この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
出典:電気設備の技術基準の解釈 第180条・第36条(専用の条文はなく、近い決まりとして)
臨時架空電飾は、展示会や祭り、建設現場などで一時的に空中へ張って使う電飾設備です。仮設とはいえ感電や漏電のリスクを避けるため、施設方法や構造には明確な基準があります。本記事では、近い決まりの解釈第180条(臨時配線)をもとに要点を図解とFAQで整理します。
臨時配線は、4月以内 解釈第180条。
屋内・屋側は、300V以下 第180条第1項・第2項。
屋外は、150V以下 第180条第3項。
ワイヤ・高さは、内線規程 内線規程で確かめる。

ペン太
お祭りの電飾って仮設だし、基準はゆるめでいいんですよね?

ハリタ
臨時でも決まりがあります。解釈の臨時配線は、工事完了から4月以内に限って使うもので、屋外は150V以下です。
この記事で押さえる3つのこと
- 臨時配線は工事完了から4月以内に限り使う。
- 屋内・屋側は300V以下、屋外は150V以下。
- 屋外は電源側の近くに専用の開閉器を各極に。
この記事の道案内
数値が多い項目なので、必要なところから拾って読んでも大丈夫です。
1. 臨時配線の電圧と期間
工事完了から、4月以内 第180条。
屋内は、300V以下 第1項。
屋側も、300V以下 第2項。
屋外は、150V以下 第3項。
- 解釈には臨時架空電飾だけの条文はありません。近い決まりは、工事完了の日から4月以内に限って使うがいし引き工事の臨時配線(第180条)です
- 第180条では、屋内配線と屋側配線は使用電圧300V以下、屋外配線は150V以下が対象です(第1項〜第3項)
- 屋内は、絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く)を乾燥し展開した場所に施設すれば、第157条第1項第一号〜第四号によらないことができます(第1項)
- 「臨時架空電飾は150V以下(屋内は対地電圧150V以下)」という書き方は内線規程です。内線規程で確かめます
| 場所 |
臨時配線(4月以内) |
| 屋内 |
300V以下 |
| 屋側 |
300V以下 |
| 屋外 |
150V以下 |
たとえるなら
臨時配線は、お祭りの屋台テント
お祭りの屋台テントは、決まった期間だけ立てて片付けます。臨時配線も、工事完了から4月以内に限って使う配線として、ゆるめた施設方法が認められています。
ここに注意!
「臨時なら、期間の制限はない」ではありません。
第180条の緩和は、設置の工事が完了した日から4月以内に限り使う配線のための決まりです(解釈第180条)。
ここに注意!
「屋内も、150V以下」ではありません。
解釈第180条の臨時配線は、屋内・屋側が使用電圧300V以下、屋外が150V以下です。「屋内は対地電圧150V以下」は内線規程で確かめます。

ペン太
電線を長く張るときは何か条件があるんですか?

ハリタ
ここまでのポイント
- 臨時配線は工事完了から4月以内に限り使う
- 屋内・屋側は300V以下、屋外は150V以下
- 架空電飾の150V・対地150Vは内線規程で確かめる
2. 電線とワイヤ
電線は、絶縁電線 第180条。
屋外用ビニルは、除く 第180条。
ワイヤの数字は、内線規程 内線規程で確かめる。
こう長100mも、内線規程 内線規程で確かめる。
- 臨時配線の電線は、絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く)です。雨露にさらされる屋側では、引込用の絶縁電線も除きます(第180条)
電線相互は、3cm以上 第2項第一号。
造営材とは、6mm以上 第2項第一号。
屋外は、各極に開閉器 第3項第三号。
開閉機能付きなら、遮断器だけ 第3項第三号。
- 雨露にさらされる展開した屋側では、電線相互を3cm以上、造営材と6mm以上離します。屋外では電線が損傷を受けないように施設します(第2項・第3項)
- 「支持点間30m超はメッセンジャーワイヤ」「引張強さ3.69kN以上か直径4mmの亜鉛めっき鉄線」「20m超は2条以上」「3591-1表の太さ」「分岐回路15A・20A」「こう長100m以内」は解釈にはない数字です。内線規程で確かめます
| 思いこみ |
正しくは |
| 屋内も150V |
臨時配線は300V以下 |
| 期間の制限はない |
4月以内に限り使う |
| ワイヤは解釈の数字 |
内線規程で確認 |
| 開閉器はどこでも |
電源側の近くに各極 |
| 漏電遮断は必ず |
解釈は第36条で見る |
たとえるなら
電線の離隔は、洗濯ロープの干し方
洗濯物どうしがくっつかないよう、間を空けて干します。雨露にさらされる屋側の臨時配線も、電線相互を3cm以上、造営材と6mm以上離します。
ここに注意!
「メッセンジャーワイヤの数字は、解釈の決まり」ではありません。
30m・3.69kN・4mm・20mで2条といった数字は解釈にはありません。内線規程で確かめます。
ここに注意!
「屋側でも、電線をくっつけてよい」ではありません。
雨露にさらされる展開した屋側では、電線相互を3cm以上、造営材と6mm以上離します(第180条第2項第一号)。
ここまでのポイント
- 電線は絶縁電線(屋外用ビニルを除く)
- 雨露にさらされる屋側は電線相互3cm・造営材6mm
- 屋外は電線が損傷を受けないように
- メッセンジャーワイヤの数字は内線規程で確かめる
- 3591-1表の太さも内線規程
- 分岐回路15A・20Aも内線規程
- こう長100m以内も内線規程
3. 開閉器・高さ・漏電対策
高さの数字は、内線規程 内線規程で確かめる。
防水の書き方も、内線規程 内線規程で確かめる。
地絡遮断は、第36条 解釈第36条。
「必ず設置」は、内線規程 内線規程で確かめる。
- 屋外の臨時配線では、電源側の電線路や他の配線に接続する箇所の近くに、専用の開閉器と過電流遮断器を各極に施設します。過電流遮断器に開閉機能があれば、遮断器だけでもかまいません(第180条第3項第三号)
- 金属製外箱をもつ使用電圧60V超の低圧機械器具の電路には、原則として地絡遮断装置を施設します(第36条)。「すべての回路に漏電遮断器を必ず設置」という書き方は内線規程で確かめます
- 屋内2.3m・屋側2.5m・車道横断5m・車道沿い4.5m・その他3mの高さ、雨線外の防水構造、防湿形などの選び方は内線規程の数字・書き方です。内線規程で確かめます
たとえるなら
屋外の開閉器は、屋台ごとの元スイッチ
屋台ごとに元スイッチがあれば、その屋台だけ安全に電気を切れます。屋外の臨時配線も、電源側の近くに専用の開閉器と過電流遮断器を各極に付けます。

