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防爆設備
危険場所の区分から防爆構造、機器の選定、施工と点検まで。電気設備が断てるのは着火源だけ。
収録 11本
1本 約30〜50秒
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防爆設備11本
危険場所の区分から防爆構造、機器の選定、施工と点検まで。電気設備が断てるのは着火源だけ。
爆発には可燃性ガス・酸素・着火源の3つが要り電気設備が断てるのは着火源だけであること、ガソリン(−43℃以下)・アセトン・トルエンなど引火点が常温より低い物質は置いてあるだけで蒸気を出すこと、水素0.019mJ・ヘキサン0.24mJなど多くの物質が人体の静電気(約0.8mJ)より小さいエネルギーで着火すること、労働安全衛生法・電気事業法・消防法が機器・工事・施設に重なってかかり表示はd2G4とEx d IIB T4の2系統あることを、4ステップの動く図解で順に見ます。
危険場所はゾーン0(年1,000時間超)・ゾーン1(10〜1,000時間)・ゾーン2(1〜10時間)と爆発性雰囲気がある時間の長さで区分されること、給油取扱所の審査基準の例では水平6〜16m・高さ0.6mと重い蒸気のため低くて広い範囲になること、放出源の等級で仮に決めて換気の効き方で修正し換気が効けば1段下がることもあること、0種・1種・2種場所はゾーン0・1・2に対応し区分図は平面と断面に寸法入りで描くことを、4ステップの動く図解で順に見ます。
防爆構造は耐圧d・油入o・充填q・樹脂充填mの「爆発を閉じ込める」側と、本質安全i・内圧p・安全増e・非点火nの「点火させない」側に分かれること、銘板のEx d IIB T4 Gbは構造・機器グループ・温度等級・保護レベルに分解して読めること、機器グループはIIA 0.9mm以上・IIB 0.5〜0.9mm・IIC 0.5mm以下で温度等級T4は表面135℃以下であること、旧表示の爆発等級(0.6mm・0.4mm)とはものさしが違い読み替えられないことを、4ステップの動く図解で順に見ます。
選定はゾーン→機器グループ→温度等級→構造→検定の確認の順に条件を重ねて絞り、構造から入ると手戻りになること、ゾーン0はGa・ゾーン1はGb以上・ゾーン2はGc以上の機器が要り換気で区分を下げれば選択肢が広がること、型式検定はメーカーが受け合格証の有効期間3年は製造・輸入できる期間で設置済みの機器は使い続けられること、ATEX・IECExと国内検定に相互承認はなく受入れでは合格番号・表示・周囲温度・付属品を確認することを、4ステップの動く図解で順に見ます。
金属管工事のねじ込みは完全ねじ部で5山以上(IICは6山以上)でシーリングフィッチングは機器との間と危険場所の境界3m以内に設け充てん忘れに注意すること、ケーブル工事では機器付属のグランドを指定トルクで使い未使用口は閉止プラグで塞ぐこと、本質安全回路は分離・明青色の識別・非危険場所側での片端接地で守り接地は防爆全体の土台であること、点検は目視・近接・詳細の3段階で耐圧防爆容器は15年で交換の目安・20年が限度であることを、4ステップの動く図解で順に見ます。
金属管は中が空洞でガスと爆発の圧力が伝わるためシーリングフィッチングで途中を止め、ケーブルは外装が連続しているので引込口のケーブルグランド一点で止めること、配管工事はねじ5山以上・送り接続不可・シールの充てん忘れが外から見えないこと、配管は保護と接地を兼ねケーブルは別に用意し弱点はそれぞれ充てん忘れとグランドのゆるみであること、現場では幹線をケーブル・機器の直近だけ管とする分け方が多いことを、4ステップの動く図解で順に見ます。
整備工場などの危険物保管庫ではまず中身を品名で拾いエンジンオイルや廃油だけなら防爆は不要でガソリンは指定数量200Lの5分の1で少量危険物になること、点滅器を庫外に出す案Bなら庫内の防爆機器は照明1点と貫通1か所で済むこと、貫通部は必ずシールしパイロットランプ付き点滅器にして庫内にコンセントを設けないこと、換気は自然換気を優先し重い蒸気のため排気は低い位置に取ることを、4ステップの動く図解で順に見ます。
