◀ 防火対象物別 非常電源まとめ 消防法施行令別表第一 (10)項(停車場・発着場)に必要な消防用設備等について、非常電源として使用できる種類を早見表で解説します。まず下の早見表で「どの消防用設備に、どの非常電源が使えるか」をご確認ください。

停車場・発着場に必要な非常電源の早見表

消防用設備等 自家発電設備 蓄電池設備 非常電源専用受電設備
屋内消火栓設備
スプリンクラー設備
水噴霧消火設備
泡消火設備
屋外消火栓設備
排煙設備
連結送水管
非常コンセント設備
不活性ガス消火設備
ハロゲン化物消火設備
粉末消火設備
自動火災報知設備
非常警報設備
ガス漏れ火災警報設備
誘導灯設備
火災通報装置
非常電話
無線通信補助設備

=適用できる / 延べ面積1,000㎡未満に限り適用できる(1,000㎡以上は不可) / —=該当しない

※ 動力を要する消火設備・排煙設備などは自家発電設備・蓄電池設備を非常電源とし、延べ面積1,000㎡未満に限り非常電源専用受電設備も使用できます。自動火災報知設備・誘導灯・非常警報設備などは機器内蔵の蓄電池(内部予備電源)を非常電源とします。詳細は建築消防advice等でご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q. (10)項とは何ですか? A. 車両の停車場又は船舶若しくは航空機の発着場(旅客の乗降又は待合いの用に供する建築物に限る)を指します。 Q. 非常電源にはどのような種類がありますか? A. 自家発電設備又は燃料電池設備蓄電池設備非常電源専用受電設備の3種類です。 Q. 蓄電池設備に内蔵バッテリーは含まれますか? A. 含まれます。機器内蔵のバッテリーも蓄電池設備として扱われます。 Q. 表の記号(★〇×)の意味は? A. ★は推奨される設備、〇は設置可能な設備、×は適用できない設備を表します。 📋 全用途の一覧(防火対象物別の早見表)を見る

停車場・発着場に必要な消防用設備等の設置基準

乗降場・改札口
🧯🚪
消火器具・避難口誘導灯
待合室・待合所
🚨💡
自動火災報知設備・通路誘導灯
運転指令所・電力指令所
🚨🔌
自動火災報知設備・非常コンセント設備
手荷物取扱所・ロッカー室
🧯🚨
消火器具・自動火災報知設備
① 建物用途区分の確認 → 消防法施行令 別表第一 (十)項に該当(車両の停車場又は船舶若しくは航空機の発着場で、旅客の乗降又は待合の用に供する建築物に限る)
延べ面積300㎡以上、または1・2階の床面積合計が耐火建築物9,000㎡以上等
→ 消火器具・屋外消火栓設備等の設置義務が拡大
延べ面積300㎡未満、指定可燃物の貯蔵・取扱いなし
→ 一部設備は緩和・対象外
② 収容人員50人以上か確認 → 甲種防火管理者の選任義務、非常警報設備・避難器具の要否ラインに影響
③ 主要構造部(耐火構造/準耐火構造/その他)と階数・無窓階の有無を確認 → 各設備の基準面積・基準階が変動
④ 下記の設備別セクションの早見表で個別にご確認ください
🧯消火設備等
🚨警報設備等
🚪避難設備・誘導灯
🧯

消火設備等

火を消す・抑える設備。床面積や階数のしきい値で設置義務が変わります。

POINT消火器具は延べ面積300㎡以上、屋外消火栓設備は1・2階の床面積合計3,000〜9,000㎡以上(構造により変動)が主な分岐ライン。
🏛️用途区分(十)項
📐床面積等で判定
🧯消火設備の要否が決定
消火器具延べ面積300㎡以上、または地階・無窓階・3階以上の階で床面積50㎡以上、または指定可燃物・少量危険物を貯蔵・取扱う場所に設置。
屋内消火栓設備建物の構造(耐火・準耐火・その他)と内装制限の有無に応じ、床面積の合計700〜2,100㎡以上で設置義務。指定可燃物を規定数量の750倍以上貯蔵・取扱う部分にも設置。
スプリンクラー設備11階以上の階、または指定可燃物(可燃性液体類を除く)を規定数量の1,000倍以上貯蔵・取扱う部分に設置。
屋外消火栓設備地階を除く1・2階の床面積合計が、耐火建築物9,000㎡以上、準耐火建築物6,000㎡以上、その他の建築物3,000㎡以上で設置。
動力消防ポンプ設備屋内消火栓設備の設置対象となる建築物の地階・1階・2階部分に、屋内消火栓設備の代替として設置可能。同一敷地内の建築物の延べ面積合計が3,000㎡以上の場合にも設置。
POINT自動火災報知設備は延べ面積500㎡以上、非常警報設備は収容人員50人以上が主な分岐ライン。
🏛️用途区分(十)項
📐床面積・収容人員で判定
🚨警報設備の要否が決定
自動火災報知設備延べ面積500㎡以上、地階・無窓階・3階以上の階で床面積300㎡以上11階以上の階、駐車の用に供する部分で床面積200㎡以上、または指定可燃物500倍以上を貯蔵・取扱う場所に設置。
ガス漏れ火災警報設備温泉採取のための設備を設置する施設等、または液化石油ガスを使用する場所(床面積に関係なく設置)に設置。
漏電火災警報器鉄網入りの壁・床・天井のいずれかを有する建築物で、延べ面積500㎡以上のもの(構造・面積により緩和規定あり)。
消防機関へ通報する火災報知設備延べ面積1,000㎡以上。消防機関から著しく離れた場所・近距離(歩行距離500m以内)にあり、常時通報できる電話がある場合等は設置を要しない場合あり。
非常警報器具・非常警報設備収容人員50人以上(地階・無窓階は20人以上)で設置。地階・無窓階を有する車両の停車場には非常放送設備(起動装置は非常電話)を設置。
🚪

避難設備・誘導灯

逃げ道を確保・案内する設備。階数と収容人員の組み合わせで判断します。

POINT避難器具は収容人員50人以上(2階以上・地階)が主な分岐ライン。誘導灯は原則すべての階に設置。
🏛️用途区分(十)項
🏢階数・収容人員で判定
🚪避難設備・誘導灯の要否が決定
避難器具2階以上の階(主要構造部を耐火構造とした2階を除く)または地階で収容人員50人以上、直通階段が1ヶ所しかない3階以上の階で収容人員10人以上の場合に設置。設置個数の減免規定あり。
避難口誘導灯・通路誘導灯全ての階に設置(避難口誘導灯はB級以上、通路誘導灯はC級以上が基準。関係者等のみ使用する場所はC級以上に緩和可)。地階を除く階数15以上かつ収容人員30,000人以上等の大規模施設では60分間定格の長時間形誘導灯が必要。
誘導標識全部に設置(避難口誘導灯・通路誘導灯の有効範囲内の部分は設置を省略できる)。

根拠:消防法施行令 別表第一および消防法施行令・施行規則の規定をもとに作成。実際の適用は所轄消防本部の指導により異なる場合があります。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。