内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【109】|系統連携型小出力太陽光発電設備の施設

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

記事のテーマ

太陽光発電設備の安全基準と注意点について解説する。

系統連系型小出力太陽光発電設備とは?

系統連系型小出力太陽光発電設備とは、太陽電池モジュールで発電した電気を、電力会社の配電線に接続して使用する設備のことです。

適用範囲

  • 本節は、系統連系型小出力太陽光発電設備であって、太陽電池モジュールから直流変換装置(パワーコンディショナ)を経て引込口装置に至る配線等の設備に適用します。

対地電圧

  • 太陽電池モジュールに接続する電路の対地電圧は、1300-1(電路の対地電圧の制限)の規定による必要があります。

逆潮流時の電圧降下

  • 系統連系型小出力太陽光発電設備からの逆潮流によるパワーコンディショナから引込点までの電圧降下は、1310-1(電圧降下)の規定による必要があります。
  • 注釈
    • 系統連系型小出力太陽光発電設備からの逆潮流によるパワーコンディショナから引込点までの電圧降下の計算方法については資料3-3を参照する必要があります。

太陽光発電設備の配線

  1. 配線方法
    • 配線方法は、ケーブル配線とすることが推奨されています。
    • ただし、乾燥した場所に施設する場合は、3501-1表に示す方法によることができます。
  2. 直流側の配線
    • 直流側の配線は、その電路に短絡電流を生じた場合に電線を保護する過電流遮断器その他の器具を施設する必要があります。
    • ただし、太陽電池モジュールの短絡電流が小さい場合は、この限りではありません。
  3. 太陽電池モジュール相互の配線
    • 太陽電池モジュール相互の配線は、以下の各号による必要があります。
      1. 太陽電池モジュール及びその間の器具を接続する場合は、ねじ止め接続、圧着接続又はこれと同等以上の接続方法により行い、かつ、電気的に完全に接続する必要があります。
      2. 接続点に張力が加わらないようにする必要があります。
      3. 接続点に接続する電線は、接続点の電路に接続する電線に適合する必要があります。
      4. 太陽電池モジュールを保護する過電流遮断器その他の器具(逆流防止ダイオードを含む。)を施設する必要があります。
      5. 交流回路の配線は専用回路とし、電路を保護する過電流遮断器その他の器具を施設する必要があります。
      6. 太陽光発電設備に至る回路が容易に識別できるよう、その過電流遮断器その他の器具の近い箇所には、太陽光発電設備に至る回路であることを明確に表示する必要があります。
    • 注釈
      • パワーコンディショナから配線盤に至る電線の施設方法は、十分保護措置を講じる必要があります。
    • 注釈
      • 逆流を防止する装置とは、資料3-5を参照する必要があります。
    1. 早期に発電を停止する必要がある場合
      • 早期に発電を停止する必要がある場合で、負荷の不平衡により中性線に最大電流が生じるおそれがある場合は、3線式にあっては3線に過電流引き外し素子を有する過電流遮断器を施設する必要があります。
    • 注釈
      • 逆流及び短絡など3線に高調波引き外し素子を有する遮断器(ZCBO)の施設例について資料3-6を参照する必要があります。
  4. 太陽光発電設備に至る回路に漏電遮断器を施設する場合
    • 太陽光発電設備に至る回路に漏電遮断器を施設する場合は、漏電遮断器が「切」の状態でも微弱電流が流れても感電を防止する必要があります。

太陽電池モジュールの支持物

  • 太陽電池モジュールの支持物は、JIS C 8955(2004)「太陽電池アレイ用支持物設計標準」に示す強度を有するものである必要があります。
  • また、支持物の高さが4mを超える場合には、さらに建築基準法の工作物に適用される同法に基づく構造強度に係る各規定に適合する必要があります。

中継端子箱の施設

  • 中継端子箱を設置する場合は、以下の各号により施設する必要があります。
    1. 容易に点検できる隠ぺい場所又は点検できる展開した場所に施設する必要があります。
    2. 使用状態において内部に機能上支障となるような浸水や結露が生じない構造とする必要があります。
    3. 外箱の構造は、収納されている機器の最高許容温度を超えないものとする必要があります。
    4. 中継端子箱内には、必要に応じて避雷素子などを施設する必要があります。

アレイ出力開閉器の施設

  • アレイ出力開閉器は、以下の各号により施設する必要があります。
    1. 太陽電池モジュールに接続する負荷側の電路(複数の太陽電池モジュールを施設した場合にあっては、その集合体に接続する負荷側の電路)には、その接続点に近接して開閉器その他これに類する器具(負荷電流を開閉できるものに限る。)を施設する必要があります。
    • 注釈1
      • アレイ出力開閉器は、(一社)日本配線システム工業会規格JWDS 0029(2013)「太陽光発電用直流開閉器」によることが望ましいです。
    • 注釈2
      • アレイ出力開閉器の適用については3594-2図を参照する必要があります。
    1. 軒下又は屋内の壁等の点検・操作ができる場所に施設する必要があります。
    2. アレイ出力開閉器外箱を設ける場合は、使用状態において内部に機能上支障となるような浸水や結露が生じない構造とする必要があります。

パワーコンディショナの施設

  • インバータ、絶縁変圧器及び系統連系保護装置等のパワーコンディショナの施設は、点検できる場所に設置する必要があります。

接地

  1. 機械器具の鉄台、外箱及び架台
    • 機械器具の鉄台、外箱及び架台には、1350-2表により接地工事を施す必要があります。
    • ただし、以下の各号に該当する場合は、太陽電池モジュールに接続する直流電路に施設する機械器具であって、使用電圧が300Vを超え450V以下のものの鉄台及び金属製外箱に施すC種接地工事は、100Ω以下とすることができます。
      1. 直流電路が接地されていないこと。
      2. 直流電路に接続するインバータの交流側に絶縁変圧器が施設されていること。
      3. 太陽電池モジュールの出力(複数の太陽電池モジュールを施設する場合にあっては、その合計の出力。以下同じ。)が10kW以下であること。
      4. 機械器具(太陽電池モジュール、3594-4(太陽光発電設備の配線)2項、3項②の器具、インバータ並びに避雷器を除く。)が直流電路に施設されていないこと。
    • 注釈
      • C種接地工事については、電路に地絡が生じた場合に0.5秒以下で自動的に電路を遮断する装置を施設するときは、接地抵抗値は500Ω以下とすることができます。
  2. 接地線の太さ
    • D種接地工事の接地線は、1.6mm以上の太さのIV電線又はCVケーブルとすることが推奨されています。

施設協議

  • 施設に関しては、電気事業者と技術的な協議を行い施設する必要があります。
    • 注釈1
      • 技術的な協議は、解釈第8章「分散型電源の系統連系設備」及び「電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドライン」(資源エネルギー庁)に基づいて行う必要があります。
    • 注釈2
      • インバータ、系統連系保護装置は、解釈第8章「分散型電源の系統連系設備」及び「電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドライン」(資源エネルギー庁)における技術要件に適合し認証を受けた製品を使用することが望ましいです。
    • 注釈3
      • 電気事業者との協議にあたっては、(一社)日本電気協会制定、電気技術規程、JEAC 9701(2016)「系統連系規程」を参照する必要があります。

まとめ

  • 太陽光発電設備の施設には、太陽電池モジュールの支持物、中継端子箱、アレイ出力開閉器など、様々な安全対策が必要
  • 各項目について、規定の条件を満たすように施設する

(キーワード)

太陽光発電設備、施設基準、電気工事、安全対策