天井裏のジョイントボックスで、電源・照明・スイッチの3本のケーブルをつなぎます。外装の剥き方、リングスリーブの選び方と圧着、差込形コネクタ、絶縁テープの巻き方まで、手元の作業を追います。 下の3Dで、工程を進めながら部材を1つずつ確かめてください。天井裏 VVF 2.0mm(電源)・1.6mm(照明・スイッチ) リングスリーブ E形(小) 差込形コネクタ 点検口 450角

この場面で追う施工手順

工程 1 / 6ボックスの位置と取付
  1. 電線の接続は点検できる場所で行う。天井点検口から手が届く範囲(1m 程度)にボックスを付ける
  2. 野縁や吊りボルトに支持金具で固定する。ボードの上に置くだけにしない
  3. ケーブルはボックスに入る手前で支持し、ボックスの中に 15cm 程度の余長を残す
使う道具・材料:ジョイントボックス/支持金具・ビス/ケーブル支持金具/天井伏図(点検口の位置)
確かめること ボードを張ったあとも、点検口からボックスのふたを開けられるか。
工程 2 / 6外装剥き・心線出し
  1. VVFの外装(シース)を 10cm 程度剥く。ナイフは外装だけに入れ、心線の被覆を傷めない
  2. リングスリーブ用は心線の被覆を 20〜30mm 剥く。差込形コネクタ用はストリップゲージ(12mm)どおりに
  3. 白(接地側)は白どうし、黒は黒どうしが基本。スイッチへ行く線の組み合わせは結線図で確かめる
使う道具・材料:電工ナイフ/VVFストリッパー/スケール/配線図(結線図)
確かめること 心線にナイフの傷がないか。あれば切り直す。
工程 3 / 6リングスリーブ圧着
  1. 組み合わせでスリーブと刻印を選ぶ。1.6mm×2本=小(刻印○)、1.6mm×3〜4本・2.0mm×2本・2.0mm×1本+1.6mm×1〜2本=小(刻印 小)、2.0mm×2本+1.6mm×1〜3本=中(刻印 中)
  2. 心線をそろえてスリーブに通し、ダイス(○・小・中)を合わせて握り切る
  3. スリーブの上に出た心線は 5mm 未満に切りそろえる。下側の心線の露出は 10mm 未満に
使う道具・材料:リングスリーブ E形(小・中)/圧着工具(JIS・柄が黄色)/ニッパー
確かめること 刻印(○・小・中)が組み合わせどおりに付いているか。心線が1本抜けていないか。
工程 4 / 6差込形コネクタ
  1. ストリップゲージ(12mm)の長さで被覆を剥き、心線をまっすぐにして奥まで差し込む
  2. 透明な窓から心線の先が見えること。軽く引いて抜けないことを確かめる
  3. 本数に合うコネクタを使う。1.6mm と 2.0mm の混在はできるが、より線は差し込めない(単線用)
使う道具・材料:差込形コネクタ(2本用・3本用)/ストリッパー
確かめること 心線が窓の奥まで届いているか。被覆がコネクタの中に入り込んでいないか。
工程 5 / 6絶縁処理
  1. リングスリーブはむき出しなので、ビニルテープを半幅ずつ重ねて2回以上(4層以上)巻き、先端も包む
  2. または絶縁キャップをかぶせる。差込形コネクタは本体が絶縁なのでそのままでよい
  3. テープの終わりは折り返して、はがれにくくする
使う道具・材料:ビニルテープ(0.2mm)/絶縁キャップ
確かめること テープの端からスリーブの銅が見えていないか。
工程 6 / 6ふた・点検
  1. 接続部をボックスの中に収めてふたをする。心線がボックスの外に出ない
  2. ボックスの位置を天井伏図(竣工図)に残す
  3. ブレーカーを入れる前に絶縁抵抗を測り、スイッチで点灯することを確かめる
使う道具・材料:ボックスのふた/絶縁抵抗計/検電器
確かめること 結線図のとおり(白・黒・スイッチの渡り)につながっているか。

