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はじめまして、ハリタといいます。 電気設備の計画や設計、むずかしいと感じたことはありませんか? 「先輩に聞けない」「相談できる人がいない」 ――そんな悩みを抱える方の力になりたくて、このサイトを立ち上げました。 現場で迷ったとき、ふと立ち寄ってヒントが得られるような、そんな場所を目指しています。 あなたのモヤモヤが少しでも晴れることを願って――どうぞよろしくお願いします。
内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【010】|低圧開閉器

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

この記事に書かれていること

低圧開閉器が必要な場所は?
  • 負荷電流を通じたり,止めたりする必要のある箇所
  • 引込口・その他故障,点検,測定,修理などに際して電路を開路する必要のある箇所
  • ヒューズの電源側

🔌【解説】低圧開閉器の役割と設置基準|感電や火災から守るための基本

住宅や店舗、工場など、さまざまな建物に使われている「低圧開閉器」。

この装置は、電気のオン・オフを制御し、点検・修理のときに安全を確保するために不可欠なものです。


✅ 低圧開閉器とは?

低圧開閉器は、100V〜300V程度の低圧回路で使われるスイッチ装置。
照明やコンセント、モーターなどの電気機器への電源を「切る」「入れる」役割を担います。

ペン太
ペン太
あれ?ブレーカーがあれば十分なんじゃないの?

はりた
はりた
ブレーカーは主に「保護」が目的だけど、開閉器は「操作と安全確保」にも大事なんだよ〜


🔧 どこに設置する?3つの重要な場所

用途 設置場所と目的
①負荷開閉 モーターやヒーターなどのオン・オフ制御に
②回路保護・点検 分電盤や引込口装置など、点検や修理時の遮断に
③ヒューズ保護 ヒューズ交換時の感電を防ぐため、電源側に設置

📌 設置に関するルール

各極に設置が原則!

低圧の配線に開閉器を設置する場合、各極すべてに設けるのが原則です。

ただし、次のようなケースでは中性線側の開閉器を省略できます:

  • 中性点が接地されている低圧電路に接続される場合

  • 屋内配線で、すでに中性線が接地されている場合

  • 使用電圧が300V以下の2線式回路で、特定の開閉器など


📥 分電盤の主開閉器は不要なことも

分電盤における「主開閉器」は、特に必要がある場合を除いて、省略可能です。

また、低圧引込線の取付点に「引込小柱」を設ける場合は、その小柱に開閉器を設置することもできます。


⚠️ 金属製開閉器の外箱には必ず接地を!

開閉器の箱が金属製の場合、感電防止のために必ずD種などの接地工事を施す必要があります。

項目 内容
なぜ必要? 故障時に金属部分へ漏れた電流を大地に逃がすため
接地の種類 使用電圧や設置場所に応じて、A種〜D種を選定
低圧用金属箱 → D種接地工事(1.6mm以上のIVなど)

📝 まとめ

低圧開閉器の設置ポイントをまとめると:

設置目的 ポイント
負荷の操作 機器のオン・オフ制御に使用
安全確保 点検・修理・測定時の回路遮断
ヒューズ交換時の保護 電源側に設置して感電防止
設置ルール 原則各極に、例外時は中性線省略可
外箱の接地 金属製は必ずD種接地工事を
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