同じ部屋で3種類の照明器具を取り付けます。Tバーに載せる埋込形、ボードに穴を開けてばねで留めるダウンライト、吊りボルトに固定する直付け形。固定のしかたと落下防止、送り配線の違いを見比べます。 下の3Dで、工程を進めながら部材を1つずつ確かめてください。システム天井 Tバー 600角グリッド 埋込ベースライト 600角 ダウンライト φ125 直付けベースライト VVF 1.6mm-2C 落下防止ワイヤー 吊りボルト W3/8

この場面で追う施工手順

工程 1 / 6天井伏図の確認・位置出し
  1. 天井伏図で器具の種類・位置・点灯回路を確かめる。システム天井では器具が Tバーの 600角の割付に乗る
  2. ダウンライトはボードに中心を墨出しし、野縁・ダクト・スプリンクラー・感知器と当たらないか確かめる
  3. 器具の重さと支持のしかた(Tバー載せ・吊りボルト・ボード直付け不可)を器具ごとに決める
使う道具・材料:天井伏図/器具リスト(施工説明書)/レーザー墨出し器/スケール
確かめること 断熱材が入る天井では、断熱材施工対応(SB・SGI形)のダウンライトになっているか。
工程 2 / 6ダウンライトの開口
  1. 器具の施工説明書にある開口寸法(φ125 など)どおりにホールソーで開ける。大きいと器具のばねが効かない
  2. 開口の縁のバリを取り、天井裏に電源の VVF が来ていることを確かめる
  3. 天井裏に器具の高さ分(埋込深さ)の空きがあるか確かめる
使う道具・材料:ホールソー(器具の開口径)/電動ドリル/集じん・養生/器具の施工説明書
確かめること ホールソーの径を器具の「開口寸法」と照らしたか(器具の外径ではない)。
工程 3 / 6システム天井の埋込器具
  1. Tバーの枠(600角)に埋込形ベースライトを載せ、器具のクリップで Tバーに固定する
  2. 落下防止ワイヤーを器具から吊りボルトや躯体に取る(地震で Tバーが外れても落ちないように)
  3. 器具の端子台に VVF を接続し、送り端子から次の器具へ送る
使う道具・材料:埋込ベースライト 600角/落下防止ワイヤー/VVF 1.6mm-2C/ストリッパー
確かめること 落下防止ワイヤーが器具ごとに付いているか。
工程 4 / 6直付け器具(吊りボルト固定)
  1. ボード天井に直付けする器具は、野縁または吊りボルト(インサート)に固定する。ボードだけでは持たない
  2. 器具の取付穴に合わせて吊りボルトの位置を出し、ボードに穴を開けてボルトを通す
  3. ケーブルを器具の電源口から入れて端子台に接続する。余長は天井裏に残す
使う道具・材料:吊りボルト W3/8/ナット・ワッシャー/直付けベースライト/電動ドライバー
確かめること ボードアンカーだけで固定していないか(重さで抜ける)。
工程 5 / 6ダウンライトの取付
  1. 器具の端子(または電源コネクタ)に VVF を接続する。送り端子があれば次の器具へ
  2. 器具の取付ばねをたたんで開口に押し込み、ばねでボードを挟んで固定する
  3. 器具の表示(断熱材施工の可否・調光対応・電源電圧)を確かめる
使う道具・材料:ダウンライト φ125/差込形コネクタ/検電器
確かめること 器具の縁がボードに密着しているか。断熱材が器具に被っていないか(SB形以外)。
工程 6 / 6点灯試験・調整
  1. ブレーカーを入れる前に、回路ごとの絶縁抵抗を測る
  2. スイッチごとに点灯を確かめ、点灯区分(どのスイッチでどの器具)が天井伏図どおりか見る
  3. 非常灯・誘導灯は充電モニターの点灯と、点検スイッチで非常点灯を確かめる
使う道具・材料:絶縁抵抗計/点検ひも(非常灯)/天井伏図
確かめること 点灯区分が天井伏図どおりか。

部材と寸法の目安

1
埋込ベースライト(システム天井)
600角 Tバーに載せてクリップ固定
Tバーの枠に上から載せる器具です。器具の重さは Tバーが受けるので、Tバー自体が吊りボルトで正しく吊られていることが前提です。
現場で確かめること 器具のクリップが Tバーにかかっているか(載せただけになっていないか)。
2
落下防止ワイヤー
器具ごとに躯体・吊りボルトへ
地震で Tバーが外れても器具が落ちないよう、器具と躯体をワイヤーでつなぎます。システム天井の器具では必ず付けます。
現場で確かめること ワイヤーの端が吊りボルトのナットに挟んであるだけになっていないか(専用金具で)。
3
ダウンライトの開口
φ125(器具の開口寸法どおり)
ボードにホールソーで開けます。開口が大きいと器具のばねが掛からず、小さいと入りません。器具ごとに開口寸法が違います。
現場で確かめること 天井裏に器具の埋込深さ分の空きがあるか。
4
ダウンライト
ばねでボードを挟んで固定 断熱材施工は SB・SGI 形
器具のばねをたたんで開口に押し込むと、ばねが開いてボードを挟みます。断熱材のある天井では、熱がこもらない構造の器具を選びます。
現場で確かめること 器具の縁がボードに密着しているか(隙間があると光が漏れ、ばねが効いていない)。
5
吊りボルト W3/8
インサートまたはアンカーから 直付け器具を受ける
直付け器具の重さはボードではなく吊りボルトで受けます。インサートがなければ、スラブにあと施工アンカーを打ってボルトを立てます。
現場で確かめること ボルトがボードの穴の中心を通っているか(器具の取付穴とずれない)。
6
直付けベースライト
吊りボルトにナットで固定 電源は器具の電源口から
ボード天井の下面に付ける器具です。器具の裏の取付穴にボルトを通し、ナットで締めます。ボードアンカーだけで留めるのは重さに耐えません。
現場で確かめること 器具がボードに押し付けられて、ボードがたわんでいないか。
7
器具間の送り配線 VVF 1.6mm-2C
器具の送り端子で次の器具へ
照明回路は器具から器具へ送り配線します。器具の端子台に「電源」と「送り」の端子があり、送りから次の器具へ出します。
現場で確かめること 1回路あたりの器具数が、ブレーカーと電線の容量の範囲か。
8
点灯スイッチ
点灯区分ごと FL+1,200
点灯区分(窓側・廊下側など)ごとにスイッチを分けます。スイッチには黒(非接地側)だけを通します。
現場で確かめること スイッチの数と点灯区分が天井伏図どおりか。
9
絶縁抵抗の測定・点灯試験
投入前に測定 → 点灯区分の確認
ブレーカーを入れる前に絶縁抵抗を測り、投入後はスイッチごとに点灯を確かめます。非常灯は充電モニターと点検スイッチも見ます。
現場で確かめること 測定値を回路ごとに記録したか。

ほかの場面を見る

全体の流れ(部屋・天井裏・電気室・建物)
回路をたどる(1回路を端から端まで)
個別ケース(施工方法をくわしく)
寸法・数値・工法は学習用の目安です。実際の工事では、設計図書・公共建築工事標準仕様書・内線規程・メーカー資料・所轄の指導を確認してください。