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プロット図の見方 第7回連載の一覧 ›

線の途中にぽつんと置かれた小さな四角や丸。これは電線をつないだり、引き入れたりするためのボックスです。道路でいえば交差点やサービスエリアのような場所で、ここを見落とすと配線の分かれ方も材料の数も読み違えます。第7回はボックスの記号。3つの記号、図面のどこに出てくるか、描かれないボックス、似た記号との見分け方の順に読みます。

結論

ボックスの記号は3つです。四角に×=プルボックス、ただの四角=ジョイントボックス、斜線入りの丸=VVF用ジョイントボックス。照明・スイッチ・コンセントの後ろには、描かれていないボックスも付いています。

  • プルボックスは長い配管や曲がりの多い所、ジョイントボックスは線が分かれる所
  • 器具の数だけボックスがある。蛍光灯の○はボックス付
  • ×入りでも、正方形はプルボックス、横長は配電盤
この記事でわかること
気になるものを選べば、その項目へ飛べます。全部を読まなくても、必要なところだけで解決します。
プロット図・配線図のボックスを、3つの記号、図面のどこに出てくるか、器具の後ろに隠れたボックス、似た記号との見分け方の順に示す動く図解
約50秒でくり返します。3つの記号を覚え、図面の中で置かれる場所と、器具の後ろに隠れたボックスまで見ます。

ボックスの記号は3つ ― 四角に×、ただの四角、斜線入りの丸

プロット図や配線図のボックスは、次の3つの記号で描きます。形がシンプルなので、中に何が入っているかで見分けます。

記号 名前 何をする所か
プルボックスの図記号 プルボックス 電線を引き入れる・集める。材料と寸法を傍記
ジョイントボックスの図記号 ジョイントボックス 電線をつなぐ・分ける。金属管やPF管の配線で使う
VVF用ジョイントボックスの図記号 VVF用ジョイントボックス VVFケーブルどうしをつなぐ。樹脂製で、天井の中に多い
JIS C 0303(構内電気設備の配線用図記号)による。
プルボックスの傍記:材料の種類と寸法を横に書きます(例:PB 300×300×200)。ボックスの大小や形に合わせた形で描いてもよいことになっているので、大きなプルボックスは実際の形に近い四角で描かれることもあります。

ボックスそのものの種類(アウトレットボックス・コンクリートボックスなど)はボックス類の種類と用途で詳しく扱っています。

ここまでのポイント
  • 四角に×=プルボックス(材料・寸法を傍記)
  • ただの四角=ジョイントボックス
  • 斜線入りの丸=VVF用ジョイントボックス

図面のどこに出てくるか

ボックスは、配線の「分かれる所」「長い所」「つなぐ所」に置かれます。駅でいえば、乗り換え駅(分岐)、長い路線の途中駅(プルボックス)のイメージです。

置かれる所 記号 読み方
長い配管・曲がりが多い区間の途中 プルボックスの図記号 電線を途中で引き入れやすくするため。幹線や太い配管で多い
線が分かれる所 ジョイントボックスの図記号 ここで電線をつなぎ、別の器具へ分ける
VVFケーブルどうしをつなぐ所 VVF用ジョイントボックスの図記号 天井の中で照明やスイッチへ分ける所に多い
ボックスから先は、斜線の数(電線の本数)が変わることがよくあります。

ボックスの前後で電線の本数や管が変わるのはよくあることです。ボックスを見つけたら、第5回の斜線と管の傍記を、ボックスの前と後ろで別々に読むと取り違えません。

ここまでのポイント
  • プルボックスは長い配管・曲がりの多い所
  • ジョイントボックスは線が分かれる所
  • ボックスの前後で本数と管を読み直す


描かれていないボックス ― 器具の後ろに隠れている

図面に描かれているボックスは一部だけです。照明器具・スイッチ・コンセントの記号の後ろには、たいていボックスが付いています。天井の照明にはアウトレットボックス、壁のスイッチやコンセントには埋込形スイッチボックス、というように、器具の記号が「ボックスもここにある」ことを兼ねています。