危険物は指定数量の1/5未満・1/5以上指定数量未満(少量危険物:条例の基準と届出)・指定数量以上(危険物施設:許可)の3段階に分かれること、届出ラインはガソリン40L・アルコール80L・灯油軽油200L・絶縁油重油400Lであること、同じ場所にあるものは倍数を合算し灯油6本とガソリン携行缶2本とシンナー2缶で0.488倍になること、庫内の電気設備・スイッチ・接地・発電機の燃料系・絶縁油で電気設備の担当者が押さえる5つを、4ステップの動く図解で順に見ます。
粉じんにはマグネシウム・アルミなどの爆燃性粉じん、小麦粉・でんぷん・合成樹脂などの可燃性粉じん、綿・麻などの易燃性繊維があること、爆燃性粉じんの場所は金属管かケーブルだけで可燃性粉じんの場所は厚さ2mm以上の合成樹脂管(CD管を除く)も使えること、合成樹脂管の差込みは外径の1.2倍以上で可とう部は粉じん防爆型フレキシブルフィッチングとすること、機器は爆燃性が特殊防じん構造・可燃性が普通防じん構造で露出金属はC種接地とすることを、4ステップの動く図解で順に見ます。
ガス蒸気危険場所の配線は薄鋼電線管以上を5山以上ねじ合わせる金属管・がい装やMIのケーブル・本質安全防爆回路の3つであること、耐圧防爆機器の引込口の近くと水や粉じんなど異物が入るおそれのある所にシーリングフィッチングを設けること、機器は防爆構造規格に適合するものからガスの種類と危険度で選び2種類以上のガスがあれば危険度の高いほうに合わせること、露出金属はすべてC種接地とし地絡は警報して自動で遮断することを、4ステップの動く図解で順に見ます。
セルロイド・マッチ・石油類などの危険物のある場所の配線は金属管・厚さ2mm以上の合成樹脂管(CD管を除く)・ケーブルのいずれかで危険物がガスや蒸気を出すならガス蒸気危険場所の規定によること、移動電線は1種以外で接続点のないキャブタイヤケーブルを使うこと、溶接機・開閉器など火花やアークの出る機器とヒーター・乾燥機など高温になる機器は全閉構造か防爆構造とすること、照明器具を確実に固定し接続部は緩み止め・外箱は接地することを、4ステップの動く図解で順に見ます。
175 防爆とは何を防ぐことか
3要素 → 引火点 → 着火 → 法令と表示(約50秒でくり返し)
防爆は「爆発を防ぐ」と書きますが、電気設備の側でできるのは着火源を消すことだけです。燃料と空気がそろった部屋で、マッチを持ち込まないようにする仕事だと考えるとわかりやすくなります。爆発の3要素、引火点、着火に要るエネルギー、かかる法令を4ステップで見ていきます。
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STEP 1 爆発の3要素
可燃性のガス・蒸気、酸素、着火源の3つがそろうと爆発する。前の2つは工程が持ち込む
電気設備が断てるのは着火源だけ。火花・アークのほか、高温部・地絡・静電気・工事中の工具も着火源になる
STEP 2 引火点
ガソリン−43℃以下、アセトン−20℃、トルエン4℃、メタノール11℃は常温20℃より低い。灯油・軽油・重油は常温では蒸気を出さない
常温より低い物質は置いてあるだけで蒸気を出す。ガソリン蒸気は空気の3〜4倍重く、床やピットにたまる
STEP 3 最小着火エネルギー
水素0.019mJ、ヘキサン0.24mJ、プロパン0.25mJ、メタン0.28mJ、アセトン1.15mJ
人体の静電気(4,000V・100pFで約0.8mJ)で多くの物質が着火する。開閉器の火花はこれよりはるかに大きい
STEP 4 法令と表示
労働安全衛生法(機器の型式検定)・電気事業法(電技解釈 第176条の工事方法)・消防法(施設)が重なってかかる
検定品でも電線管のねじ込み不足ならそこは防爆でない。表示はd2G4とEx d IIB T4の2系統で、1台に混ぜて適用はできない
この図を使った解説記事 第1回 防爆とは何を防ぐことか →
176 防爆の危険場所の区分
時間 → 範囲 → 換気 → 図面(約50秒でくり返し)
