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内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【008】|電路の絶縁

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

電路の絶縁とは?|安全な電気設備に欠かせない基本ルールを解説

電気設備の安全性を確保するうえで、最も基本かつ重要なルールが「絶縁(ぜつえん)」です。
今回は、「電路の絶縁とは何か?」という基本から、「いつ必要?」「例外は?」といった実践に役立つ知識まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。


✅ 絶縁とは?

絶縁とは、「電気が漏れないようにするために、電気回路と地面(大地)や他の電路との間を隔てること」です。
感電や漏電による事故を防ぐために、すべての電気設備の基本ルールとなっています。


🔌 原則:電気回路は地面から絶縁する

電気回路(電線、電気機器など)は、基本的に地面(大地)から絶縁して設置する必要があります。

なぜ絶縁が必要?

  • ⚡ 感電事故を防ぐため

  • 🔥 漏電やショートによる火災を防止するため

  • 🔧 設備トラブルを早期に検出するため(漏電ブレーカーの動作など)


⚠ ただし、例外もあります

設備が次のような条件を満たしていて、安全性が確保されている場合には「絶縁しなくてもよい」ケースもあります。

例外の一例:

  • 接地されていても感電の危険がない

  • 絶縁せずに使うことで逆に安全が保たれる構造になっている

📌 例:電気溶接機の二次側や高圧機器の接地側端子など


🔧 絶縁が必要な場所では、性能をしっかり確保

絶縁すべき場所で絶縁不良があると、次のような深刻な事故につながる可能性があります。

  • 感電(人体に電流が流れる)

  • 漏電火災(壁の中の電線がショートする)

  • 機器の誤動作や破損

そのため、絶縁性能が適切であることを確認しながら設計・施工する必要があります。


🔍 変圧器の内部も絶縁が必要

変圧器(トランス)は、一次側と二次側の電気を絶縁して分離する役割も持ちます。

事故時に感電が起こらないよう、コイルの巻線間や鉄心との間にもしっかりと絶縁処理を行います。


🧰 電線の取り扱いにも注意が必要!

✔ 電線は丈夫に施設する

  • 通常使用中に切れたりしないよう、構造的にしっかり支持すること。

  • 配線ルートや固定金具の設置にも注意します。

✔ 電線の接続方法にも注意

  • 接続箇所で電気抵抗が増えると発熱の原因

  • 絶縁性能が下がるような施工(絶縁テープの巻き不足など)はNG

  • 断線しやすい状態(屈曲やテンション)を避ける


📝 まとめ

項目 内容
原則 電気回路は地面から絶縁すること
例外 安全が確保される場合に限り絶縁しないことも可
注意点 絶縁性能の確保、電線の支持・接続も慎重に
変圧器 一次と二次間にも絶縁が必要
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