幹線が入ってきて、主幹の漏電遮断器、母線、分岐ブレーカーを通って各回路へ出ていくまで。盤の中の部品の役目と、相のふり分けを追います。 下の3Dで、工程を進めながら部材を1つずつ確かめてください。露出形 W600 × H900 × D150 主幹 ELB 3P 100A 分岐 12回路 単相3線式

この場面で追う施工手順

工程 1 / 6盤の取付
  1. 盤の下端 FL+1,000 を墨出しし、水平を見て4隅を固定する
  2. 上と下のノックアウトを、入ってくるケーブルの数だけ抜く
  3. 扉の開き勝手を確かめる
使う道具・材料:分電盤(露出形)/アンカー・ビス/レベル/ホールソー
確かめること 盤の前 1.0m に操作スペースが取れるか。
工程 2 / 6幹線と主幹
  1. 上のノックアウトから幹線を引き込む
  2. 赤(L1)・白(N)・黒(L2)に圧着端子を付け、主幹の一次側につなぐ
  3. 接地線(緑)を接地端子台へつなぐ
  4. 主幹の二次側から母線へ渡す
使う道具・材料:CV 38sq-3C(幹線)/主幹 漏電遮断器 3P 100A/圧着端子・圧着工具/接地線 IV 5.5sq
確かめること 端子の締付けトルク。幹線の曲げ半径が守れているか。
工程 3 / 6母線と分岐ブレーカー
  1. 主幹の二次側から、L1・N・L2 の3本の母線を横に渡す
  2. 100V回路の 2P1E は、L1-N または L2-N から取る
  3. 200V回路(エアコン・IH)の 2P2E は L1-L2 から取る
  4. L1側とL2側の回路数をそろえて、相のバランスを取る
使う道具・材料:母線(銅バー)/分岐ブレーカー 2P1E 20A/分岐ブレーカー 2P2E 20A
確かめること 片側の相に負荷がかたよっていないか(中性線に電流が流れすぎる)。
工程 4 / 6分岐回路の結線
  1. 各回路のVVFを上下のノックアウトから引き込む
  2. 黒をブレーカーの L 側、白を N 側へつなぐ
  3. 緑(接地線)は接地端子台へ
  4. 盤内で線を束ね、ふたの邪魔にならないようにする
使う道具・材料:VVF 2.0mm-2C / 3C/ストリッパー/結束バンド
確かめること 回路ごとの線が交差して、どれがどれか分からなくなっていないか。
工程 5 / 6回路表・表示
  1. 各ブレーカーに回路番号と行き先(部屋・用途)の名札を付ける
  2. 扉の裏に回路表を貼る
  3. 単線結線図を盤内に入れておく
使う道具・材料:回路名札/回路表(扉の裏)/結線図
確かめること 図面の回路番号と、実際の名札が一致しているか。
工程 6 / 6試験
  1. 各回路の絶縁抵抗を測る
  2. 受電後、L1-N・L2-N が約100V、L1-L2 が約200V であることを測る
  3. 主幹のテストボタンで漏電遮断器が動作することを確かめる
  4. 光の粒は、幹線 → 主幹 → 母線 → 分岐ブレーカー → 回路へ流れる電気です
使う道具・材料:絶縁抵抗計/テスター/漏電遮断器のテストボタン
確かめること テストボタンで切れたあと、復帰(ON)できるか。

部材と寸法の目安

1
分電盤の箱と扉
W600 × H900 × D150(例)
露出形は壁に直接付けます。上下のノックアウトから、幹線と各回路のケーブルを出し入れします。
現場で確かめること 扉の開き勝手が、通路や隣の盤とぶつからないか。
2
主幹 漏電遮断器(ELB)3P 100A
定格感度電流 30mA(例)
幹線を受ける一次側と、母線へ出す二次側があります。漏電を検知すると回路全体を切ります。赤いテストボタンで動作を確かめます。
現場で確かめること 定格が幹線の太さと変圧器の容量に合っているか。
3
幹線 CV 38sq-3C
赤=L1 白=N(中性線) 黒=L2
単相3線式の幹線です。L1-N と L2-N がそれぞれ100V、L1-L2 が200Vになります。緑の接地線は接地端子台へ。
現場で確かめること 端子の圧着が確実か。相の色を取り違えていないか。
4
母線(L1・N・L2)
銅バー 3本
主幹の二次側から横に渡した3本の銅バーです。分岐ブレーカーは、このバーに差し込んで電気を取ります。
現場で確かめること バーの間の絶縁距離が保たれているか。
5
分岐ブレーカー 2P1E 20A(100V)
L1-N または L2-N から取る
照明・コンセントの100V回路用です。片側の相にかたよらないよう、L1側とL2側に交互に割り当てて相のバランスを取ります。
現場で確かめること 回路数が片側に寄っていないか。
6
分岐ブレーカー 2P2E 20A(200V)
L1-L2 から取る
エアコン・IHなどの200V回路用です。中性線を使わず、L1とL2の両方の素子で切ります。
現場で確かめること 200V回路に2P1Eを使っていないか。
7
分岐回路の配線
VVF 2.0mm 黒→L 白→N 緑→接地端子台
上段のブレーカーは上から、下段は下からケーブルを入れると、盤の中で線が交差しません。
現場で確かめること ふたを閉めたとき、線を挟んでいないか。
8
接地端子台
各回路の緑線と接地線をまとめる
各回路の接地線(緑)と、接地極からの接地線をここで1つにまとめます。
現場で確かめること 端子台にも「D種接地」の表示があるか。
9
回路名札と回路表
番号と行き先を一致させる
ブレーカーに回路番号と行き先の名札を付け、扉の裏に回路表を貼ります。あとで回路を探すときの手がかりです。
現場で確かめること 図面の回路番号と一致しているか。

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全体の流れ(部屋・天井裏・電気室・建物)
回路をたどる(1回路を端から端まで)
個別ケース(施工方法をくわしく)
寸法・数値・工法は学習用の目安です。実際の工事では、設計図書・公共建築工事標準仕様書・内線規程・メーカー資料・所轄の指導を確認してください。