内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【014】|引込

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

引込線施設数の制限

  • 原則として、1需要家につき同一電気方式の引込線は1回線とする。
  • ただし、アパートなど技術的に困難な場合は例外が認められる。

 引込線の取付点の高さ

低圧引込線:

  • 道路上、横断歩道上など、場所に応じて規定された高さを確保する。
  • 連接引込線の場合、分岐点から100mを超えない、幅5mを超える道路を横断しない、屋内を通過しないなどの条件を満たす必要がある。

高圧引込線:

  • 低圧と同様に、場所に応じた規定の高さを確保する。
  • 横断歩道橋を通過する場合は、別途離隔距離の規制に注意する。

架空引込線などの取付点の選定

低圧・高圧ともに、以下の条件を満たす場所を選定する。

  • 架空配電線路からの最短距離
  • 外傷を受けにくい場所
  • 屋上をなるべく通過しない
  • 他の電線路や弱電流電線路と十分な離隔
  • 金属製の煙突、アンテナ、樹木などと接近しない
  • 引込線の張力に十分耐える
  • 鉄筋コンクリート建築など、後から取付金具を取り付けにくい場合は、事前に取り付けておく。
  • 地中引込線については、各電気事業者との協議が必要。

低圧引込線取付点から引込口に至るまでの配線の施設場所の選定

  • 点検・修理が容易で、損傷を受けるおそれのない場所を選定する。

低圧引込線の引込線取付点から引込口装置までの施設

配線:

  • 絶縁電線またはケーブルを使用し、幹線と同等以上の許容電流を持つ直径2.0mm以上の銅電線を使用する。
  • 原則として、配線の中途に接続点を設けない。ただし、アパートの各戸分岐や漏電火災警報器の設置など、例外が認められる。

施設方法:

  • 引込線取付点から造営物までは、架空電線路または地中電線路で施設する。
  • 造営物の側面は、がいし引き配線、金属管配線、合成樹脂管配線、ケーブル配線などで施設する。
  • 引込口から屋内引込口装置までは、低圧配線方法の規定に従う。
  • 配線に使用する金属管、合成樹脂管、ケーブルなどは、計量方式の異なるものを同一に収めない。
  • 施工にあたっては、電線に余長を持たせること。

計量器などの取付け

  • 検針、保守、調査が容易な露出場所に設置する。
  • 屋外では地表上1.8m以上2.2m以下、屋内では床上1.8m以上2.2m以下の高さに取り付ける。
  • 附属変流器は、屋外では地表上2.5m以上、屋内では床上2.2m以上の高さに取り付ける。
  • 雨線外に設置する場合は、箱に収めるか雨よけを設ける。
  • 金属製の箱を取り付ける場合、造営材から絶縁して取り付ける。
  • 構内に専用の支持物を設ける場合、電気事業者の規定に従う。
  • 取引証明用の子メーターも、正規の検定を受けたものを使用する。

引込口装置の施設

  • 低圧屋内電路には、引込口に近い箇所に開閉器と過電流遮断器を施設する。
  • 引込口装置は、建物ごとに設置する。ただし、一定の条件を満たす場合は省略可能。
  • 湿気やじんあいの多い場所、振動の激しい場所、高温の場所などを避け、容易に到達できる場所に設置する。
  • 引込口から引込口装置までの電線こう長は、8m以下とする。
  • 引込口の配電盤・分電盤内には、配線系統図を備え付ける。

引込口装置付近の配線

  • 定額需要家と従量需要家で配線方法が異なる。
  • 開閉器の合計が6個以下で集合して取り付ける場合は、専用の引込開閉器を省略できる。
  • 低圧電動機などが1台の場合、手元開閉器を引込口装置の開閉器と兼用できる。
  • 引込開閉器前後の電線は、同一の管や線ぴ、ケーブルに収めない。

 

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