技術図書館動力盤主幹の要否を7枚のスライドで読む内線規程1355-1と〔注1〕の読みどころ、単独供給か分岐供給かの判断を図解つきで確認できます。
動力盤主幹(主開閉器)の設置基準と有無の判断方法を解説。分電盤の主開閉器は引込口装置になるものを除き、特に必要がある場合以外は取り付けなくてもよいとされています。内線規程1355-1の低圧開閉器を必要とする箇所をもとに、必要・省略の判断を図解付きで紹介します。 動力盤主幹(主開閉器)の設置基準と有無の判断方法を解説。分電盤の主開閉器は引込口装置になるものを除き、特に必要がある場合以外は取り付けなくてもよいとされています。内線規程1355-1の低圧開閉器を必要とする箇所をもとに、必要・省略の判断を図解付きで紹介します。
この記事は、連載幹線設備の設計マニュアル」第6回 分電盤へ落とす の補足解説です。計画全体の流れは 設計・施工マニュアル(目次) からご覧いただけます。
動力盤主幹の設置基準と要否判断の全体像

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動力盤の図面で、主幹主開閉器)があったり無かったりして、「先輩に外していいと言われたけど本当に大丈夫?」と迷ったことはないでしょうか。 結論として、分電盤の主開閉器引込口装置になるものを除き、特に必要がある場合以外は取り付けなくてもよいとされています。本記事では、内線規程に基づく動力盤主幹の設置基準と有無の判断方法を分かりやすく解説します。
 

いらないよ、だけは止めよう

 
今回の疑問
 

動力盤主幹の設置基準ってあるの?

 
⚡ 先に結論だけ言うと

分電盤の主開閉器は、特に必要がある場合

以外は取り付けなくてもよい

あにまるさん
あにまるさん
動力盤の主幹がついているな。。。免除できないのかな?

はりた
はりた
動力盤の主幹について疑問に思ったんだね!それじゃあ設置基準について解説していこう。

本記事の内容

今回は動力盤を設置する際の主幹の有無について解説したいと思います。設計図上であったりなかったり、先輩から外しても大丈夫。と言われ本当に外していいか疑問に思ったことはないでしょうか。今回は動力盤主幹の設置基準と有無の判断方法について解説していますのでよろしくお願いいたします。

本記事のおすすめの方
  • 動力盤を作成中の方
  • 設計図にあったり無かったりしたのでどっちが正解か疑問に思った方
  • 先輩に削除していいと言われたが本当に大丈夫か心配な方など
本記事でわかること
  1. 動力盤主幹の選定方法
  2. 内容が記載されている書籍
動力盤主幹の設置基準(内線規程1355-1)
▲ 動力盤主幹の設置基準
ペン太ペン太
動力盤には主幹ブレーカーを必ず付けるものだと思っていました。省略できるんですか?
ハリタハリタ
内線規程1355-1では引込口装置を除き、特に必要がある場合以外は不要とされていますよ。

クイックトピックス

動力盤の主幹の設置基準は?
内線規程「1355-1低圧開閉器を必要とする箇所」
  1. 負荷電流を通じたり、止めたりする必要のある箇所
  2. 引込口・その他故障、点検、測定、修理などに際して電路を閉鎖する必要がある箇所
  3. ヒューズの電源側(この場合の開閉器は、ヒューズに近接して設置すること)
動力盤の主幹の設置免除は?
〔注1〕分電盤の主開閉器(引込口装置になるものを除く。)は、特に必要がある場合以外は、取り付けなくてもよい。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 動力盤の主幹は必ず設置しなければならないか
  • 主幹が「特に必要がある場合」とは、どんな場合か
  • 主幹の要否は何を根拠に判断するか
この記事でわかること
規程の原則を押さえたうえで、幹線分岐の有無で要否を判断します。

