内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【100】|特別低電圧照明回路の施設

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

 

記事のテーマ

特別低電圧照明回路の施設基準と安全対策について解説する。

特別低電圧照明回路とは?

特別低電圧照明回路とは、24V以下の低電圧を使用する照明回路のことです。

施設場所の制限

特別低電圧照明回路は、屋内の乾燥した場所に施設する必要があります。

 

電圧

特別低電圧照明回路に電気を供給するための専用の電源装置の一次側電路の対地電圧は、300V以下、二次側電路の使用電圧は、24V以下とする必要があります。

注釈

特別低電圧照明回路は、主に専用の電源装置、支持導体(白熱電灯を支持する幹線又は照度線)、電源装置から支持導体へ至る接続線、白熱電灯で構成されています。

 

特別低電圧照明回路の施設

特別低電圧照明回路は、大地から絶縁し、かつ、以下のものと電気的に接続しないように施設する必要があります。

他の電路

当該特別低電圧照明回路の電路以外の電路

金属製の管など

低圧屋内配線工事に用いる金属製の管、ダクト、線ぴ若しくはこれらに類するもの

電源装置

1. 規格適合性

専用電源装置は、以下のいずれかのJIS規格に適合した独立形安全超低電圧電子トランスである必要があります。

JIS C 61558-2-6(2012):安全絶縁変圧器及び安全絶縁変圧器を組み込んだ電源装置

JIS C 8147-2-2(2011):直流又は交流電源用低電圧電球用電子トランス

最大容量は600VAですが、500VA以下の変圧器を使用する場合は、電気用品安全法の適用を受け、JIS C 61558-2-6(2012)の規定を満たす必要があります。

2. 電気的要件

二次側電路の最大使用電流は25A以下とする必要があります。

二次側電路に短絡が発生した場合、自動的に電路を遮断する短絡遮断装置が必要です。ただし、定格二次短絡電流が最大使用電流を超える恐れがない場合は例外です。

3. 設置要件

設置場所は、原則として屋内の乾燥した露出場所です。ただし、耐火性の外箱に収納する場合は、点検可能な隠蔽場所にも設置可能です。

電源装置は、造営材に固定する必要があります。ただし、露出場所でコンセントを使用して屋内配線と接続する場合は、この限りではありません。

コンセントを使用して設置する場合は、電源装置と電線接続部に張力が加わらないように注意が必要です。

特別低電圧照明回路の配線

特別低電圧照明回路に使用する電線は、以下の各号による必要があります。

1. 支持導体:照明器具の安全な保持

強度:

照明器具を支える電線(支持導体)は、784N以上の引張強度を持つか、断面積4mm²以上の軟銅線を使用する必要があります。

これは、照明器具の重量に十分に耐え、落下を防ぐために不可欠です。

目的:

照明器具を安全に支持し、落下による事故を防ぐ。

2. 接続線:安定した電力供給

断面積:

電源装置から支持導体に電気を送る電線(接続線)は、1.5mm²以上の被覆線を使用します。

許容電流:

接続線は、接続される全ての白熱電灯の定格電流の合計以上の許容電流を持つ必要があります。

これにより、過熱による火災を防ぎ、安定した電力供給を確保します。

目的:

照明器具への安全かつ安定的な電力供給。

接続方法

接続は、以下の各号により施設する必要があります。

1. 接続線の施設場所

原則として、接続線は露出した場所か、点検可能な隠ぺい場所に施設する必要があります。

ただし、ケーブルまたはキャブタイヤケーブルを使用する場合は、この限りではありません。

2. 張力

接続線には、原則として張力が加わらないように施設する必要があります。

ただし、支持導体と同等以上の強度を持つ接続線を使用する場合は、この限りではありません。

注釈:接続線と支持導体を兼用する場合は、両方の要件を満たす必要があります。

3. 造営材の貫通

接続線が造営材を貫通する場合、ケーブルまたはキャブタイヤケーブルを除き、貫通部を絶縁性のあるもので保護する必要があります。

4. 防護装置

接続線を防護装置に収めて施設する場合、およびケーブルまたはキャブタイヤケーブルを使用する場合を除き、メタルラス張り、ワイヤラス張り、または金属板張りの造営材を貫通する場合は、関連する規定に従って施設する必要があります。

5. メタルラス張り、ワイヤラス張り、金属板張りの木造造営物

これらの造営物に接続線を施設する場合、以下のいずれかに該当する場合は、関連する規定に従って施設する必要があります。

  • 接続線を金属製の防護装置に収めて施設する場合
  • 金属被覆を有するケーブルを使用する場合

6. 金属製の水管、ガス管などとの接触防止

  • 接続線は、金属製の水管、ガス管、またはこれらに類似するものと接触しないように施設する必要があります。

7. 他の電線との接触防止

接続線は、他の電線または弱電流電線と接触しないように施設する必要があります。

ただし、ケーブルまたはキャブタイヤケーブルを使用する場合は、この限りではありません。

 

支持導体の施設

支持導体は、以下の各号により施設する必要があります。

1. 露出場所への設置

支持導体は、露出した場所(目に見える場所)に設置する必要があります。これにより、点検やメンテナンスが容易になり、安全性を確保できます。

2. 簡易接触防護措置

支持導体には、人が容易に触れないように、簡易接触防護措置を施す必要があります。例えば、絶縁カバーで覆ったり、手の届かない高い場所に設置したりします。

3. 造営材との絶縁と固定

支持導体は、建物の構造材(造営材)と絶縁し、かつ、しっかりと固定して設置する必要があります。絶縁することで、漏電による感電を防ぎ、固定することで、振動や衝撃による断線を防ぎます。

4. 造営材の貫通禁止

支持導体は、造営材を貫通して設置してはいけません。造営材を傷つけることで、建物の強度を低下させたり、漏電のリスクを高めたりする可能性があります。

5. 支持導体相互の接触防止

支持導体同士は、通常の使用状態や、揺れたりねじれたりした場合でも、直接接触しないように設置する必要があります。接触すると、短絡(ショート)による火災や感電のリスクがあります。

ただし、片方の支持導体を造営材に固定し、どちらか一方に被覆線(絶縁体で覆われた電線)を使用する場合は、この限りではありません。

特に、異なる特別低電圧照明回路がある場合は、支持導体同士が接触しないように設置する必要があります。

6. 他の電線などとの接触防止

支持導体は、他の電線、弱電流電線、金属製の水道管やガス管などと接触しないように設置する必要があります。これらのものと接触すると、漏電や発熱による火災、感電などのリスクがあります。

 

白熱電灯及び附属品の施設

白熱電灯及び附属品の金属部分は、大地から絶縁し、かつ、3562-3(特別低電圧照明回路の施設)並びに前項及びに準じて施設する必要があります。

 


(キーワード)

特別低電圧照明回路、施設基準、電気工事、安全対策