駐車場の外灯1本を建てるまで。穴を掘り、砕石・型枠・鉄筋、アンカーボルトとFEP管を仕込んでコンクリートを打ち、ポールを建てて配線・接地・点灯まで。基礎天端の高さとアンカーの精度がポイントです。 下の3Dで、工程を進めながら部材を1つずつ確かめてください。外灯ポール 4m(鋼管・溶融亜鉛めっき) 基礎 600角 × 深さ 1,000(現場打ち) アンカーボルト M16 × 4 FEP管 φ50 CV 5.5sq-3C 接地棒 φ14 × 1.5m(D種)

この場面で追う施工手順

工程 1 / 6位置出し・掘削
  1. 外灯の位置を敷地図(通り芯・境界からの寸法)から出す。埋設物(ガス・水道・他の電線)を埋設図と試掘で確かめる
  2. 基礎の大きさ+作業余裕で掘る。深さは基礎の底+砕石 100mm
  3. FEP管の溝も掘る。埋設の深さは 0.6m 以上、車が乗る所は 1.2m 以上(直接埋設の基準に合わせる)
使う道具・材料:敷地図・埋設図/試掘(手掘り)/バックホウ(土工事)/水糸・レーザー
確かめること 埋設物の調査(埋設図・試掘)をしたか。掘って切ると大事故。
工程 2 / 6砕石・型枠・配筋
  1. 底に砕石を敷いて転圧する。型枠を据え、基礎天端の高さ(GL+100〜150)を水平に出す
  2. 基礎の鉄筋(D10 など)を組む。かぶりを確保する
  3. 既製のコンクリート基礎を使う場合は、据付けの水平と高さだけ合わせればよい
使う道具・材料:砕石/型枠(または既製基礎)/鉄筋 D10・結束線/水平器・レベル
確かめること 基礎天端が舗装の仕上がりより上に出るか(水が溜まらない)。
工程 3 / 6アンカーボルト・FEP管・接地
  1. アンカーボルト4本をテンプレートで固定し、ポールのベースプレートの穴の位置どおりに据える。ねじ部の出寸法もそろえる
  2. FEP管を基礎の中心に立ち上げ、天端から 100mm 程度出す。管口にキャップをしてコンクリートが入らないように
  3. 基礎の脇に接地棒を打ち込み、接地線を FEP管に沿わせて(または別の管で)基礎内から立ち上げる
使う道具・材料:アンカーボルト M16 × 4/テンプレート(ベースプレートの図)/FEP管 φ50・管口キャップ/接地棒 φ14 × 1.5m・接地線
確かめること アンカーボルトのピッチと出寸法が、ベースプレートの図どおりか(ずれるとポールが建たない)。
工程 4 / 6コンクリート打設・埋戻し
  1. コンクリートを打設し、天端をこてで均す。アンカーボルトのねじ部はテープやキャップで養生
  2. 養生期間(3〜7日程度)を取ってからポールを建てる
  3. FEP管の溝に管を敷き、埋設標識シートを管の上 300mm 程度に入れて埋め戻す。転圧で管をつぶさない
使う道具・材料:生コン/こて/埋設標識シート/転圧機(タンパー)
確かめること 埋設標識シートを入れたか。打設でアンカーボルトが動いていないか。
工程 5 / 6ポール建て
  1. ポールを建て、ベースプレートの穴にアンカーボルトを通す
  2. レベル調整ナット(下ナット)で2方向から垂直を出し、上ナットを締める。ベースプレートの下は無収縮モルタルを詰める
  3. FEP管からポール内へ CV を通線し、ポール下部の点検口(端子箱)まで引き上げる
使う道具・材料:クレーン・玉掛け(または人力)/水平器(ポール用)/無収縮モルタル/トルクレンチ
確かめること 2方向から見て垂直か(傾くとよく目立つ)。
工程 6 / 6灯具・接地・点灯
  1. 灯具(LED)をポール先端に取り付け、ポール内の端子箱で CV と灯具の線を接続する。灯具の向きを調整
  2. ポールの接地端子に接地線を接続し、接地抵抗を測る(D種 100Ω以下)
  3. 絶縁抵抗を測り、自動点滅器(またはタイマー)の動作で点灯を確かめる
使う道具・材料:LED 灯具/接地抵抗計/絶縁抵抗計/自動点滅器・タイマー
確かめること 自動点滅器の向き(周囲の明かりを拾わない)と、タイマーの設定が季節に合っているか。