動力盤の主幹設置基準について

トピック1:動力盤の主幹設置基準
内線規程「1355-1低圧開閉器を必要とする箇所」

低圧開閉器は、低圧電路中、次の各号に掲げる箇所及び別に定める箇所にこれを施設すること。

  1. 負荷電流を通じたり、止めたりする必要のある箇所
  2. 引込口・その他故障、点検、測定、修理などに際して電路を閉鎖する必要がある箇所
  3. ヒューズの電源側(この場合の開閉器は、ヒューズに近接して設置すること)
  • ただし、分岐回路用過電流遮断器以降のヒューズがプラグヒューズのように、ヒューズの取替えに際して充電部に触れるおそれがないものであるときは、この開閉器を省略することができる。

〔注1〕分電盤の主開閉器引込口装置になるものを除く。)は、特に必要がある場合以外は、取り付けなくてもよい

ここでのポイントは〔注1〕の文章になります。

〔注1〕分電盤の主開閉器(引込口装置になるものを除く。)は、特に必要がある場合以外は、取り付けなくてもよい。

文中にも記載のある通り分電盤の主開閉器は、必要のある場合を除き取り付けなくてもよいと記載されています。

あにまるさん
あにまるさん
じゃあ主幹が必要な場合はあるのか?

はりた
はりた
もちろん必要な場合もあるよ!参考例にて確認してみよう!

ペン太ペン太
じゃあ、どんなときが「特に必要がある場合」なんですか?
ハリタハリタ
幹線分岐で他の動力盤へ供給している場合です。主幹がないと改修時に他まで停電しますよ。
ここまでのポイント
  • 根拠は内線規程「1355-1 低圧開閉器を必要とする箇所」
  • 負荷電流を通じたり止めたりする必要のある箇所
  • 引込口・その他故障、点検、測定、修理などに際して電路を閉鎖する必要がある箇所
  • ヒューズの電源側(開閉器はヒューズに近接して設置する)
  • 〔注1〕分電盤の主開閉器(引込口装置になるものを除く)は、特に必要がある場合以外は取り付けなくてもよい

主幹の設置|必要のある場合とは

トピック2:主幹が必要になる場合

それは幹線分岐を行い他の動力盤へ供給している場合が挙げられます。

動力盤主幹の要否判断フロー
▲ 動力盤主幹の要否判断フロー
例1
  • 動力盤主幹: 無
  • 配電方式:供給元(キュービクルとする)と動力盤間の幹線ケーブルが1対1
  • 工事内容:動力盤の更新工事

動力盤を更新する際はキュービクル側の配電盤内ブレーカーを遮断しても改修する動力盤以外の負荷には影響がないためメンテナンス上問題ありません

例2
  • 動力盤主幹: 無
  • 配電方式:供給元(キュービクルとする)と動力盤間の幹線ケーブルが分岐により複数の動力盤に分かれている場合
  • 工事内容:動力盤の更新工事

更新する動力盤側に主幹がない場合キュービクル側の配電盤内ブレーカーを遮断すると分岐されている他の盤までも停電の対象になります

このように幹線分岐を行っているにも関わらず動力盤の主幹を削除してしまうと供給元の開閉器を遮断する必要があるため幹線分岐している同系統の負荷も停電させなければなりません

あにまるさん
あにまるさん
なるほど確かにテナントなんかは全部止めてしまうと大変なことになるな

はりた
はりた
そうだね。幹線分岐にて接続されている動力盤は他の盤が改修の際他の負荷が止まっても問題ないか確認を行おうね!

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この記事のカテゴリー
動力盤主幹の有無の判断早見表
▲ 主幹の有無の判断早見表
取り違えやすいところ正しくは
動力盤には必ず主幹が必要特に必要がある場合以外は取り付けなくてもよい
主幹の要否は盤の大きさで決まる幹線分岐を行っているかどうかで判断する
なんとなく省略してよい内線規程1355-1の該当有無で判断する
ヒューズの電源側なら開閉器の位置は問わないヒューズに近接して設置する必要がある
ここまでのポイント
  • 「特に必要がある場合」とは、幹線分岐を行い他の動力盤へ供給している場合
  • 供給元と動力盤が1対1なら、供給元のブレーカーを遮断しても他の負荷に影響しない
  • 幹線が分岐している場合、主幹がないと他の盤まで停電の対象になる