危険場所の区分は、防爆設計の入口です。ここを取り違えると、機器も工事方法もまとめてずれます。区分は距離ではなく時間の長さで決まり、図面にすると「低くて広い」形になります。区分の決まり方、実際の範囲、換気の効き方、図面への落とし方を4ステップで見ていきます。
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STEP 1 区分は時間で決まる
ゾーン0:年1,000時間を超える/ゾーン1:年10〜1,000時間/ゾーン2:年1〜10時間
年間時間は判断の物差しで法令の数値ではない。区分を決めるのは設備を持つ事業者
STEP 2 実際の範囲
給油取扱所の審査基準の例:1種は引出口から水平6m、2種は注入口から16mまで。高さはいずれも0.6m
ガソリン蒸気は空気の3〜4倍重く地面を這う。床から1.5mの壁付け器具は範囲の外になることもある
STEP 3 放出源と換気
連続放出源→ゾーン0、第一級放出源→ゾーン1、第二級放出源→ゾーン2で仮に決める
換気が十分に効けば範囲が狭くゾーンが1段下がることも。区分が下がれば機器の選択肢が広がり費用も下がる
STEP 4 旧区分と図面
0種・1種・2種場所はゾーン0・1・2に対応。粉じんはゾーン20・21・22の別系列
区分図は平面と断面に寸法入りで。日付・断面・排水溝やピット・所轄との事前相談を確認する
この図を使った解説記事 第2回 危険場所の区分 →
177 防爆構造の種類と、表示の読み方
考え方 → 表示 → グループと温度 → 旧と新(約50秒でくり返し)
防爆機器の銘板に並ぶ記号は、住所のように区切って読めば難しくありません。Ex d IIB T4 Gb は「どの系統で・どう守り・どのガスに・何度まで・どのゾーンで」を1行で言っています。構造の考え方、表示の分解、機器グループと温度等級、旧表示との違いを4ステップで見ていきます。
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STEP 1 防爆構造の考え方
閉じ込める側:耐圧d・油入o・充填q・樹脂充填m。点火させない側:本質安全i・内圧p・安全増e・非点火n
典型は、開閉器・電動機・照明=耐圧d、端子箱・接続箱=安全増e、センサ・発信器=本質安全i
STEP 2 表示を分解する
Ex(国際整合の系統)・d(構造)・IIB(機器グループ)・T4(温度等級)・Gb(保護レベル)
末尾のGa・Gb・Gcがあれば使えるゾーンが一目でわかる(Ga=ゾーン0、Gb=1、Gc=2)
STEP 3 機器グループと温度等級
IIA 0.9mm以上(プロパン・メタン)、IIB 0.5〜0.9mm(エチレン)、IIC 0.5mm以下(水素・アセチレン)。T1 450℃〜T6 85℃
IICがいちばん厳しく、上位は下位の場所でも使える。ガスの発火温度より機器の表面温度が低い等級を選ぶ(T4=135℃以下)
STEP 4 旧表示と新表示
旧の爆発等級は0.6mm・0.4mm、新の機器グループは0.9mm・0.5mmがしきい値。発火度Gはガスの温度、温度等級Tは機器の温度
水素は発火度G1でもIIC。d2G4とEx d IIB T4は機械的に読み替えられないので、まずどちらの系統かを確かめる
この図を使った解説記事 第3回 防爆構造の種類と、表示の読み方 →
178 防爆機器の選定
順番 → EPL → 検定 → 受入れ(約50秒でくり返し)
防爆機器の選定は、ふるいを上から順に重ねる作業です。順番さえ守れば選択肢は自然に絞られますが、いきなり構造から選ぶと手戻りになります。絞り込みの順番、ゾーンと保護レベル、型式検定の読み方、受入れで見るところを4ステップで見ていきます。
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STEP 1 絞り込みの順番
① ゾーン ② 機器グループ ③ 温度等級 ④ 構造 ⑤ 検定の確認 の順に条件を重ねる
先に「耐圧防爆の照明」と決めてからゾーン0と判明するのが典型的な手戻り。区分図の日付も確かめる
STEP 2 ゾーンと保護レベル
ゾーン0=Ga(本質安全ia・樹脂充填ma)、ゾーン1=Gb以上(d・e・ib・p・o)、ゾーン2=Gc以上(非点火nも可)
