出典(内線規程(JEAC8001-2022))より
電線路の感電・火災を防ぐために|配電規程に基づく基本と用語解説
こんにちは!今回は、電気設備の安全を守るために欠かせない「構内電線路の施設に関する基本ルール」をご紹介します。
感電や火災のリスクを最小限に抑えるために、私たちが普段あまり意識しない「電線の通り道=電線路」にも、しっかりとした決まりごとがあるんです。
🔍このガイドでわかること
✅ 適用される電線路の種類
✅ 感電・火災を防ぐための考え方
✅ 専門用語のわかりやすい解説
1. 電線路ってどんなところにあるの?
構内電線路とは、建物の中や敷地内に設けられる電線のことです。例えば…
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🏠 住宅の電線
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🏢 工場やビルの引込線
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🌳 屋外にある変圧器から伸びる配線
こうした電線には、感電や火災を防ぐためのルールがたくさんあります。
2. 適用される範囲って?
📌このルールは、次のような施設に適用されます:
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低圧・高圧の電線路
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引込線(電力会社から建物への引込み部分)
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屋外配電用変圧器の接続部分など
3. 感電・火災を防ぐには?
電線路の施設は、場所の状況や使っている電圧に合わせて、危険がないように設置することが大前提です。
✅ 配線の距離や取り付け方
✅ 電線の材質や太さ
✅ 周囲の環境(湿度や腐食性など)
これらを考慮して、設置方法が決められます。
4. より詳しいルールはどこを見るの?
📘 JEAC 7001(2012)配電規程
日本電気協会が定めたこの技術規程に、設計・施工・保守の詳細ルールがまとめられています。
RB電線のような特殊なケースでは、この規程に基づいた「解釈」に従って施工する必要があります。
5. 特別なケースの施設もある!
以下のような特殊な施設も、配電規程に沿って設置されます。
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鉄塔や現場打ちコンクリート柱などの支持物
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アルミ合金線やアルミ覆鋼線を使う場合
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60mを超えるような長いスパンの工事
6. よく出てくる用語をやさしく解説!
📌 地上に施設する電線路
構内や道路に布設される地上の電線路です。
📌 橋に施設する電線路
鉄道橋や道路橋などの構造物に設置された電線。
※電線専用橋や架線する場合は「架空電線路」として扱われます。
📌 電線路専用橋
川を渡る地中電線のための橋や、工場構内のパイプスタンド上に設けられる電線路。
📌 がけに施設する電線路
支持物を使わず、がけに直接布設する電線路。
📌 屋内に施設する電線路
建物内を通り抜ける電線路で、途中で分岐しないもの。
7. 地中にある電線の施設方法
地中に電線を通す場合も、いくつかの方式があります👇
方式 | 特徴 |
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管路式 | ガス管や合成樹脂管を埋設してケーブルを通す |
暗きょ式 | 頑丈な構造物内に電線を通す |
洞道 | 人が入って作業できる暗きょ |
直接埋設式 | トラフなどにケーブルを入れて直接埋設 |
💡 マンホールやハンドホールは、ケーブルの点検や接続のために地中に設けるボックスのことです。
8. その他のポイント
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🔧 保安工事
電線が他の設備に近づく場合は、通常より強化された施工が必要です。 -
🧱 開きょ(かいきょ)
地面に設けられた鉄筋コンクリート製の溝で、ケーブルを通すルート。 -
🏠 上部造営材
屋根や物干し台など、人が上に乗る可能性のある構造物も要注意です。
まとめ|安全な電気設備は“見えない配線”から
感電や火災といった事故は、正しい知識と施工でしっかり防ぐことができます。特に、構内電線路のように普段は目にしない場所ほど、ルールに基づいた設計・工事が必要です。
📘 詳しくは「JEAC 7001(配電規程)」を確認し、現場に応じた安全な施設を心がけましょう!