この記事は連載「内線規程の解釈と解説」(全119回)の1本です。
全体像:内線規程【017】電磁障害の防止
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出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

電磁障害とは、電気機器が出す高周波電流が、近くの無線・通信機器に悪影響を与える現象のこと。押さえるポイントは 「どんな現象か/4つの対策」 の2つです。

蛍光灯や電動工具の高周波ノイズが無線通信機器に影響する現象と、コンデンサ・防止装置・接地・正しい配線の対策4本柱の2ポイントの図解

⚡ 先に結論だけ言うと
要点は2つ。①現象=蛍光灯・電動工具などの高周波ノイズが無線・通信機器に影響(ラジオの「ジー」のイメージ)。②対策機器ごとのコンデンサ/高周波電流発生防止装置/接地工事/性能確認と正しい配線の4本柱を組み合わせる。
見習いペン太
見習いペン太
電磁障害って、コンデンサを付ければ解決ですか?
はりた
はりた
基本はコンデンサだけど、足りなければ防止装置を足して、接地でしっかり逃がす。性能確認と正しい配線までやって初めて効くんだ。
この記事でわかること
✔ ① どんな現象?(しくみ)
✔ ② 4つの対策

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ペン太ペン太
蛍光灯や電動工具のノイズで無線が乱れるって、本当にあるんですか?
ハリタハリタ
本当です。機器の出す高周波が近くの無線・通信機器に悪影響を与える、それが電磁障害です。

この3つ、すぐ答えられますか

  • 電磁障害を起こしやすい機器には、どんなものがありますか。
  • 対策の基本になるのは何ですか。
  • 接地工事は電磁障害対策に関係しますか。
この記事の道案内
内線規程(JEAC8001-2022)にそって、電磁障害の防止を3つの視点で整理します。

① どんな現象?(しくみ)

トピック1:どんな現象?(しくみ)
  • 蛍光灯・電動工具・ネオン点滅器などが 高周波ノイズを発生する
  • そのノイズが電線や空間を伝わり、近くの無線・通信機器に雑音として影響する
図解:電磁障害をおさえる4つの対策(組み合わせて効かせる)
①コンデンサ 高周波を抑える ②防止装置 不足分を補う ③接地工事 大地へ逃がす ④性能確認 ・正しい配線 仕上げ
ペン太ペン太
コンデンサを付ければ、それで対策は完了ですよね?
ハリタハリタ
不十分です。高周波電流発生防止装置、確実な接地工事、正しい配線の4つが揃って初めて効きます。
ここまでのポイント
  • 蛍光灯・電動工具・ネオン点滅器などが高周波ノイズを発生する。
  • そのノイズが電線や空間を伝わり、近くの無線・通信機器に雑音として影響する。

② 4つの対策

トピック2:4つの対策

蛍光灯や電動工具が高周波ノイズを発生し通信無線に影響する流れと、コンデンサ・防止装置・接地・正しい配線という4つの電磁障害対策を示す図解

  • ① 機器ごとにコンデンサ:機器に合ったコンデンサで高周波を抑える
  • ② 高周波電流発生防止装置:コンデンサで足りない場合に設置
  • ③ 接地工事:逃がした高周波を確実に大地へ。接地が悪いと効果半減
  • ④ 性能確認と正しい配線:コンデンサの性能を確認し、防止器は決められた方法・位置で配線
ここがポイント|対策は組み合わせて効かせる
電磁障害対策は コンデンサ→防止装置→接地→正しい配線の組み合わせ。機器の種類で対策が変わり、接地と配線が不適切だと効果が落ちる点に注意します。
対策内容使いどころ
機器ごとにコンデンサ機器に合ったコンデンサで高周波を抑える対策の基本
高周波電流発生防止装置装置を設けて高周波を抑えるコンデンサで足りない場合
接地工事逃がした高周波を確実に大地へ接地が悪いと効果が半減する
性能確認と正しい配線コンデンサの性能を確認し、防止器を決められた方法・位置で配線する対策を効かせるための仕上げ
ここまでのポイント
  • 機器に合ったコンデンサで高周波を抑えるのが基本。
  • コンデンサで足りない場合は高周波電流発生防止装置を設置する。
  • 逃がした高周波を確実に大地へ流すため、接地工事を確実に行う(接地が悪いと効果半減)。
  • コンデンサの性能を確認し、防止器は決められた方法・位置で配線する。

よくある質問(FAQ)

トピック3:よくある質問(FAQ)

Q. 電磁障害ってどういう現象?

A. 蛍光灯や電動工具などの機器が出す高周波の電流が、近くの無線設備や通信機器に悪影響を与える現象です。ラジオに「ジー」というノイズが入るような状態が代表例です。

Q. 電磁障害を防ぐにはどうすればいい?

A. 機器ごとに適したコンデンサで高周波を抑えるのが基本です。足りない場合は高周波電流発生防止装置を設け、効果を出すために接地工事を確実に行い、コンデンサの性能確認と防止器の正しい配線も行います。

Q. 接地は電磁障害対策に関係あるの?

A. 大いに関係します。コンデンサや防止装置で高周波を逃がすには確実な接地が必要で、接地が不十分だと対策の効果が下がるため、接地工事もセットで考えます。

まとめ|抑える・逃がす・確かめるの組み合わせ

電磁障害の防止は、コンデンサで高周波を抑え、確実な接地で大地へ逃がし、性能と配線を確かめるという4つの対策を組み合わせて効かせます。

確認する項目内容
原因となる機器蛍光灯・電動工具・ネオン点滅器など
ノイズの伝わり方電線や空間を伝わる
影響を受けるもの近くの無線・通信機器(雑音として現れる)
対策①機器に合ったコンデンサで高周波を抑える
対策②コンデンサで足りない場合は高周波電流発生防止装置を設置
対策③接地工事で逃がした高周波を確実に大地へ
接地が不十分な場合対策の効果が半減する
対策④コンデンサの性能確認と、防止器の正しい方法・位置での配線

現象で押さえること

  • どの機器が高周波ノイズを出すか。
  • ノイズが伝わる経路。
  • 影響を受ける相手の機器。

機器側の対策で押さえること

  • 機器に合ったコンデンサを選べているか。
  • コンデンサで足りない場合の防止装置。
  • コンデンサの性能確認。

接地と配線で押さえること

  • 接地工事が確実に行われているか。
  • 防止器を決められた方法・位置で配線しているか。

電磁障害の対策は、どれか1つだけでは効きにくいのが特徴です。とくに接地は「効果を出すための土台」なので、コンデンサや防止装置を入れたあとも接地の状態をあわせて確認しておくと確実です。

📘 この記事の根拠規程|解説の原文は内線規程(JEAC8001-2022)に掲載されています。実務で使う方は手元に1冊どうぞ → 電気設備の必携書籍おすすめ4選【2026年版】

ペン太ペン太
対策の中で一番の要はどれですか?
ハリタハリタ
接地です。接地が不十分だと対策全体の効果が落ちます。接地工事を確実に行いましょう。

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HARITA
電気設備の設計に携わる技術者です。内線規程や電気設備技術基準の解釈などの一次資料をもとに、設計・施工者向けの技術解説と、専門知識のない方に向けた「住まいの電気」の解説を書いています。