器具の記号 後ろにあるボックス 拾いでの扱い
照明(第3回) アウトレットボックス 照明の数だけ数える
スイッチ(第1回)・コンセント(第2回) スイッチボックス 連用で並ぶものは1つのボックスにまとまることがある
蛍光灯(ボックス付)の図記号 蛍光灯(○あり)=ボックス付 ボックスも数える
蛍光灯(ボックスなし)の図記号 蛍光灯(○なし)=ボックスなし ボックスは数えない
実際にどのボックスを使うかは、特記・仕様書・施工要領で確認します。
ここまでのポイント
  • 器具の記号の後ろにボックスがある
  • 照明はアウトレット、スイッチ・コンセントはスイッチボックス
  • 蛍光灯の○はボックス付

似た記号との見分け方

四角や丸はほかの記号にも使われるので、形の比率と中の印で見分けます。

記号 名前 見分けるポイント
プルボックスの図記号 プルボックス 正方形に×
配電盤の図記号 配電盤 横長の長方形に×。盤の名前が傍記される
ジョイントボックスの図記号 ジョイントボックス ただの正方形
ジャンクションボックスの図記号 ジャンクションボックス フロアダクトの途中の二重丸
接地端子の図記号 接地端子 丸の中に接地の印
盤の記号は第6回の帯の記号とも形が近いので、傍記の文字で確かめます。
ここまでのポイント
  • ×入りは正方形か横長かで見分ける
  • 二重丸はジャンクションボックス
  • 丸の中に接地の印は接地端子

読み違えやすいところ

⚠️ よくある読み違い

  1. プルボックスを配電盤と読む:×入りでも正方形ならプルボックス。傍記の PB と寸法で確かめます。
  2. 描かれたボックスだけを数える:照明・スイッチ・コンセントの後ろのボックスも拾いに入れます。
  3. ボックスの前後で同じ本数と読む:ボックスで分かれた先は、電線の本数や管が変わることがあります。
  4. VVF用ジョイントボックスを照明と読む:斜線の入った丸はボックスです。照明の丸には斜線がありません。
  5. 蛍光灯の○を見落とす:○ありはボックス付、○なしはボックスなし。取付方法と材料が変わります。
ここまでのポイント
  • 正方形の×はプルボックス
  • 器具の後ろのボックスも数える
  • ボックスの前後で本数を読み直す


よくある質問

プロット図のボックスの記号にはどんなものがありますか?

JIS C 0303 では、四角に×がプルボックス、ただの四角がジョイントボックス、斜線入りの丸がVVF用ジョイントボックスです。フロアダクトの途中の二重丸はジャンクションボックスです。

プルボックスの横には何が書いてありますか?

材料の種類と寸法を傍記します。「PB 300×300×200」のように大きさが書かれ、材質(鋼板・ステンレスなど)が添えられます。ボックスの大小や形に合わせた形で描いてもよいことになっています。

アウトレットボックスやスイッチボックスは図面のどこに描かれていますか?

多くの場合、記号としては描かれません。照明器具・スイッチ・コンセントの記号の後ろにボックスが付くものとして読みます。拾い(数量の積み上げ)では、器具の数に合わせてボックスも数えます。

蛍光灯の記号の真ん中にある○は何ですか?

ボックス付を表します。長方形だけで○がなければボックスなしです。器具の付け方が変わるので、拾いでも区別します。

プルボックスと配電盤の記号はどう見分けますか?

どちらも×が入っていますが、プルボックスは正方形、配電盤は横長の長方形です。紛らわしいときは、傍記(PB と寸法、盤の名前)で確かめます。

ジョイントボックスとVVF用ジョイントボックスは何が違いますか?

ジョイントボックス(四角)は金属管やPF管の配線で電線をつなぐ・分ける所に使います。VVF用ジョイントボックス(斜線入りの丸)は樹脂製で、天井の中などでVVFケーブルどうしをつなぐ所に使います。

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ABOUT ME
HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。