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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より
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架空電線路・メッセンジャーワイヤの施設ポイント|低圧・高圧ケーブルの注意点まとめ
屋外配線や構内の引き込みなどで使用される架空電線路。
その設置には「安全性」と「機能性」を確保するため、さまざまなルールが内線規程に定められています。
✅ 1. 配線構成の基本|2200-5図「施設例」の解説
まずは、低圧・高圧電線やケーブルの配置図に注目しましょう。
📘 表示されているケーブル種別
区分 | 種類例 |
---|---|
低圧引下線 | 絶縁電線、ビニル線など |
弱電流線 | TEL線、LAN線、制御線など |
光ファイバ | 通信系統用の架空線 |
高圧電線 | CVT、CVなど耐圧・絶縁強度の高いケーブル |
✅ 2. 接地線に関する重要なルール
⚠ 架空接地線の注意点
-
使用する電線は OW電線または同等以上の絶縁効力を持つもの
-
低圧と高圧/弱電と光ファイバなど異種回路の接地線は分けて設置
これは、相互干渉や感電リスクを防ぐために極めて重要です。
🧰 3. 架空ケーブルの設置方法|2200-10表より
📦 使用可能なケーブルの種類
電圧区分 | 使用可能ケーブル |
---|---|
低圧 | 鉛被、アルミ被、クロロプレン、ビニル、ポリエチレン、MIケーブル等 |
高圧 | 上記+保護被覆付きタイプも可 |
🪝 ちょう架方法(ハンガーの取付け)
-
メッセンジャーワイヤにハンガーを用いて設置
-
高圧:ハンガー間隔は 50cm以下必須
-
低圧:50cm以下が望ましい
💡 4. メッセンジャーワイヤの規定|2200-16より
🔧 強度条件
-
引張強さ:5.93kN以上
-
または断面積:22mm²以上の亜鉛メッキ鉄より線
⚠ 接地のルール(D種)
条件 | D種接地の要否 |
---|---|
通常時 | 必要 |
絶縁電線を使用している場合(低圧のみ) | 省略可 |
📐 5. 安全率の考え方|メッセンジャーワイヤの張力管理
高圧回路では、安全率2.5以上が求められます。
✅ 安全率の算出式
- 安全率 = E / T
- T = WS² / 8D
記号 | 意味 |
---|---|
E | メッセンジャーワイヤの引張り荷重(N) |
T | 最大使用張力(N) |
W | 単位長さあたりの合成荷重(N/m) |
S | 径間(m) |
D | 最大の弛度(m) |
✅ まとめ|施設時のチェックポイント
チェック項目 | 内容 |
---|---|
ケーブルの種類 | 電圧に応じて2200-10表に準拠 |
接地線の施工 | OW線または同等以上+異系統で分離接地 |
ハンガー間隔 | 高圧は50cm以下、低圧も50cm以下が望ましい |
メッセンジャーワイヤ | 規定強度&D種接地工事を実施(条件により省略可) |
安全率の確保 | 2.5以上を目標に計算式で張力を管理 |
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