換気でゾーン1をゾーン2に下げられれば、選べる機器が一気に広がり費用も下がる
STEP 3 型式検定と有効期間
メーカーが型式検定を受け、登録型式検定機関が合格証を交付。ユーザーは合格証と銘板の一致を確認する
有効期間3年は製造・輸入できる期間。期限後も設置済みの機器は使えるが、同一形式は入手できず増設は別形式になる
STEP 4 海外認証と受入れ
ATEX・IECExと国内の型式検定に相互承認はない。見積段階で「国内の型式検定合格品か」を照会する
受入れで見る4点:型式検定合格番号、防爆の表示、周囲温度の前提、付属品(グランド・閉止プラグ)の指定
この図を使った解説記事 第4回 防爆機器の選定 →
179 防爆工事の施工と点検
金属管 → ケーブル → 本安と接地 → 点検と寿命(約50秒でくり返し)
防爆は、機器を買っただけでは成立しません。ねじが1山足りない、シールの充てんを忘れた、グランドを汎用品に替えた。そのどれか1つで、そこは防爆でなくなります。金属管工事、ケーブル工事、本安回路と接地、点検と寿命を4ステップで見ていきます。
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STEP 1 金属管工事
薄鋼電線管以上、ねじ込みは完全ねじ部で5山以上(爆発等級3・IICは6山以上)。送りカップリングは使わない
シーリングフィッチングは機器との間と、危険場所の境界(隔壁があればいずれか一方の3m以内)。充てん忘れは外から見えないので写真を残す
STEP 2 ケーブル工事
キャブタイヤケーブル以外。外傷のおそれがあれば鋼板ダクト1.2mm以上・ラック1.6mm以上で保護。サドル留めだけの露出は不可
グランドは機器と一体で検定されている。汎用品に替えた時点で成立しない。未使用の引込口は指定の閉止プラグで塞ぐ
STEP 3 本安回路と接地
本安ケーブルは非本安と離す・仕切る・遮へいし、明青色で識別。シールドは非危険場所側の1か所で接地
接地は防爆全体の土台。接地されていない容器は、地絡時にそれ自体が着火源になる
STEP 4 点検と寿命
目視・近接・詳細の3段階を使い分け、構造ごとの点検表で回す。腐食・振動・日射のある場所は周期を短く
耐圧防爆容器は15年で交換の目安、20年が使用限度。錆・減肉・ガラスのキズがあれば年数にかかわらず取り替える
この図を使った解説記事 第5回 防爆工事の施工と点検 →
180 防爆の配管工事とケーブル工事の違い
止める場所 → 配管 → 比較 → 使い分け(約50秒でくり返し)
防爆の配線は、金属管かケーブルのどちらかで行います。ホースと水道管のように、同じ「通す」ものでも漏れを止める場所が違います。止める場所、配管工事の要点、2つの比較、現場での使い分けを4ステップで見ていきます。
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STEP 1 止める場所が違う
金属管は中が空洞で、ガスと爆発の圧力が管を伝わる → シーリングフィッチングで途中を止める
ケーブルは外装が連続している → 止めるのは機器の引込口の一点(ケーブルグランド)
STEP 2 配管工事の要点
薄鋼電線管以上・完全ねじ部で5山以上(IICは6山以上)・送り接続不可・シールは機器との間と境界3m以内・可とう部はフレキシブルフィッチング
いちばん見つけにくいのはシールの充てん忘れ。外から見えないので、充てん作業の写真を残す
STEP 3 比べてみる
配管は保護と接地を管が兼ねるが手間が大きく改修しにくい。ケーブルは手間が小さく増設しやすいが保護と接地を別に用意する
優劣ではなく弱点の場所が違う。配管は充てん忘れ、ケーブルは振動によるグランドのゆるみを点検で潰す
STEP 4 現場での分け方
幹線はケーブルラック、危険場所の機器の直近だけ管、という組み合わせが多い
外力・熱・本数・将来の改造で判断。改修は既設の工法に合わせ、混在させるなら境界を図面で決めてから着工する
この図を使った解説記事 第6回 配管工事とケーブル工事の違い →
181 防爆 ― 保管庫の照明とスイッチ
中身 → 案ABC → 納まり → 換気(約50秒でくり返し)
