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内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【009】|接地

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

この記事に書かれていること

接地工事についての規定

接地工事は、電気設備を安全に使うために地面に電気を逃がす工事で、A種からD種までの4種類があります。それぞれの工事で、地面に逃がす電気の抵抗値(接地抵抗値)が決められています。

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A〜D種の違いと抵抗値をやさしく解説【内線規程1350節】

感電や漏電を防ぐうえで、**「接地工事」**は欠かせません。
今回は、電気設備を安全に使用するための基本、「接地」の種類とその違いをわかりやすくご紹介します。


✅ 接地とは?

**接地(アース)**とは、電気を安全に地面に逃がすためのしくみです。
電気が漏れたり異常が起きたとき、電流を地面へ流すことで感電や火災を防ぎます。


✅ 接地工事の種類と抵抗値の基準

内線規程では、接地工事はA種〜D種までの4種類に分かれており、それぞれに求められる「接地抵抗値」が定められています。

接地種別 抵抗値の目安
A種接地工事 10Ω以下
B種接地工事 一線地絡電流に応じて決定(最低5Ω)
C種接地工事 10Ω以下(漏電ブレーカー使用時は500Ω以下)
D種接地工事 100Ω以下(漏電ブレーカー使用時は500Ω以下)

📌 抵抗値の意味とは?

接地抵抗値(Ω:オーム)は、「地面にどれだけスムーズに電気が流れるか」の目安です。
数字が小さいほど、電気が逃げやすくなり、より安全です。


⚡ 例外的に行う接地もあります

以下のような設備では、上記の種別にとらわれず、目的に応じた接地工事が必要になります。

  • 試験用変圧器の接地

  • 太陽光発電設備や引込口の接地

  • 雷サージ対策としての接地

  • 漏電遮断器が動作しやすくするための接地(高抵抗値でも可)


🧠 よくある補足事項

  • B種接地工事は、高圧機器が地絡した際に安全に遮断できるよう、「地絡電流の大きさ」に応じて接地抵抗値を決定します(※最低でも5Ω以下)。

  • **漏電遮断器(ELB)**を使用する場合、C種やD種でも500Ω以下でよいケースがあります。

  • 詳細な抵抗値や計算方法は、資料1-3-5(B種)/資料1-3-9(漏電遮断器)を参照。


✅ まとめ:接地工事は安全の基本!

項目 内容
接地の目的 感電・漏電・火災の防止
接地種別 A種〜D種に分かれ、用途と抵抗値が異なる
抵抗値 10Ω・100Ωなど、種別に応じて基準あり
例外処理 試験設備や雷対策など特別な接地も存在
漏電遮断器 使用時は500Ω以下でも可とされる

 

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