内線規程の解釈と解説【022】|構内引込線
出典:内線規程(JEAC8001-2022)より
構内引込線は、敷地内で建物へ電気を引き込む架空電線です。屋外で人・車両・建物のそばを通るため、押さえるポイントは 「高さ/離隔距離/施設・接続」 の3つに整理できます。

✔ ① 高さ
✔ ② 造営物との離隔距離(2110-2表)
✔ ③ 施設・接続のポイント
ペン太
ハリタこの3つ、すぐ答えられますか
- 低圧構内架空引込線の高さは、どの表によりますか。
- OW電線は「低圧絶縁電線」に含まれますか。
- 離隔距離を確保できないときの緩和はありますか。
① 高さ
- 架空電線は、人や車両の通行を妨げない高さに設置する
- 低圧構内架空引込線の高さは 1370-1表 に規定する値以上とする
ペン太
ハリタ- 架空電線は、人や車両の通行を妨げない高さに設置する。
- 低圧構内架空引込線の高さは、1370-1表に規定する値以上とする。
② 造営物との離隔距離(2110-2表)
電線の種類と、造営物の上部か側方かで必要な距離が変わります。

- 高圧・特別高圧絶縁電線/ケーブル:上部0.5m・側方0.15m
- 低圧絶縁電線(OW電線を除く):上部1.0m・側方0.3m
- その他(裸電線など):上部2.0m・側方0.3m
- 引込点付近は JESC E2005 により表によらない緩和が認められる場合あり
- 建物に直接引き込み、危険のおそれがない場合は離隔の規定が適用されない
- 電線の種類と、造営物の上部か側方かで必要な距離が変わる(2110-2表)。
- 「低圧絶縁電線」にOW電線(屋外用ビニル絶縁電線)は含まれない。
- 引込点付近に限り、JESC E2005(2002)に従って設置する場合は2110-2表によらないことができる。
③ 施設・接続のポイント
- 支持・分岐・線間距離・接触防止などは 2200系(架空電線の支持・分岐・線間距離 ほか) に準拠する
- 工作物と接近・交差する場合は離隔距離(2110-2表)を確保する
- 高圧構内架空引込線は JIS C 2200-2/3/14/19/23 などの規格に準拠する
| 取り違えやすいところ | 正しくは |
|---|---|
| 高さは通行の邪魔にならなければよい | 低圧構内架空引込線の高さは1370-1表に規定する値以上とする |
| 離隔距離は電線の種類によらず同じ | 電線の種類と、造営物の上部か側方かで必要な距離が変わる |
| OW電線も低圧絶縁電線として扱う | 離隔距離の表でいう「低圧絶縁電線」にOW電線は含まれない |
| 離隔が取れなければ施工できない | 引込点付近に限り、JESC E2005(2002)に従って設置する場合は2110-2表によらないことができる |
| 支持や分岐は引込線独自のルールがある | 2200系(架空電線の支持・分岐・線間距離ほか)に準拠する |
| 高圧も低圧と同じ規格でよい | 高圧構内架空引込線はJIS C 2200-2/3/14/19/23などの規格に準拠する |
- 支持・分岐・線間距離・接触防止などは2200系(架空電線の支持・分岐・線間距離ほか)に準拠する。
- 工作物と接近・交差する場合は離隔距離(2110-2表)を確保する。
- 高圧構内架空引込線は、JIS C 2200-2/3/14/19/23などの規格に準拠する。
よくある質問(FAQ)
Q. 引込線と造営物の離隔距離はどれくらい必要?
A. 電線の種類と位置で変わります。高圧・特別高圧絶縁電線やケーブルは上部0.5m・側方0.15m、低圧絶縁電線(OW電線を除く)は上部1.0m・側方0.3m、裸電線などその他は上部2.0m・側方0.3mが目安です。
Q. OW電線は「低圧絶縁電線」に含まれるの?
A. 含まれません。離隔距離の表でいう「低圧絶縁電線」にはOW電線(屋外用ビニル絶縁電線)は含まれないため、種類の判断に注意します。
Q. 離隔が確保できないときの緩和はある?
A. 引込点付近に限り、JESC E2005(2002)に従って設置する場合は2110-2表によらないことができます。詳細は資料で条件を確認します。
Q. 構内引込線の高さの基準は?
A. 人や車両の通行を妨げない高さにします。低圧構内架空引込線の高さは1370-1表に規定する値以上とします。
まとめ|高さ・離隔・準拠先の3つで確認する
構内引込線は、高さは1370-1表、造営物との離隔は2110-2表、支持や分岐は2200系という3つの参照先を押さえておけば、確認の道筋が定まります。
| 確認したい内容 | 参照する規定・規格 |
|---|---|
| 低圧構内架空引込線の高さ | 1370-1表に規定する値以上 |
| 造営物との離隔距離 | 2110-2表(電線の種類と、上部か側方かで変わる) |
| 工作物と接近・交差する場合の離隔 | 2110-2表 |
| 引込点付近で離隔がとれない場合 | JESC E2005(2002)に従って設置する場合は2110-2表によらないことができる |
| 支持・分岐・線間距離・接触防止 | 2200系(架空電線の支持・分岐・線間距離ほか) |
| 高圧構内架空引込線の電線 | JIS C 2200-2/3/14/19/23などの規格 |
高さで押さえること
- 人や車両の通行を妨げないか。
- 低圧は1370-1表の値以上か。
離隔で押さえること
- 電線の種類の判定(OW電線の扱い)。
- 造営物の上部か側方か。
- 緩和を使う場合の条件。
施設と接続で押さえること
- 2200系の規定への準拠。
- 工作物との接近・交差。
- 高圧で準拠するJIS規格。
構内引込線は、規定そのものよりも「どの表を見るか」で迷いやすい条文です。とくに電線の種類の判定は離隔距離を大きく左右するので、材料が決まった時点で一度確認しておくと確実です。
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