この記事は、連載「引込・受電設備の設計マニュアル」第3回 引込方式とルート の補足解説です。計画全体の流れは 設計・施工マニュアル(目次) からご覧いただけます。
📚 内線規程の解説シリーズ(全119条文+テーマ解説)|条文・テーマから探せる 総合インデックスはこちら →

出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

構内電線路とは、敷地内に設けられる電線の通り道のこと。ふだん意識しにくい部分ですが、感電・火災を防ぐためのルールがあります。ポイントは 「適用範囲/安全の考え方/地中の通し方」 の3つです。

構内電線路は適用範囲・感電火災を防ぐ考え方・地中の通し方の3つのポイントで整理できることを示す図解

⚡ 先に結論だけ言うと
要点は3つ。①適用範囲=敷地内の低圧・高圧電線路や引込線変圧器接続部、②安全の考え方=場所と電圧に合わせて距離・材質・環境を考慮、③地中の通し方=直接埋設・管路・暗きょの3方式。
見習いペン太
見習いペン太
地中に電線を通すのって、ただ埋めるだけじゃないんですね。
はりた
はりた
そう。直接埋設・管路・暗きょの3方式があって、深さや保護のしかたが決まっている。規模や引き替えのしやすさで選ぶんだ。
この記事でわかること
✔ ① 適用範囲
✔ ② 感電・火災を防ぐ考え方
✔ ③ 地中電線路の3つの施設方式

※本欄はアフィリエイト広告(PR)を含みます

ペン太ペン太
構内電線路って、自分の敷地の中なら自由に電線を通していいんですよね?
ハリタハリタ
自由ではありません。感電・火災防止のため、距離・材質・環境を考慮した施設が必須です。

① 適用範囲

構内電線路は、敷地内に設ける電線の通り道です。次のような設備に施設のルールが適用されます。

  • 低圧・高圧の電線路
  • 引込線(電力会社から建物への引込み部分)
  • 屋外配電用変圧器の接続部分 など

② 感電・火災を防ぐ考え方

電線路は、場所の状況や使用電圧に合わせて、危険がないように施設するのが大前提です。次の要素を考慮して設置方法を決めます。

  • 配線の距離や取り付け方
  • 電線の材質や太さ
  • 周囲の環境(湿度・腐食性など)
ペン太ペン太
直接埋設なら、深さ0.6mあればどこでも大丈夫ですよね?
ハリタハリタ
車両など重い圧力を受ける場所は1.2m以上必要です。0.6m以上でよいのはその他の場所です。

③ 地中電線路の3つの施設方式

直接埋設式は車両圧力を受ける場所1.2m以上その他0.6m以上、管路式はさや管で引き替えしやすい、暗きょ式は洞道共同溝で大規模向きという地中電線路の3方式の図解

  • 直接埋設式:土中に直接埋め、トラフ等で保護。深さは 車両圧力を受ける場所1.2m以上・その他0.6m以上
  • 管路式:さや管に通す。引き替え・増設がしやすい
  • 暗きょ式:洞道や共同溝に収める。多条数・大規模向き
ここがポイント|3つで整理
構内電線路は ①適用範囲(低圧・高圧・引込線・変圧器接続部)②安全の考え方(距離・材質・環境)③地中は直接埋設/管路/暗きょ。地中は 引き替えのしやすさや規模で方式を選びます。
図解:地中電線路の3つの施設方式
直接埋設式土中に直接埋設+トラフ保護車両圧力 1.2m以上その他 0.6m以上 管路式さや管に通す引き替え・増設がしやすい 暗きょ式洞道・共同溝に収める多条数・大規模向き

よくある質問(FAQ)

Q. 構内電線路ってどこのこと?

A. 建物の中や敷地内に設けられる電線の通り道のことです。住宅やビル・工場の引込線、屋外の変圧器から伸びる配線などが該当し、低圧・高圧の電線路や引込線、変圧器の接続部などに施設のルールが適用されます。

Q. 地中電線路にはどんな方式があるの?

A. 「直接埋設式」「管路式」「暗きょ式」の3つです。直接埋設式は土中に直接埋め、管路式はさや管に通し、暗きょ式は洞道や共同溝に収めます。規模や引き替えのしやすさで選びます。

Q. 直接埋設式の埋設深さの目安は?

A. 車両など重い圧力を受ける場所は1.2m以上、その他の場所は0.6m以上が代表的な目安で、トラフなどで防護します。実際は施設条件で異なるため規程・解釈で確認します。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
3つの施設方式はどう選び分ければいいですか?
ハリタハリタ
トラフで保護する直接埋設式、引き替えしやすい管路式、大規模向きの暗きょ式から選びましょう。

📎 関連するおすすめアイテム

内線規程の実務では、規程集や技術資料を手元に置いておくと確認がぐっと早くなります。

次に読むならこれ内線規程の解説|接地工事の種類(A種・B種・C種・D種)と接地抵抗値について詳しく解説内線規程の解説
ABOUT ME
HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。