内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【043】|床面に施設する平形保護層配線

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

記事のテーマ

電気設備の安全性を確保するための、床面に施設する平形保護層配線における電線、対地電圧、施設場所に関するルールについて解説します。

平形保護層配線とは?

平形保護層配線とは、床面や壁面に平形導体合成樹脂絶縁電線(フラットケーブル)を施設する配線方法です。薄くて柔軟性があるため、カーペットの下などに配線できます。

電線

  • 平形保護層配線には、電気用品安全法の適用を受ける平形導体合成樹脂絶縁電線であって、20A用又は30A用のもので、かつ、接地線を有するものを使用する必要があります。

対地電圧の制限

  • 平形保護層配線の対地電圧は、150V以下とする必要があります。

施設場所の制限

  • 平形保護層配線の施設場所は、以下の通りです。
    • ① 造営物の床面又は壁面に施設する必要があります。
    • ② 以下の場所以外の場所に施設する必要があります。
      • a. 住宅
      • b. 旅館、ホテル、宿泊所等の宿泊室
      • c. 小学校、中学校、盲学校、ろう学校、養護学校、幼稚園、保育園等の教室その他これに類する場所
      • d. 病院、診療所等の病室その他これに類する場所
      • e. 床暖房設備を施設した床面
      • f. 粉じん危険場所、ガス蒸気危険場所、危険物などの存在する場所、腐食性ガスなどのある場所、火薬庫などの危険場所

まとめ

  • 平形保護層配線には、電気用品安全法に適合する接地線付きの平形導体合成樹脂絶縁電線を使用する必要があります。
  • 対地電圧は150V以下に制限されています。
  • 住宅や宿泊施設、学校、病院、危険場所など、特定の場所への施設は禁止されています。

保護層及び附属品の選定ルール

  1. 平形保護層

    • 平形保護層は、JIS C 3652 (1993) 「電力用フラットケーブルの施工方法」の附属書「電力用フラットケーブル」に適合する必要があります。
  2. ジョイントボックス及び差込み接続器

    • ジョイントボックス及び差込み接続器は、電気用品安全法の適用を受ける必要があります。
  3. 適合性

    • 上部保護層、上部接地用保護層、下部保護層、ジョイントボックス、差込み接続器及びその他の附属品は、当該平形導体合成樹脂絶縁電線に適したものである必要があります。

施設方法のルール

  1. 電線の引き出し

    • 平形保護層内の平形導体合成樹脂絶縁電線を外部に引き出す部分は、ジョイントボックスを使用する必要があります。
  2. 保護層内の保護

    • 平形保護層内には、平形導体合成樹脂絶縁電線の被覆を損傷するおそれのあるものを収めてはいけません。
  3. 造営材の貫通禁止

    • 平形保護層は、造営材(壁、床、天井など)を貫通して施設してはいけません。
  4. 分岐回路

    • 平形導体合成樹脂絶縁電線は、過電流遮断器の定格電流が30A以下の当該配線専用の分岐回路で使用する必要があります。
    • 過電流遮断器の定格電流は、平形導体合成樹脂絶縁電線に表示された定格電流以下とする必要があります。
  5. 漏電遮断器の設置

    • 平形導体合成樹脂絶縁電線に電気を供給する電路には、漏電遮断器(定格感度電流30mA以下、動作時間0.1秒以内のものに限る。)を施設する必要があります。
  6. 異種回路との離隔

    • 平形保護層配線と弱電流電線が接近又は交差する場合は、3102-7(配線と他の配線又は弱電流電線,光ファイバケーブル、金属製水管、ガス管などとの離隔)の規定に準じる必要があります。
    • 弱電流電線を当該配線の上に施設する必要があります。
    • ただし、弱電流電線が既に施設されている場合などやむを得ない場合には、当該配線の下部保護層の下に上部接地用保護層(接地工事を施したものに限る。)を施設して平形保護層配線が損傷しないようにした場合には、この限りではありません。
  7. 電線の重ね合わせ

    • 平形導体合成樹脂絶縁電線は、直接重ね合わせて施設してはいけません。
    • ただし、折り曲げ箇所、交差部分、接続部及び電源引出し部周辺は、この限りではありません。

保護層及び附属品の施設方法のルール

  1. 平形保護層の保護

    • 平形保護層は、平形導体合成樹脂絶縁電線を保護するように施設する必要があります。
    • 上部保護層は、上部接地用保護層を兼用することができます。
      • 上部保護層で上部接地用保護層を兼用する場合は、上部接地用保護層の電気抵抗及び耐食性を満足する必要があります。
  2. 床面への施設

    • 平形保護層を床面に施設する場合は、粘着テープにより容易にはがれないように固定する必要があります。
      • 粘着テープは、「電力用フラットケーブル」の製造業者の指定するものを使用する必要があります。
  3. 機械的衝撃からの保護

