◀ 防火対象物別 非常電源まとめ 消防法施行令別表第一 (14)項(倉庫)に必要な消防用設備等について、非常電源として使用できる種類を早見表で解説します。まず下の早見表で「どの消防用設備に、どの非常電源が使えるか」をご確認ください。

倉庫に必要な非常電源の早見表

消防用設備等 自家発電設備 蓄電池設備 非常電源専用受電設備
屋内消火栓設備
スプリンクラー設備
水噴霧消火設備
泡消火設備
屋外消火栓設備
排煙設備
連結送水管
非常コンセント設備
不活性ガス消火設備
ハロゲン化物消火設備
粉末消火設備
自動火災報知設備
非常警報設備
ガス漏れ火災警報設備
誘導灯設備
火災通報装置
非常電話
無線通信補助設備

=適用できる / 延べ面積1,000㎡未満に限り適用できる(1,000㎡以上は不可) / —=該当しない

※ 動力を要する消火設備・排煙設備などは自家発電設備・蓄電池設備を非常電源とし、延べ面積1,000㎡未満に限り非常電源専用受電設備も使用できます。自動火災報知設備・誘導灯・非常警報設備などは機器内蔵の蓄電池(内部予備電源)を非常電源とします。詳細は建築消防advice等でご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q. (14)項の防火対象物とは何ですか? A. 倉庫を指し、非特定防火対象物に分類されます。 Q. 屋内消火栓設備やスプリンクラー設備の非常電源には何が使えますか? A. 自家発電設備又は燃料電池設備、および非常電源専用受電設備が、1,000㎡未満・1,000㎡以上のいずれも適用可能です。 Q. 自動火災報知設備や非常警報設備の非常電源は何になりますか? A. 蓄電池設備(内部予備電源=バッテリー)が適用されます。 Q. 蓄電池設備に内蔵バッテリーは含まれますか? A. 含まれます。機器に内蔵されたバッテリーも蓄電池設備として扱われます。
適用できる
指定可燃物の貯蔵・取扱量(指定数量の倍数)により適用できる
該当しない

=適用できる / 指定可燃物の貯蔵・取扱量(指定数量の倍数)により適用できる / —=該当しない

倉庫に必要な消防用設備等の設置基準

消防法施行令別表第一(14)項(倉庫)に義務付けられる消防用設備等を「消火設備等」「警報設備等」「避難設備・誘導灯」の3グループに分けて早見表でまとめます。倉庫は他の用途と異なり、床面積だけでなく「指定可燃物の貯蔵・取扱量(指定数量の倍数)」が設置基準の判断材料になる点が特徴です。延べ面積や構造などの具体的な数値は建物ごとに異なるため、実際の設計・改修時は必ず所轄消防署にご確認ください。