ペン太
イベント会場に一時的な電飾を付けたいんですけど、特別なルールってあるんですか?

ハリタ
あるよ。解釈の臨時配線は工事完了から4月以内に限って使うもので、屋外は150V以下。仮設でもしっかり基準があるんだ。

ペン太
電線はただ張ればいいわけじゃないんですね?

ハリタ
そう。電線は絶縁電線で、屋外は電源側の近くに専用の開閉器と過電流遮断器を各極に付ける。ワイヤや高さの数字は内線規程で確かめよう。
| 項目 |
よりどころ |
| 期間・電圧 |
解釈第180条 |
| 屋外の開閉器 |
第180条第3項 |
| 漏電遮断 |
解釈第36条 |
| 高さ |
内線規程で確認 |
| 防水 |
内線規程で確認 |
ここに注意!
「屋外の開閉器は、どこに付けてもよい」ではありません。
電源側の電線路や他の配線に接続する箇所の近くに、専用の開閉器と過電流遮断器を各極に施設します(第180条第3項第三号)。
ここに注意!
「高さ2.3m・5mは、解釈の数字」ではありません。
屋内2.3m・屋外の車道横断5mなどの高さは内線規程の数字です。内線規程で確かめます。
ここまでのポイント
- 屋外は電源側の近くに専用の開閉器と過電流遮断器を各極に
- 開閉機能付きの遮断器なら遮断器だけでよい
- 漏電遮断は解釈第36条で見る
- 高さの数字は内線規程で確かめる
- 防水の書き方も内線規程で確かめる
よくある質問(FAQ)
Q1. 使用電圧は? 300V・150V。
Q2. 期間は? 4月以内。
Q3. ワイヤと高さは? 内線規程で確かめる。
3591節は? 内線規程の番号。
Q. 臨時架空電飾の使用電圧の上限は?
A. 解釈第180条の臨時配線は、屋内・屋側が使用電圧300V以下、屋外が150V以下です。「臨時架空電飾は150V以下」という書き方は内線規程で確かめます。
Q. 設置できる期間に制限はありますか?
A. 解釈第180条の臨時配線は、設置の工事が完了した日から4月以内に限り使うものです。
Q. メッセンジャーワイヤはいつ必要ですか?
A. 支持点間30m超、引張強さ3.69kN以上か直径4mmの亜鉛めっき鉄線といった数字は解釈にはなく、内線規程で確かめます。
Q. 電線こう長や分岐回路の決まりは?
A. 分岐回路15A・20A、こう長100m以内は内線規程の数字です。解釈では、屋外の臨時配線は電源側の近くに専用の開閉器と過電流遮断器を各極に施設します(第180条第3項)。
Q. 設置の高さと感電対策は?
A. 高さの数字は内線規程で確かめます。地絡遮断装置は、金属製外箱をもつ60V超の機械器具の電路に原則として施設します(解釈第36条)。
まとめ|期間・支持・高さの3点で押さえる
臨時架空電飾は、解釈では「4月以内に限り使う臨時配線」が近い決まりで、電圧と開閉器の決まりがあります。ワイヤや高さの数字は、内線規程で確かめてから張り方を決めるのが確実です。
| 確認する項目 |
決まり |
| 期間 |
4月以内 |
| 屋内・屋側 |
300V以下 |
| 屋外 |
150V以下 |
| 電線 |
絶縁電線 |
| 屋外の開閉器 |
電源側の近く・各極 |
| 漏電遮断 |
解釈第36条 |
| ワイヤ・高さ |
内線規程で確認 |
イベントの規模が決まると支持点の位置も決まるため、まず屋内・屋外のどちらに張るかと使う期間を確認しておくと、使える電圧と必要な材料の手配が読めます。

ペン太
高さや保護は何を押さえればいいですか?

ハリタ
高さの数字は内線規程で確かめます。屋外は電源側の近くに専用の開閉器と過電流遮断器を各極に付けましょう。
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