    • 平形保護層は、著しい機械的衝撃を受けるおそれのないように適当な防護装置を設ける必要があります。
      • 適当な防護装置とは、防護性及び防炎性を有するタイルカーペット又はこれと同等以上のものをいいます。
  4. 壁面への施設

    • 平形保護層を壁面に施設する場合は、金属ダクトに収めて施設する必要があります。
    • ただし、平形保護層の床面からの立ち上がり部において、平形保護層の長さを30cm以下とし、かつ、適当な防護装置を設けて施設するときは、この限りではありません。

平形導体合成樹脂絶縁電線の接続ルール

  1. 電線相互の接続

    • ① 電線の引張強さを20%以上減少させないように接続する必要があります。
    • ② 接続部分には、コネクタを使用する必要があります。
    • ③ 当該平形導体合成樹脂絶縁電線に適した専用のコネクタを使用する必要があります。圧着機などの専用工具が必要な場合は、必ず使用する必要があります。
    • ④ 以下のいずれかの方法で接続する必要があります。
      • a. 接続部分の平形導体合成樹脂絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるコネクタを使用する。
      • b. 接続部分をその部分の平形導体合成樹脂絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるもので十分に被覆する。
  2. 端子台又はコンセントとの接続

    • 平形導体合成樹脂絶縁電線と端子台又はコンセントなどとの接続は、当該平形導体合成樹脂絶縁電線に適した専用のコネクタを使用して接続する必要があります。圧着機などの専用工具が必要な場合は、必ず使用する必要があります。
  3. 他の配線又はコンセントとの接続

    • 平形導体合成樹脂絶縁電線と他の配線又はコンセントとの接続は、当該平形導体合成樹脂絶縁電線に適した端子台を使用して接続する必要があります。
    • ただし、以下のいずれかに該当する場合は、端子台の使用を省略することができます。
      • ① コネクタと絶縁電線が接続加工されているもの
      • ② 平形導体合成樹脂絶縁電線とコンセントが一体接続加工されているもの
      • ③ コネクタとコンセントが一体となっているもの
      • (注)ここでいう「接続加工」とは、製造業者によりあらかじめ製作されているものをいいます。
  4. コネクタの再使用禁止

    • コネクタは再使用してはいけません。

接地のルール

  1. D種接地工事

    • 上部保護層及び上部接地用保護層並びにジョイントボックス及び差込み接続器の金属製外箱には、D種接地工事を施す必要があります。
  2. 上部接地用保護層相互及び接地線との接続

    • 上部接地用保護層相互及び上部接地用保護層と平形導体合成樹脂絶縁電線の接地線とは、電気的に完全に接続する必要があります。
  3. 接地線の識別

    • 平形導体合成樹脂絶縁電線の緑/黄色のしま模様又は緑色で表示された線心は、接地線以外のものに使用してはいけません。

ルール

  1. 電線

    • 電気用品安全法の適用を受ける平形導体合成樹脂絶縁電線を使用する必要があります。
  2. 対地電圧の制限

    • 対地電圧は、150V以下とする必要があります。
  3. 施設場所の制限

    • 住宅の人の触れるおそれのないコンクリート直天井面に施設する必要があります。
    • ただし、他の配線との接続のため、中継ボックス等に引き下げる壁面部分はこの限りではありません。
    • 中継ボックスは、配線とケーブル配線などを接続するために施設するものであり、内部に電線接続用の端子台を備えたものをいいます。
    • 中継ボックスの施設方法は3161-6「平形導体合成樹脂絶縁電線の接続」を参照してください。

施設方法のルール

  1. 電線の引き出し

    • 平形保護層内の平形導体合成樹脂絶縁電線を外部に引き出す部分は、中継ボックスを使用する必要があります。
  2. 接続点の制限

    • 平形保護層内では、平形導体合成樹脂絶縁電線に接続点を設けてはいけません。
      • これは、本節で規定する配線の途中で分岐を行わないことを示しています。
  3. 保護層相互の接続禁止

    • 平形保護層相互の接続は行ってはいけません。
  4. 保護層内の保護

    • 平形保護層内には、平形導体合成樹脂絶縁電線の被覆を損傷するおそれのあるものを収めてはいけません。
  5. 間仕切り壁の貫通

    • 間仕切り壁を貫通して平形保護層を施設する場合は、施設作業を容易に行うことができ、容易に点検できる空間を有する必要があります。
    • また、施工時に電線に直接圧力がかからないようにする必要があります。
  6. 分岐回路

    • 平形導体合成樹脂絶縁電線は、過電流遮断器の定格電流が30A以下の分岐回路で使用する必要があります。
    • 過電流遮断器の定格電流は、平形導体合成樹脂絶縁電線に表示された定格電流以下とする必要があります。
    • ただし、20Aの配線用遮断器で保護される分岐回路において、15A用受口が施設される場合にあっては、15A用の平形導体合成樹脂絶縁電線を使用することができます。
  7. 漏電遮断器の設置