物品庫・荷さばき室
🧯🚨
消火器具・自動火災報知設備
ラック式・多段保管部
💧🚪
スプリンクラー設備・避難口誘導灯
事務室・休憩室
🚨💡
自動火災報知設備・通路誘導灯
駐車場(附属)
💧🚨
水噴霧消火設備等・自動火災報知設備
① 建物用途区分の確認 → 消防法施行令 別表第一 (14)項に該当(倉庫はイ・ロの区分なし)
指定可燃物を指定数量の500〜1,000倍以上貯蔵・取扱い
→ 消火設備等・警報設備等の設置義務が拡大
指定可燃物の貯蔵・取扱いが少量
→ 床面積基準のみで判定
② 延べ面積・階の床面積を確認 → 屋内消火栓設備(700/1,400/2,100㎡)等の要否ラインに影響
③ 主要構造部(耐火構造/準耐火構造/その他)・内装制限の有無を確認 → 各設備の基準面積が変動
④ 下記の設備別セクションの早見表で個別にご確認ください
🧯消火設備等
🚨警報設備等
🚪避難設備・誘導灯
POINT屋内消火栓設備は延べ面積700㎡以上(構造・内装制限により1,400〜2,100㎡)、スプリンクラー設備は指定可燃物1,000倍以上の貯蔵・取扱いが主な分岐ライン。
🏛️用途区分(14)項(倉庫)
📐床面積・指定可燃物量で判定
🧯消火設備の要否が決定
消火器具延べ面積150㎡以上、または地階・無窓階・3階以上の階で床面積50㎡以上、あるいは指定可燃物を危政令別表第4の数量以上貯蔵・取扱う場合に設置。
大型消火器指定可燃物を指定数量の500倍以上貯蔵・取扱う部分に、歩行距離30m以下となるように設置。
屋内消火栓設備主要構造部が耐火構造で内装制限ありなら延べ面積700㎡以上、内装制限なしは1,400㎡以上、準耐火構造等は2,100㎡以上で設置。指定可燃物750倍以上(可燃性液体類を除く)貯蔵・取扱う部分も対象。
スプリンクラー設備天井の高さが10mを超えるラック式倉庫で延べ面積700㎡以上(構造等により1,400〜2,100㎡)、または11階以上の階、または指定可燃物1,000倍以上(可燃性液体類を除く)貯蔵・取扱う部分に設置。
水噴霧消火設備等駐車の用に供する部分(床面積500㎡以上等)、発電機・変圧器等の電気設備がある部分(床面積200㎡以上)、指定可燃物1,000倍以上貯蔵・取扱う部分等に設置。
屋外消火栓設備1階・2階の床面積合計が耐火建築物9,000㎡以上、準耐火建築物6,000㎡以上、その他の建築物3,000㎡以上で設置。
動力消防ポンプ設備屋内消火栓設備または屋外消火栓設備の代替設備として、基準に応じて設置できる。
🚨

警報設備等

火災の発生をいち早く知らせる設備。倉庫は延べ面積のほか、指定可燃物の貯蔵・取扱量も基準になります。

POINT自動火災報知設備は延べ面積500㎡以上が主な分岐ライン。指定可燃物500倍以上の貯蔵・取扱いでも設置義務が生じます。
🏛️用途区分(14)項(倉庫)
📐床面積・指定可燃物量で判定
🚨警報設備の要否が決定
自動火災報知設備延べ面積500㎡以上、地階・無窓階・3階以上の階で床面積300㎡以上、11階以上の階、駐車場部分の床面積200㎡以上の階、または指定可燃物500倍以上貯蔵・取扱う場合に設置。
漏電火災警報器鉄網入りの壁・床・天井があり、延べ面積1,000㎡以上の場合に設置(準不燃材料使用時は設置不要となる場合あり)。
消防機関へ通報する火災報知設備延べ面積1,000㎡以上で設置。消防機関から著しく離れている等の場合は緩和規定あり。
非常警報器具・非常警報設備収容人員50人以上で非常ベル等いずれかを設置。地階を除く階数が11以上、または地階の階数が3以上の場合は非常放送設備を設置。
🚪

避難設備・誘導灯

逃げ道を確保・案内する設備。階数と収容人員の組み合わせで判断します。

POINT避難器具は3階以上の階で収容人員10人以上かつ直通階段が1ヶ所のみの場合に設置。誘導灯は原則として全ての階に設置が必要です。
🏛️用途区分(14)項(倉庫)
🚶階数・収容人員で判定
🚪避難設備の要否が決定
避難器具直通階段が1ヶ所しかなく、3階以上の階で収容人員10人以上の場合に設置(地階・無窓階・11階以上の階を除く)。
避難口・通路誘導灯階ごとに判断し、原則として全ての階に設置。避難口誘導灯はA級・B級(BH形)等、通路誘導灯はC級以上を基本とする。
誘導標識避難口・通路の見やすい箇所に設置(誘導灯の有効範囲内の部分は省略可)。
📋 全用途の一覧(防火対象物別の早見表)を見る

根拠:消防法施行令 別表第一および消防法施行令・施行規則の規定をもとに作成。実際の適用は所轄消防本部の指導により異なる場合があります。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。