名の傍記はその機器を挿す場所
- 同じ回路かどうかは回路番号で確認
取付高さ ― 特記「FL+250」と「H=」
高さの読み方はスイッチと同じです。図面のすみの特記に「コンセント取付高さ FL+250(特記なき限り)」のようにまとめて書き、違う高さの所だけ記号の横に「H=1,050」のように傍記します。傍記がなければ特記の高さで読みます。
| 書き方 | 意味 | よくある値(目安) |
|---|---|---|
| 特記「FL+250」 | 特にことわりがなければこの高さ | FL+250 |
| H=400 | 車いす配慮など、少し高め | FL+400 |
| H=1,050 | カウンター上・洗濯機 | FL+1,050 |
| H=1,900 | 冷蔵庫の上 | FL+1,900 |
| H=2,000 | エアコン | FL+2,000 |
高さの決め方はコンセント設備の設計マニュアル②配置計画で、機器の背と人の動作から説明しています。
- 高さは特記でまとめて書き、違う所だけ「H=」
- カウンター上・冷蔵庫・エアコンは高さが違う
- 傍記がなければ特記の高さ
読み違えやすいところ
⚠️ よくある読み違い
- 上の壁の壁付を天井付と読む:線が縦でも、塗りがあれば壁付。塗った側が壁です。
- E と ET を取り違える:E はプラグの接地極、ET は接地線をねじで留める端子。両方付きが EET。
- 無印を2口と思い込む:JISでは無印は1口。2口で読むのは、凡例に「特記なき限り2口」があるときです。
- 医用の「H」と高さの「H=」を混同する:数字が付いていれば高さ、単独の H なら医用コンセント。
- 床付の▲を見落とす:天井付と同じ形に見えるので、円の下の▲を確認します。
- 縦線でも塗りがあれば壁付
- E=接地極、ET=接地端子
- 無印の口数は凡例で確認。H=は高さ、H は医用
よくある質問
コンセントの記号で、黒く塗ってある側は何ですか?
コンセントを付ける壁の側です。壁付のコンセントは、円のうち壁に接する側を塗って描きます。塗った側を見れば、柱や間仕切りのどちらの面に付くのかが分かります。天井付は塗りがなく線が縦向き、床付は円の下に▲を添えます。
記号の横に何も書いていないコンセントは何ですか?
JISの図記号では、1口・15A・125V(100V用)・接地なしのコンセントです。口数は2口以上のときだけ数字を書き、定格も15A・125Vと違うときだけ書きます。ただし図面の凡例で「特記なき限り2口」「接地極付」のように決めていることがあり、その場合は凡例が優先です。
200Vのコンセントは図面にどう書かれますか?
コンセントの定格電圧の「250V」を傍記するのが基本で、20Aなら「20A250V」と並べて書きます。図面によっては「200V」と書くこともあります。エアコンやIHなど200Vの機器用で、ふつうは専用回路です。
「(冷蔵庫)」のように機器名が書いてあるのは何ですか?
その機器を挿す場所を表す傍記です。冷蔵庫や電子レンジ、洗濯機などは専用回路にすることが多いので、機器名は回路を分ける目印になります。実際にどの回路かは、配線図(またはプロット図に書かれた回路番号)で確認します。
コンセントの取付高さはどこに書いてありますか?
多くの図面では、図面のすみの特記に「コンセント取付高さ FL+250(特記なき限り)」のようにまとめて書き、違う高さの所だけ記号の横に「H=1,050」のように傍記します。高さの傍記がなければ特記の高さで読みます。
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