◀ 防火対象物別 非常電源まとめ 消防法施行令別表第一 (6)項イ(病院・診療所・助産所)に必要な消防用設備等について、非常電源として使用できる種類を早見表で解説します。まず下の早見表で「どの消防用設備に、どの非常電源が使えるか」をご確認ください。

病院・診療所・助産所に必要な非常電源の早見表

消防用設備等 自家発電設備 蓄電池設備 非常電源専用受電設備
屋内消火栓設備
スプリンクラー設備
水噴霧消火設備
泡消火設備
屋外消火栓設備
排煙設備
連結送水管
非常コンセント設備
不活性ガス消火設備
ハロゲン化物消火設備
粉末消火設備
自動火災報知設備
非常警報設備
ガス漏れ火災警報設備
誘導灯設備
火災通報装置
非常電話
無線通信補助設備

=適用できる / 延べ面積1,000㎡未満に限り適用できる(1,000㎡以上は不可) / —=該当しない

※ 動力を要する消火設備・排煙設備などは自家発電設備・蓄電池設備を非常電源とし、延べ面積1,000㎡未満に限り非常電源専用受電設備も使用できます。自動火災報知設備・誘導灯・非常警報設備などは機器内蔵の蓄電池(内部予備電源)を非常電源とします。詳細は建築消防advice等でご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q. (6)項イの防火対象物とは何ですか?

A. 病院、診療所又は助産所が該当します。

Q. 非常電源にはどのような種類がありますか?

A. 自家発電設備又は燃料電池設備蓄電池設備非常電源専用受電設備の3種類があります。

Q. 非常電源専用受電設備はどの規模まで使用できますか?

A. 1,000㎡未満では適用可能ですが、1,000㎡以上では適用できません

Q. 蓄電池設備に機器の内蔵バッテリーは含まれますか?

A. はい。誘導灯や自動火災報知設備などの内蔵バッテリー(内部予備電源)も蓄電池設備に含まれます。 📋 全用途の一覧(防火対象物別の早見表)を見る

病院・診療所に必要な消防用設備等の設置基準

病室・診療室
🧯🚨
消火器具・自動火災報知設備
手術室・処置室(火気使用室)
🧯💧
消火器具スプリンクラー設備
廊下・階段(避難経路)
🚪💡
避難口誘導灯・通路誘導灯
電気室・受変電設備
🧯🚨
消火器具(大型消火器)・自動火災報知設備
① 建物用途区分の確認 → 消防法施行令 別表第一 (6)項イ(病院,診療所又は助産所)に該当
延べ面積300㎡以上
→ 自動火災報知設備の設置義務が発生
延べ面積150㎡以上
→ 消火器具の設置義務が全区画に拡大
② 病床数が19以下か確認 → 火災通報装置を常時通報できる電話で代替できる場合がある
③ スプリンクラー設備は延べ面積6,000㎡以上(病院は3,000㎡以上)で必要
④ 下記の設備別セクションの早見表で個別にご確認ください
🧯消火設備等
🚨警報設備等
🚪避難設備・誘導灯
🧯

消火設備等

火を消す・抑える設備。病院・診療所は病床の有無や延べ面積で設置義務が変わります。

POINT床面積150㎡以上で消火器具、3,000㎡以上でスプリンクラー設備が主な分岐ラインです。
🏛️用途区分(6)項イ
📐床面積・病床数で判定
🧯消火設備の要否が決定
消火器具延べ面積150㎡以上で設置。地階・無窓階・3階以上の階は床面積50㎡以上でも必要。火気使用室・変電設備のある場所等は面積を問わず設置。
屋内消火栓設備建物の耐火構造・内装制限の組合せにより延べ面積700㎡~2,100㎡以上で設置義務(詳細は建物構造により変動)。パッケージ型消火設備で代替できる場合があります。
スプリンクラー設備延べ面積6,000㎡以上。ただし病院3,000㎡以上で必要。11階以上の階は原則全部設置。
屋外消火栓設備1階・2階の床面積合計が耐火建築物9,000㎡以上、準耐火建築物6,000㎡以上、その他の建築物3,000㎡以上で設置。
POINT延べ面積300㎡以上で自動火災報知設備、500㎡以上で火災通報装置が主な分岐ラインです。
🏥病床の有無を確認
📐延べ面積で判定
🚨警報設備の要否が決定
自動火災報知設備延べ面積300㎡以上で設置。11階以上の階、地階・2階以上で駐車場のある階(床面積200㎡以上)等も対象。
ガス漏火災警報設備地階の床面積合計1,000㎡以上の地階部分等(LPガス使用時は面積を問わず設置)。
漏電火災警報器鉄網入りの壁等があり延べ面積300㎡以上、または契約電流容量50Aを超えるもの。
消防機関へ通報する火災報知設備(火災通報装置)延べ面積500㎡以上で設置。ただし病床数19以下は常時通報できる電話があれば設置を省略できる場合があります。
非常警報設備収容人員20人以上で設置(非常ベル・自動式サイレン・非常放送設備のいずれか)。
🚪

避難設備・誘導灯

逃げ道を確保・案内する設備。階数と収容人員の組み合わせで判断します。

POINT収容人員20人以上(下階に特定用途があれば10人以上)の階に避難器具、誘導灯は原則全部設置です。
🚪階数・収容人員を確認
🏥病室のある階を確認
🪜避難設備の要否が決定
避難器具2階以上の階又は地階で収容人員20人以上(下階に特定用途があれば10人以上)の階に設置。直通階段が1ヶ所のみで3階以上・収容10人以上の階も対象。
避難口誘導灯・通路誘導灯全部設置。病室のある階はA級またはB級(BH形)等、視認性の高い誘導灯の設置が必要な場合があります。
誘導標識全部設置(避難口誘導灯・通路誘導灯の有効範囲内は省略できる場合があります)。

根拠:消防法施行令 別表第一および消防法施行令・施行規則の規定をもとに作成。実際の適用は所轄消防本部の指導により異なる場合があります。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。