内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【042】|ライティングダクト配線

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

ライティングダクト配線とは?

ライティングダクト配線とは、天井や壁に設置されたダクト(配線用管)の中に電線を通して配線する方法です。照明器具や電源コンセントなどを自由に配置できるため、店舗やオフィスなどで広く用いられています。

ライティングダクト及び附属品の選定ルール

  1. 種類と定格

    • ライティングダクトの種類及び定格は、3150-1表による必要があります。
  2. 附属品

    • ライティングダクトの附属品は、当該ライティングダクトに適合するものを使用する必要があります。
  3. 電気用品安全法への適合

    • 定格電圧が100V以上のライティングダクト及び附属品は、電気用品安全法に適合するものである必要があります。
  4. JIS規格への適合

    • ライティングダクト固定Ⅱ形は、JIS C 8366 (2006) 「ライティングダクト」に適合するものである必要があります。
    • JIS C 8366 (2006) 「ライティングダクト」の固定Ⅱ形の規格に適合するものには、ライティングダクト本体に「ライティングダクト固定Ⅱ形」と表示されています。

施設場所の制限

  • ライティングダクトは、屋内における乾燥した以下の場所に限り、施設することができます。
    • ① 露出場所
    • ② 点検できる隠ぺい場所

ライティングダクトの施設方法

  1. 造営材の貫通禁止

    • ライティングダクトは、造営材(壁、床、天井など)を貫通して施設してはいけません。
  2. 接続部の保護

    • ライティングダクトと他の配線を接続する部分は、電線が損傷を受けるおそれがないように施設する必要があります。
  3. 接続の堅ろう性と電気的・機械的完全性

    • ライティングダクト相互及び導体相互は、堅ろうに、かつ、電気的及び機械的に完全に接続する必要があります。
  4. 造営材への取り付け

    • ライティングダクトを造営材に取り付ける場合は、以下の通り堅固に取り付ける必要があります。
      • a. 支持箇所は、1本ごとに2箇所以上とする必要があります。
      • b. 支持点間の距離は、2m以下とする必要があります。
  5. 開口部の向き

    • ライティングダクトの開口部は、下向きに施設する必要があります。
    • ただし、以下のいずれかに該当する場合は、横に向けて施設することができます。
      • a. 簡易接触防護措置を施し、かつ、ダクトの内部にじんあいが侵入し難いように施設する場合
      • b. JIS C 8366 (2006) 「ライティングダクト」の固定Ⅱ形の規格に適合するものを使用する場合
  6. 終端部の閉塞

    • ライティングダクトの終端部は、エンドキャップを取り付けて閉そくする必要があります。
  7. 漏電遮断器の設置

    • ライティングダクトの導体に電気を供給する電路には、漏電遮断器(定格感度電流30mA以下、動作時間0.1秒以内のものに限る。)を施設する必要があります。
    • ただし、ダクトに簡易接触防護措置を施す場合は、この限りではありません。

接地のルール

  1. D種接地工事

    • ライティングダクトの金属製部分(導体を除く。)には、D種接地工事を施す必要があります。
  2. 接地工事の省略

    • ただし、以下のいずれかに該当する場合は、接地工事を省略することができます。
      • 対地電圧が150V以下で、かつ、ライティングダクトの長さ(2本以上のライティングダクトを接続して使用する場合は、その全長をいう。)が4m以下の場合
      • 合成樹脂その他絶縁物で金属製部分を被覆したライティングダクトを使用する場合

まとめ

  • ライティングダクトの種類と定格は、3150-1表に従って選定する必要があります。
  • 附属品は、ダクトに適合するものを使用する必要があります。
  • 100V以上のダクト及び附属品は、電気用品安全法に適合する必要があります。
  • 固定Ⅱ形は、JIS規格に適合する必要があります。

(注)

  • この記事は、電気技術規程・解釈に基づいた一般的な情報提供を目的としています。
  • 実際の設置にあたっては、必ず専門家にご相談ください。
  • 最新の情報については、関連法令をご確認ください。

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