    • 平形導体合成樹脂絶縁電線に電気を供給する電路には、漏電遮断器(定格感度電流30mA以下、動作時間0.1秒以内のものに限る。)を施設する必要があります。
  8. 異種回路との離隔

    • 平形保護層配線と弱電流電線が接近又は交差する場合には、3102-7(配線と他の配線又は弱電流電線、光ファイバケーブル、金属製水管、ガス管などとの離隔)の規定に準じる必要があります。
    • 弱電流電線を当該配線の上に施設する必要があります。
  9. 電線の重ね合わせ禁止

    • 平形導体合成樹脂絶縁電線は、直接重ね合わせて施設してはいけません。
      • これは、配線途中で折り返したり、配線相互を交差させて施設しないことを示しています。

保護層及び附属品の施設方法のルール

  1. 平形保護層の施設

    • 平形保護層は、人が触れるおそれがないように施設する必要があります。
      • 人が触れるおそれがない高さに施設し、天井クロスなどで隠ぺいする必要があります。
  2. 平形保護層の保護

    • 平形保護層は、平形導体合成樹脂絶縁電線を保護するように施設する必要があります。
    • クロス面保護層は、クロス面接地用保護層を兼用することができます。
      • クロス面保護層でクロス面接地用保護層を兼用する場合は、クロス面接地用保護層の電気抵抗及び耐食性を満足する必要があります。
  3. 平形保護層の固定

    • 平形保護層を施設する場合は、容易にはがれないように固定し、かつ、電線の接続部分に張力がかからないようにする必要があります。
      • 天井面に施設するため、電線の自重による張力が電線の接続部(端子台等)に加わらないよう施設する必要があります。
      • 電線の接続部分近傍に張力止めを施すなどの対策を行う必要があります。

配線経路の表示ルール

  1. 表示の必要性

    • 配線の施設場所には、配線経路が識別できるよう表示を施す必要があります。
  2. 表示の目的

    • 居住者への注意喚起のため、配線施設経路を表示する必要があります。
  3. 表示方法

    • 表示は、矢印による行き先方向の指示や、配線が施設されている旨の注意喚起の文章を記載したシールや配線器具に直接記載するなどとする必要があります。
    • 配線器具などの付近のようにわかりやすい場所に行う必要があります。

平形導体合成樹脂絶縁電線の接続ルール

  1. 電線相互の接続禁止

    • 平形導体合成樹脂絶縁電線相互の接続は、行ってはいけません。
  2. 端子台又はコンセントとの接続

    • 平形導体合成樹脂絶縁電線と端子台又はコンセントなどとの接続は、当該平形導体合成樹脂絶縁電線に適した専用のコネクタを使用して接続する必要があります。
    • 圧着機などの専用工具が必要な場合は、必ず使用する必要があります。
  3. 他の配線又はコンセントとの接続

    • 平形導体合成樹脂絶縁電線と他の配線又はコンセントなどとの接続は、当該平形導体合成樹脂絶縁電線に適した端子台を使用して接続する必要があります。
    • ただし、以下のいずれかに該当する場合は、端子台の使用を省略することができます。
      • ① コネクタと平形導体合成樹脂絶縁電線が接続加工されているもの
      • ② 平形導体合成樹脂絶縁電線とコンセントなどが一体接続加工されているもの
      • ③ コネクタとコンセントなどが一体となっているもの
      • (注)ここでいう「接続加工」とは、製造業者によりあらかじめ製作されているものをいいます。
  4. 中継ボックス内の端子台

    • 他の配線との接続に用いる端子台は、中継ボックス内に設け、中継ボックス内は容易に点検できるように施設する必要があります。
  5. コネクタの再使用禁止

    • コネクタは再使用してはいけません。

接地のルール

  1. D種接地工事

    • クロス面保護層及びクロス面接地用保護層並びに中継ボックス及び差込み接続器の金属製外箱には、D種接地工事を施す必要があります。
  2. 接地線との接続

    • クロス面接地用保護層と平形導体合成樹脂絶縁電線の接地線とは、電気的に完全に接続する必要があります。
    • (注)本節は漏電遮断器の施設を義務づけており、その漏電遮断器の動作を確実にするためにも、クロス面接地用保護層と接地線は確実に施設されている必要があります。
  3. 接地線の識別

    • 平形導体合成樹脂絶縁電線の緑/黄色のしま模様又は緑色で表示された線心は、接地線以外のものに使用してはいけません。

(注)

  • この記事は、電気技術規程・解釈に基づいた一般的な情報提供を目的としています。
  • 実際の設置にあたっては、必ず専門家にご相談ください。
  • 最新の情報については、関連法令をご確認ください。

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