防爆は大きなプラントだけの話ではありません。件数が多いのは、ディーラーや整備工場の小さな危険物保管庫です。小さな部屋ほど、庫内の機器を1つ減らす効果が大きくなります。中身の確認、3つの案、庫外スイッチの納まり、換気の注意を4ステップで見ていきます。
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STEP 1 まず中身を確かめる
エンジンオイル・ギヤー油・廃油(第4石油類)だけなら常温で蒸気を出さず、防爆の議論は不要
ガソリン缶・シンナー・スプレー缶が1つでもあれば扱いが変わる。ガソリンは指定数量200L、40L以上で少量危険物
STEP 2 案A・B・C
案A:照明+スイッチを庫内(防爆機器2点+配管)、案B:スイッチを庫外(1点+貫通1か所)、案C:どちらも庫外(0点)
この規模では案Bが現実的な落としどころ。庫内に残るものが1つ減るたびに、機器・配管・シール・点検がまとめて減る
STEP 3 庫外スイッチの納まり
照明器具は庫内、点滅器は庫外の壁。壁の貫通は1か所で、そこをシーリングフィッチングやシール材で塞ぐ
パイロットランプ付きで消し忘れを外から確認。庫内にコンセントは設けない。未使用の引込口は指定の閉止プラグで
STEP 4 換気と落とし穴
換気扇を付けるとモータまで防爆になるので、自然換気を優先。蒸気は空気より重いので排気は低い位置に
よくある不具合:樹脂カバーだけの普通器具、シールなし、庫内コンセント、棚で塞がれた換気口、高い位置だけの排気口
この図を使った解説記事 第7回 保管庫の照明とスイッチ →
182 少量危険物貯蔵庫と発電機の油庫
3段階 → 届出ライン → 合算 → 電気設備(約50秒でくり返し)
現場事務所の裏の灯油タンク、発電機用のガソリン携行缶、更新工事で抜いた絶縁油。どれも見慣れた風景ですが、量と置き方によっては消防への届出が必要になります。規制の3段階、届出ライン、倍数の合算、電気設備の担当者が押さえる点を4ステップで見ていきます。
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STEP 1 規制の3段階
指定数量の1/5未満:条例の技術基準は対象外/1/5以上〜指定数量未満:少量危険物(火災予防条例の基準+届出)/指定数量以上:危険物施設(許可)
「指定数量未満だから何もいらない」は誤り。1/5や届出の日数は各市町村の火災予防条例による
STEP 2 届出ライン
ガソリン・ラッカーシンナー40L、メタノール・エタノール80L、灯油・軽油200L、絶縁油(鉱油)・重油400L
ガソリンは携行缶2本、灯油・軽油はポリタンク12本弱、絶縁油はドラム缶2本で届出ラインに届く
STEP 3 倍数の合算
倍数=保管量÷指定数量。同じ場所にあるものは足す:灯油108L(0.108)+ガソリン40L(0.2)+シンナー36L(0.18)=0.488倍
単体では少なくても足すとすぐ0.2倍を超える。シンナーのドラム缶1本(200L)は1.0倍で許可が要る
STEP 4 電気設備の注意点
庫内の電気設備は「電気工作物に係る法令の例による」→ 防爆の要否は換気とセットで。スイッチは庫外、金属部は接地とボンディング
発電機は小出槽・主タンク・予備缶を系全体で数える(小出槽490L=0.49倍)。絶縁油は機器内と抜き取って保管中で扱いが変わる
この図を使った解説記事 少量危険物貯蔵庫と発電機の油庫|指定数量・届出・構造基準を電気設備の現場目線でわかりやすく解説 →
183 内線規程 ― 粉じん危険場所
種類 → 工事 → 施工 → 機器と接地(約50秒でくり返し)
粉じん危険場所は、小麦粉が舞う台所でマッチを擦るような場所です。袋の粉はすぐには燃えませんが、空中に舞った粉は一瞬で燃え広がります。粉じんの種類、使える工事、粉を入れない施工、機器と接地を4ステップで見ていきます。
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STEP 1 粉じんの種類
爆燃性粉じん(マグネシウム・アルミなどの金属粉)、可燃性粉じん(小麦粉・でんぷん・砂糖・合成樹脂)、易燃性繊維(綿・麻)
