内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【080】|湿気の多い場所又は水気のある場所

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

記事のテーマ

湿気の多い場所・水気のある場所での電気配線に関する安全基準と対策について解説する。

湿気の多い場所・水気のある場所での配線の重要性

湿気の多い場所や水気のある場所では、電気設備の絶縁性能が低下し、漏電や感電の危険性が高まります。そのため、適切な配線方法と材料の選定が非常に重要です。

配線方法の基本

湿気の多い場所や水気のある場所での配線は、以下のいずれかの方法で行う必要があります。

  1. がいし引き配線(点検できない隠ぺい場所を除く)
  2. 金属管配線
  3. 合成樹脂管配線(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管及びCD管を除く)
  4. 金属製可とう電線管配線(二種金属製可とう電線管を使用するものに限る)
  5. バスダクト配線(展開した場所で使用電圧が300V以下のものに限る)
  6. キャブタイヤケーブル配線
  7. ケーブル配線

がいし引き配線の場合の注意点

  • がいしは、ノップまたは同等以上の絶縁効力のあるものを使用します。
  • 電線は、3105-8(配線方法)の規定に準じて施設します。
  • 電線が造営材を貫通する場合は、電線をがい管などに収め、両端は3cm以上造営材より突き出させ、水が溜まらないよう湿気の多い方を下向きにします。

金属管配線・金属製可とう電線管配線の場合の注意点

  • 3110-15(雨線外の配管)の規定に準じて、内部に水が浸入しにくいように施設します。
  • 電線管及びその附属品、二種金属製可とう電線管の附属品には、さび止め塗料を施すことが望ましいです。

合成樹脂管配線の場合の注意点

  • 接合部を気密にし、接着剤を塗布して内部に水が浸入しにくいように施設します。

バスダクト配線の場合の注意点

  • 屋外用バスダクトを使用し、内部に水が浸入しにくいように施設します。

ケーブル配線の場合の注意点

  • 接続箱、接続器などは、施設場所に応じ、雨水などの浸入を防止する構造のものを使用します。
    • 1100-1(用語)の防湿形、防雨形、防まつ形、防浸形により選定する必要があります。

キャブタイヤケーブル配線の場合の注意点

  • 上記に加え、水気のある場所には、クロロプレンキャブタイヤケーブル、ビニルキャブタイヤケーブル、クロスルホン化ポリエチレンキャブタイヤケーブル、耐燃性エチレンゴムキャブタイヤケーブルのいずれかを使用します。

湿気の多い場所・水気のある場所での電球線・移動電線の重要性

湿気の多い場所や水気のある場所で使用する電球線・移動電線は、漏電や感電のリスクが高まります。そのため、適切な電線の選定と配線方法が非常に重要です。

電球線・移動電線の使用基準

  • 使用電圧が300V以下の電球線・移動電線は、断面積0.75mm²以上のものを使用する必要があります。
  • 以下のいずれかの方法で施設する必要があります。

電球線の場合

  • 防湿コード(外部編組に防湿剤を施したゴムコード)
  • ゴムキャブタイヤコード
  • ビニルキャブタイヤケーブル及び耐燃性ポリオレフィンキャブタイヤケーブル以外のキャブタイヤケーブル
    • ただし、簡易接触防護措置を施す場合は、断面積0.75mm²以上のRB電線(軟銅より線)またはIV電線(電球受口の口出し部の電線間隔が10mm以上で軟鋼より線)を使用できます。
    • 3203-2(電球線又は移動電線の選定)2項の[注1]及び[注2]を参照してください。

移動電線の場合

  • 防湿コード
  • ゴムキャブタイヤコード
  • ビニルキャブタイヤケーブル及び耐燃性ポリオレフィンキャブタイヤケーブル以外のキャブタイヤケーブル
    • 移動電線を引きずるおそれがある場合は、防湿コードまたはゴムキャブタイヤコードは使用しないことが望ましいです。

コードコネクタなどの使用

  • コードコネクタなどは、原則として使用しないようにしましょう。
  • やむを得ず使用する場合は、施設場所に応じ、雨水などの浸入を防止する構造のものを使用する必要があります。
    • 1100-1(用語)の防湿形、防雨形、防まつ形、防浸形により選定する必要があります。

湿気の多い場所・水気のある場所での器具と配線の接続の重要性

湿気の多い場所や水気のある場所で使用する照明器具と配線の接続は、漏電や感電のリスクが高まります。そのため、適切な接続方法と材料の選定が非常に重要です。

照明器具のフランジ内への電線接続点の設置

  • 湿気の多い場所や水気のある場所に施設する照明器具のフランジ内には、電線の接続点を設けてはいけません。
  • ただし、内部の容積が十分大きいフランジを使用し、電線接続点を押さえないように施設する場合、その他これに準じて施設する場合は、この限りではありません。
    • 十分大きいフランジとは、平らな面に取り付けた場合、その内部に直径5cmの半球を収め得る程度の大きさ以上のものをいいます。
  • ブラケット、パイプペンダントなどの内部の電線は、壁裏、天井裏などまで引き出して、その点で配線と接続する必要があります。
  • コンクリート埋込み金属管配線の場合、コンクリートボックス内で配線と接続する必要があります。

線付き防水ソケットを天井から吊り下げる場合

  • 線付き防水ソケットを天井から吊り下げる場合は、電球線を配線にじか付けし、電球線と配線との接続点に張力が加わらないよう、電球線をノップまたはローゼットで支持する必要があります。

湿気の多い場所・水気のある場所での電気機械器具の重要性

湿気の多い場所や水気のある場所で使用する電気機械器具は、漏電や感電のリスクが高まります。そのため、適切な器具の選定と設置方法が非常に重要です。

電気機械器具の設置基準

  1. 開閉器、点滅器、コンセント、過電流遮断器

    • 原則として施設しないようにしましょう。
    • やむを得ず施設する場合は、内部に湿気や水気の入るおそれがない構造のものを使用する必要があります。
    • 浴室内のコンセントの施設については、3202-2(コンセントの施設)1項⑦を参照してください。
  2. 電灯

    • 線付き防水ソケット、またはねじ込みグローブなどを備えた防湿形照明器具などを使用しましょう。
    • 蛍光灯の場合も同様です。
    • ただし、ガラスなどにより湿気から隔絶して装置する場合は、この限りではありません。
  3. 電動機その他の電力装置

    • 湿気や水気の程度に応じたものを使用するなど、その場所に適合した構造のものを使用しましょう。
    • 1100-1(用語)の防湿形、防雨形、防まつ形、防浸形により選定する必要があります。

接地工事

  1. 金属製の外箱を有する低圧の電気機械器具

    • C種接地工事を施しましょう。
    • ただし、使用電圧が300V以下の場合は、D種接地工事とすることができます。
  2. 1350-2(機械器具の金属製外箱などの接地)2項③、⑥、⑦に該当する場合

    • 上記にかかわらず、接地工事を省略できます。

漏電遮断器

  • 湿気の多い場所や水気のある場所に施設する機械器具に電気を供給する電路には、1375節(漏電遮断器など)の定めるところにより漏電遮断器を施設する必要があります。

まとめ

  • 湿気の多い場所・水気のある場所では、適切な配線方法と材料の選定が重要
  • 各配線方法における注意点を守り、安全対策を徹底する
  • 安全な作業のため、専門家への相談を推奨

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