内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【082】|電気さくの施設

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

記事のテーマ

電気さくの施設基準と安全対策について解説する。

電気さくとは?

電気さくとは、屋外に裸電線を固定して施設し、その裸電線に充電して使用するさくのことです。

電気さくの施設制限

電気さくは、原則として施設してはいけません。

ただし、田畑、牧場などにおいて、家畜の脱出や野獣の侵入を防止するために施設する場合に限り、感電や火災の恐れがないように施設できます。

電気さく用電源装置

電気さくに電気を供給するための電源装置は、以下のいずれかを使用する必要があります。

電気用品安全法の適用を受ける電気さく用電源装置

感電により人に危険を及ぼすおそれがないように出力電流が制限される電気さく用電源装置

この場合、電気用品安全法の適用を受ける直流電源装置、または蓄電池、太陽電池などから電気の供給を受ける必要があります。

漏電遮断器

電気さく用電源装置(直流電源装置を介して電気の供給を受ける場合は、直流電源装置)が使用電圧30V以上の電源から電気の供給を受けるもので、人が容易に立ち入る場所に電気さくを施設する場合は、以下の条件を満たす漏電遮断器を施設する必要があります。

電流動作型であること

定格感度電流が15mA以下、動作時間が0.1秒以下であること

二次側配線

電気さく用電源装置から電気さくに至る二次側配線は、以下の各号により施設する必要があります。

屋外に施設する部分

2編(構内電線路)の規定に準じて施設する必要があります。

屋内及び屋側に施設する部分

絶縁電線または同等以上の絶縁効力のある電線を使用し、3編1章(低圧配線方法)の規定に準じて施設する必要があります。

屋内からの引出し口に近い箇所

容易に開閉できる箇所に専用の開閉器を設置する必要があります。

手元開閉器

電気さく用電源装置の一次側には、容易に開閉できる箇所に専用の手元開閉器またはコンセントなどを電路の各極に施設する必要があります。

 

電波障害防止

電気さく用電源装置のうち、衝撃電流を繰り返し発生するものは、その装置及びこれに接続する電路において発生する電波または高周波電流が、無線設備の機能に継続的かつ重大な障害を与えるおそれがある場所には、施設してはいけません。

 

危険表示

電気さくを施設した場所には、人が見やすいように適切な間隔で注意札などにより、危険である旨の表示をする必要があります。

夜間に通電する場合、人が立ち入るおそれがある場所には、通電表示灯を取り付けるなどにより表示するとよいでしょう。

 

接地工事

電気さくの電源装置の外箱及び変圧器の鉄心は、D種接地工事を施す必要があります。

 


(キーワード)

電気さく、施設基準、電源装置、漏電遮断器、電気工事、安全対策


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