よくある質問(FAQ)

トピック3:よくある質問(FAQ)

Q. 動力盤の主幹は必ず設置しますか?

A. いいえ。分電盤の主開閉器引込口装置になるものを除く)は、特に必要がある場合以外取り付けなくてもよいとされています(内線規程)。

Q. 主幹の設置基準は?

A. 内線規程1355-1 低圧開閉器を必要とする箇所」に基づきます。①負荷電流を通じたり止めたりする必要のある箇所②故障・点検・測定・修理などで電路を閉鎖する必要がある箇所③ヒューズの電源側、が該当します。

Q. 主幹を省略してよいか迷ったときは?

A. 内線規程1355-1該当有無で判断します。上記の必要なケースに当てはまらず、引込口装置でもなければ省略できます。「なんとなく省略」は避けましょう。

Q. ヒューズの電源側に開閉器を付ける場合の注意は?

A. ヒューズに近接して開閉器を設置する必要があります。

ペン太ペン太
実際の設計では、どう判断すればいいですか?
ハリタハリタ
単独供給か分岐供給かを図で確認しましょう。単独なら省略できる場合が多いですよ。

まとめ

動力盤主幹の必要性と設置基準

動力盤の主幹設置基準

内線規程1355-1低圧開閉器を必要とする箇所」低圧開閉器は、低圧電路中、次の各号に掲げる箇所及び別に定める箇所にこれを施設すること。

  • 負荷電流を通じたり、止めたりする必要のある箇所
  • 引込口・その他故障、点検、測定、修理などに際して電路を閉鎖する必要がある箇所
  • ヒューズの電源側(この場合の開閉器は、ヒューズに近接して設置すること)ただし、分岐回路用過電流遮断器以降のヒューズがプラグヒューズのように、ヒューズの取替えに際して充電部に触れるおそれがないものであるときは、この開閉器を省略することができる。

〔注1〕分電盤の主開閉器引込口装置になるものを除く。)は、特に必要がある場合以外は、取り付けなくてもよい

必要・不要の確認方法

動力盤が幹線分岐を行っているか確認する
  1. 動力盤を更新する際はキュービクル側の配電盤内ブレーカーを遮断しても改修する動力盤以外の負荷には影響がないためメンテナンス上必要なし
  2. 更新する動力盤側に主幹がない場合キュービクル側の配電盤内ブレーカーを遮断すると分岐されている他の盤までも停電の対象になるため必要

動力盤の主幹は、幹線分岐を行って他の動力盤へ供給しているかどうかで要否が決まります。

配電方式主幹理由
供給元と動力盤の幹線ケーブルが1対1なくてもよい供給元のブレーカーを遮断しても、改修する盤以外の負荷に影響がないため
幹線が分岐して複数の動力盤に分かれている必要主幹がないと、供給元を遮断した際に他の盤まで停電するため
引込口装置になる主開閉器必要省略できる主開閉器から除かれているため

規程で押さえること

  • 低圧開閉器が必要なのは、負荷電流を通じたり止めたりする必要のある箇所
  • 故障・点検・測定・修理などで電路を閉鎖する必要がある箇所
  • ヒューズの電源側(ヒューズに近接して設置する)
  • 分電盤の主開閉器は、引込口装置になるものを除き、特に必要がある場合以外は省略できる

判断で押さえること

  • まず単独供給か分岐供給かを図面で確認する
  • 分岐供給なら、改修時の停電範囲を考えて主幹を設ける
  • 単独供給なら省略できる場合が多い
  • 「なんとなく省略」は避け、内線規程1355-1の該当有無で判断する

停電範囲をどこまで絞れるか、という視点で見ると判断がぶれません。

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動力設備の計画のなかで読む
この内容は、連載「動力設備の設計マニュアル」の 第5回 動力盤の構成 でも扱っています。
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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。