部材と寸法の目安

1
天井点検口(450角)
ここから手が届く範囲に接続部を置く
天井を張ったあとに天井裏へ手を入れられる唯一の場所です。ジョイントボックスは、点検口から腕を伸ばして届く位置に付けます。
現場で確かめること 点検口の位置が建築図で決まっているか。なければ要望を出す。
2
ジョイントボックス
野縁・吊りボルトに固定 ボードの上に置かない
接続部を収める箱です。電線の接続は「点検できる箇所」で行う決まりで、ボードの裏にむき出しで接続してはいけません。
現場で確かめること ふたが閉まる大きさか(接続本数が多ければ大きいボックスに)。
3
3本のケーブル
電源 VVF 2.0mm-2C 照明 1.6mm-2C スイッチ 1.6mm-2C
右から分電盤の電源、左へ照明、奥(壁の中)からスイッチの線が来ています。スイッチの線は2本とも電圧側(黒)として使うので、白線に黒のテープを巻いて印を付けることがあります。
現場で確かめること どのケーブルがどこへ行く線か、ボックスの前で分かるように札を付けたか。
4
ケーブルの支持
ボックスの手前で固定 2m以下ごと
ケーブルの重さや引っ張りが接続部にかからないよう、ボックスの手前で支持します。
現場で確かめること ボックスの中に 15cm 程度の余長があるか(やり直しができる)。
5
外装剥きと心線
外装 10cm 心線被覆 20〜30mm(スリーブ)/12mm(コネクタ)
外装はナイフで切り込みを入れて引き裂きます。心線の被覆は専用ストリッパーで剥くと傷が付きません。
現場で確かめること 心線にナイフの跡(傷)がないか。
6
リングスリーブ E形(小)
2.0mm×1+1.6mm×1 → 小(刻印 小) 1.6mm×2 → 小(刻印○)
心線を束ねて圧着する銅のスリーブです。組み合わせでスリーブの大きさとダイス(刻印)が決まります。刻印が違うと接触不良や断線のもとです。
現場で確かめること スリーブの上の心線は 5mm 未満、下の露出は 10mm 未満か。
7
圧着工具(リングスリーブ用)
JIS適合 柄が黄色 ダイス ○・小・中・大
握り切るまでラチェットが戻らない構造です。ダイスの刻印がスリーブに残ります。
現場で確かめること 柄が黄色の工具か(裸圧着端子用の赤い柄の工具とは別)。
8
差込形コネクタ
単線用 ストリップゲージ 12mm
心線を差し込むだけで接続できる部品です。本体が絶縁なのでテープは不要ですが、奥まで差し込めていないと発熱します。
現場で確かめること 窓から心線の先が見えるか。引いて抜けないか。
9
絶縁テープ(半幅重ね2回以上)
ビニルテープ 0.2mm → 4層以上 または絶縁キャップ
リングスリーブの接続部は、電線の絶縁被覆と同じ以上の厚さになるようテープを巻きます。ビニルテープなら半幅ずつ重ねて2回以上です。
現場で確かめること 先端(スリーブの上)まで包んであるか。
10
ボックスのふた
接続部を収めてから閉める
接続部をボックスの中に収め、ふたをします。ケーブルの余長は折りたたんで入れます。
現場で確かめること 心線や接続部がボックスの外に出ていないか。
11
片切スイッチ(壁)
黒線だけを切る 白はスイッチを通さない
スイッチへは電圧側(黒)の線だけを往復させます。接地側(白)をスイッチで切ると、スイッチを切っても器具に電圧が残ります。
現場で確かめること スイッチの2本が、電源の黒と照明の黒につながっているか。
12
照明(点灯確認)
結線が合えばスイッチで点く
ブレーカーを入れる前に絶縁抵抗を測り、そのあとスイッチで点灯を確かめます。
現場で確かめること 点かないときは、ジョイントボックスの接続を先に疑う。

ほかの場面を見る

全体の流れ(部屋・天井裏・電気室・建物)
回路をたどる(1回路を端から端まで)
個別ケース(施工方法をくわしく)
寸法・数値・工法は学習用の目安です。実際の工事では、設計図書・公共建築工事標準仕様書・内線規程・メーカー資料・所轄の指導を確認してください。