部材と寸法の目安

1
掘削(基礎の穴)
基礎 600角+余裕 深さ 基礎底+砕石 100
基礎の大きさより一回り大きく掘ります。掘る前に埋設物(ガス・水道・電気・通信)を埋設図と試掘で確かめます。
現場で確かめること 掘削の際、既設の埋設管・ケーブルの位置を把握していたか。
2
FEP管の溝(埋設深さ)
0.6m 以上 車が乗る所は 1.2m 以上
地中配線の溝です。深さの基準は直接埋設の規定(重量物の圧力を受ける場所 1.2m、その他 0.6m)に合わせるのが安全です。
現場で確かめること 溝の底に石や突起がなく、管が傷まないか。
3
砕石(基礎の下)
100mm 転圧
基礎の下に砕石を敷いて転圧し、沈下を防ぎます。
現場で確かめること 転圧してから型枠を据えたか。
4
型枠と基礎天端
天端 GL+100〜150 水平
基礎の天端は地面より高くして、水が溜まらないようにします。既製のコンクリート基礎を据える方法もあります。
現場で確かめること 舗装の仕上がり高さと基礎天端の関係を確かめたか。
5
基礎の鉄筋(D10)
かぶり 60mm 程度
基礎のひび割れを防ぐ鉄筋です。アンカーボルトや FEP管と当たらないように組みます。
現場で確かめること かぶりが確保できているか。
6
アンカーボルト M16 × 4(テンプレート)
ベースプレートの穴ピッチどおり 出寸法をそろえる
ポールのベースプレートを固定するボルトです。テンプレート(穴あき板)で4本の位置と出寸法を固定してからコンクリートを打ちます。
現場で確かめること 打設後にテンプレートが動いていないか。ねじ部の養生をしたか。
7
FEP管 φ50(地中配線の管路)
基礎の中心から 100 立ち上げ 管口キャップ
ケーブルを通す波付き硬質ポリエチレン管です。基礎の中心からポールの中へ通します。曲げはゆるく、通線できる半径で。
現場で確かめること 通線ワイヤーが通るか(埋め戻し後に確かめる)。
8
接地棒と接地線(D種)
φ14 × 1.5m 100Ω以下
ポールは金属なので接地します。基礎の脇に接地棒を打ち、接地線を基礎内からポールの接地端子へ上げます。
現場で確かめること 接地抵抗を測って記録したか。
9
コンクリート基礎
600角 × 深さ 1,000 養生 3〜7日
ポールの倒れに耐える基礎です。大きさはポールの高さ・灯具の受風面積・地盤で決まります(メーカーの標準図)。
現場で確かめること 養生期間を取ってからポールを建てたか。
10
埋設標識シート
管の上 300mm 程度
あとで誰かが掘ったときに「下に電線がある」と知らせるシートです。掘削でケーブルを切る事故を防ぎます。
現場で確かめること シートの位置(管の真上)と深さが適切か。
11
CV 5.5sq-3C(外灯回路)
FEP管の中 ポール内の端子箱まで
外灯の電源ケーブルです。管の中を通し、ポールの中の端子箱で灯具の線とつなぎます。
現場で確かめること 管内で接続していないか(接続は端子箱かハンドホールで)。
12
ポール(4m・溶融亜鉛めっき)と点検口
ベースプレート固定 2方向で垂直
ベースプレートをアンカーボルトで固定し、下ナットで垂直を調整します。下部の点検口の中に端子箱と接地端子があります。
現場で確かめること 点検口のふたが閉まり、鍵がかかるか。
13
無収縮モルタル(ベースプレート下)
調整ナットの隙間を埋める
レベル調整で空いたベースプレートの下の隙間に詰め、荷重を基礎に伝えます。
現場で確かめること モルタルが固まってから本締めしたか。
14
LED 灯具
ポール先端 向きを調整
照らしたい範囲に向きを合わせます。灯具の重さと受風面積はポールと基礎の設計条件です。
現場で確かめること 灯具の配光が隣地に漏れすぎないか。
15
自動点滅器
周囲が暗くなると点灯
明るさを感じて自動で点け消しする器具です。向きが悪いと自分の光や看板の光で消えてしまいます。
現場で確かめること 点灯・消灯の明るさの設定が適切か。
16
測定(接地抵抗・絶縁抵抗)
D種 100Ω以下 絶縁 0.1MΩ以上
受電前に接地抵抗と絶縁抵抗を測り、記録します。
現場で確かめること 成績書に残したか。

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寸法・数値・工法は学習用の目安です。実際の工事では、設計図書・公共建築工事標準仕様書・内線規程・メーカー資料・所轄の指導を確認してください。