機械室や倉庫の壁に、分電盤からコンセント用のボックスまで金属管を露出で配管します。管の切断・曲げ・接続・固定と、金属管ならではの接地(ボンディング)まで追います。 下の3Dで、工程を進めながら部材を1つずつ確かめてください。ねじなし電線管 E25 サドル @2m以下 曲げ半径 内径の6倍以上 アウトレットボックス(露出) IV 2.0mm

この場面で追う施工手順

工程 1 / 6ルートの墨出し
  1. ボックスの位置と、管の通り(水平・垂直)を壁に出す。水平はレーザー、垂直は下げ振りで
  2. 管は壁の目地や梁の線とそろえると見た目が整う。配管やダクトとの干渉も見る
  3. ボックスとサドルの位置に、アンカーが効く下地(コンクリート・ALC)があるか確かめる
使う道具・材料:レーザー墨出し器/下げ振り/チョークライン/スケール
確かめること 曲がりの数が3か所を超えないか(超えるならプルボックスを入れる)。
工程 2 / 6ボックスの取付
  1. アウトレットボックスをアンカーで壁に固定する
  2. ノックアウトを抜き、ねじなしボックスコネクタをロックナットで締める
  3. コネクタの管端側に絶縁ブッシングを付ける(通線で被覆を傷めない)
使う道具・材料:アウトレットボックス(露出用)/プラグアンカー・ビス/ねじなしボックスコネクタ/絶縁ブッシング
確かめること ノックアウトは使う穴だけ抜いたか(余計な穴は塞ぐ)。
工程 3 / 6管の切断・曲げ
  1. 寸法を測って切断し、リーマで管の内側のバリを取る(バリは電線の被覆を傷める)
  2. ベンダで曲げる。曲げ半径は管の内径の6倍以上、1か所の角度は 90°まで
  3. 段差を越えるときは S字(2回曲げ)で。1本の管の曲がりは合計 270°以内
使う道具・材料:パイプカッター・金切りのこ/リーマ(バリ取り)/パイプベンダ(ヒッキー)/スケール・マーカー
確かめること 切り口に指を入れて、バリが残っていないか。曲げでつぶれていないか。
工程 4 / 6接続と固定
  1. 管どうしはねじなしカップリングでつなぐ。止めねじは頭がねじ切れるまで締める(締めた印になる)
  2. サドルで 2m以下ごとに固定する。ボックスの近く、曲がりの両側(30cm 以内)にも入れる
  3. 管は壁に密着させ、水平・垂直を通す。斜めの管は見た目も悪く点検もしにくい
使う道具・材料:ねじなしカップリング/サドル/プラグアンカー・ビス/水平器
確かめること 止めねじの頭がすべて切れているか(切れていない=締め不足)。
工程 5 / 6ボンディング・接地
  1. 金属管は使用電圧 300V以下なら D種接地をする(乾燥した場所で管の長さ 4m以下なら省略できる)
  2. 管とボックス、管どうしはコネクタ・カップリングの止めねじで電気的につながる。塗装面は塗膜を剥いで金属どうしを当てる
  3. ボックスにアース端子を付け、ボンド線でつなぐ。接地線は分電盤の接地端子台へ
使う道具・材料:ボンド線(IV 緑)/アース端子(ボックス用)/テスター
確かめること 管路の端から端まで導通があるか(テスターで確かめる)。
工程 6 / 6通線・結線
  1. 通線ワイヤーを通し、IV 2.0mm を黒・白・緑の3本まとめて引き込む。長い管路は潤滑剤を使う
  2. 管の中では電線をつながない。接続はボックスの中だけで行う
  3. ボックスにカバーを付け、絶縁抵抗を測ってから通電する
使う道具・材料:通線ワイヤー/IV 2.0mm(黒・白・緑)/通線潤滑剤/ボックスカバー/絶縁抵抗計
確かめること 1本の管に入れる電線の本数が、管の太さに対して多すぎないか(占積率)。

部材と寸法の目安

1
分電盤(露出形・既設)
ここから管を立ち上げる
盤の上面のノックアウトにねじなしボックスコネクタを付け、管をつなぎます。盤の中では IV を分岐ブレーカーと接地端子台へつなぎます。
現場で確かめること 盤のノックアウトの径と、管のコネクタの径が合っているか。
2
管の通りの墨
水平はレーザー 垂直は下げ振り
露出配管は見た目がそのまま仕上がりです。壁の目地や梁の線とそろえ、水平・垂直をきちんと出します。
現場で確かめること 管が窓・扉・他設備の点検口をふさがないか。
3
アウトレットボックス(露出用)
アンカー固定 ノックアウトは使う分だけ
露出配管の端で、コンセントや接続を受けるボックスです。壁にアンカーで固定し、管はコネクタで接続します。
現場で確かめること ボックスの向き(カバーのビス位置)が器具と合っているか。
4
ねじなしボックスコネクタと絶縁ブッシング
ロックナットで固定 管端にブッシング
ボックスと管をつなぐ金具です。管の端には絶縁ブッシングを付け、通線のときに電線の被覆が管の縁で傷つかないようにします。
現場で確かめること ブッシングの付け忘れがないか(検査でよく指摘される)。
5
曲げ部(半径 内径の6倍以上)
1か所 90°まで 合計 270°以内
ベンダで曲げます。半径が小さいと通線できず、管もつぶれます。曲がりが多い管路は通線の抵抗が増えるので、プルボックスで区切ります。
現場で確かめること 曲げの内側がしわになっていないか。
6
ねじなしカップリング
止めねじは頭が切れるまで締める
管どうしをつなぐ金具です。止めねじは規定トルクで頭が切れる構造で、切れた頭が「締めた印」になります。
現場で確かめること 止めねじの頭が残っていないか。
7
サドル(2m以下ごと)
ボックスの近く・曲がりの両側にも
管を壁に固定する金具です。間隔は 2m以下。曲がりの近くは管が動きやすいので、両側 30cm 以内にも入れます。
現場で確かめること サドルのアンカーが効いているか(ぐらつき)。
8
ねじなし電線管 E25
薄鋼 IV 2.0mm × 3本に余裕
屋内の露出配管で最も使う金属管です。ねじを切らず、カップリング・コネクタの止めねじで固定します。屋外や湿気の多い場所は厚鋼(G管)やねじ込みの防水型を使います。
現場で確かめること 管の太さが、入れる電線の本数と占積率に合っているか。
9
ボンド線・アース端子(D種接地)
300V以下 → D種 4m以下の乾燥場所は省略可
金属管に電気が漏れたときの安全のため、管路を接地します。コネクタの止めねじで管とボックスはつながりますが、塗装などで導通が不安な所はボンド線で補います。
現場で確かめること 管路の端から端まで導通があるか。
10
IV 2.0mm(黒・白・緑)
管内では接続しない
金属管の中には絶縁電線(IV)を入れます。VVFのような外装付きケーブルは管内では不要です。接続はボックスの中だけで行います。
現場で確かめること 通線で被覆に傷が付いていないか(絶縁抵抗で確かめる)。
11
ボックスカバー
結線後に取り付け
接続部をほこりや接触から守ります。カバーを付ける前に、絶縁抵抗の測定と接続の確認を済ませます。
現場で確かめること カバーのビスがそろっているか(1本足りないとすぐ分かる)。

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