爆燃性がいちばん危険。浮遊・集積の状態で範囲を決める
STEP 2 工事方法
金属管(薄鋼電線管以上・5山以上ねじ)とケーブル(がい装・MI、または管に収める)はどちらも可
合成樹脂管(2mm未満とCD管を除く)は可燃性粉じんの場所だけ。爆燃性は金属管かケーブルに限られる
STEP 3 粉を入れない施工
合成樹脂管の差込み深さは外径の1.2倍以上(接着剤を使えば0.8倍以上)
電動機などの可とう部は粉じん防爆型フレキシブルフィッチング。管・ボックスは損傷しないように、粉じんが入りにくい構造に
STEP 4 機器と接地
機器は爆燃性が粉じん防爆特殊防じん構造、可燃性が普通防じん構造。移動電線は爆燃性が3種・4種、可燃性が1種以外のキャブタイヤ
露出金属部はC種接地、地絡は警報・遮断。移動灯は原則として使わない
この図を使った解説記事 内線規程の解釈と解説【075】|粉じん危険場所 →
184 内線規程 ― ガス蒸気危険場所
配線 → シール → 機器 → 接地(約50秒でくり返し)
ガス蒸気危険場所は「ガスが漏れた台所」のような場所です。換気扇のスイッチを入れる小さな火花でも引火するおそれがあります。だから、火花を外に出さない機器と、ガスが入り込まない配線を使います。配線、シール、機器、接地を4ステップで見ていきます。
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STEP 1 配線は3つ
金属管(薄鋼電線管以上を5山以上ねじ合わせ、内線規程では厚鋼電線管)、ケーブル(がい装・MI、それ以外は防護装置に収める)、本質安全防爆回路
合成樹脂管は使えない(電技解釈 第176条)
STEP 2 シーリングフィッチング
耐圧防爆機器の引込口の近くに設け、コンパウンドを詰めてガスや炎が管を伝わらないようにする
「耐圧防爆の機器だけ」ではなく、水や粉じんなど異物が入るおそれのある所にも設ける
STEP 3 機器の選び方
耐圧・内圧・油入・安全増・本質安全・樹脂充填・非点火・特殊の防爆構造から、ガスの種類と危険度に合わせて選ぶ
2種類以上のガスがあれば、危険度の高いほうに合わせる(例:IIAとIICならIIC)
STEP 4 接地と地絡保護
外箱・鉄わく・照明器具・可搬形機器・キャビネット・金属管など露出金属はすべてC種接地
地絡を検出して警報し、自動で遮断する装置を設ける。確かめる順は工事→シーリング→機器→移動電線→接地
この図を使った解説記事 内線規程の解釈と解説【077】|ガス蒸気危険場所 →
185 内線規程 ― 危険物などの存在する場所
工事 → 移動電線 → 機器 → 固定と接地(約50秒でくり返し)
危険物のある場所は「マッチ箱の中で作業する」ような場所です。小さな火花ひとつで大きな火事になります。だから配線は傷みにくい工事で守り、火花を出す機器は閉じた箱に入れます。工事方法、移動電線、機器の構造、固定と接地を4ステップで見ていきます。
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STEP 1 工事方法
金属管(薄鋼電線管か同等以上)、合成樹脂管(厚さ2mm未満とCD管を除く)、ケーブル(がい装・MI以外は防護装置に収める)(電技解釈 第177条)
危険物がガスや蒸気を出すなら、より厳しいガス蒸気危険場所の規定による
STEP 2 移動電線
1種以外で、途中に接続点のないキャブタイヤケーブルを使う
ふつうのコードは使わない。引込み部でケーブルを傷めないようにし、移動用の電灯は衝撃に強いものにする
STEP 3 機器の構造
溶接機・開閉器など火花やアークの出る機器、ヒーター・乾燥機など高温になる機器
全閉構造か防爆構造にして、内部の火花や熱を外に出さない
STEP 4 固定と接地
照明器具は造営材に直接か、吊り下げ管・チェーンで確実に固定。高温のランプは保護カバー付き
電線と機器の接続部は止めナットなどで緩み止め。鉄台・金属製外箱には接地工事を施す
この図を使った解説記事 内線規程の解釈と解説【078】|危険物などの存在する場所 →
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