内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【111】|電気自動車等を充電するための設備等の施設

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

記事のテーマ

電気自動車などを充電するための設備の施設の安全基準と注意点について解説する。

電気自動車などを充電するための設備とは?

電気自動車などを充電するための設備とは、電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車などの電動車両を充電するための設備のことで、安全かつ効率的な充電環境を提供するために重要な役割を果たします。

適用範囲

本記事は、一般用電気工作物である需要場所において電気自動車などを充電する場合に適用されます。

電気自動車用普通充電回路にあっては、最大充電電流が交流10Aを超えるものに適用されます。

最大充電電流10A以下のものについては、他の編及び章の規定を準用します。

対地電圧

1. 屋内配線の対地電圧

  • 屋内配線の対地電圧は、電気設備の技術基準1300-1に基づき制限されています。これは、感電などの事故を防ぐための重要な規定です。

2. 屋側・屋外配線の対地電圧

  • 屋側配線または屋外配線の対地電圧も、屋内配線と同様に1300-1の規定に準じて施設する必要があります。
  • ただし、この場合は「屋内電路」を「屋側又は屋外電路」、「屋内配線」を「屋側配線又は屋外配線」、「屋内に」を「屋側又は屋外に」と読み替えて適用されます。

3. 電気自動車充電設備の対地電圧

  • 一般用電気工作物である需要場所において、電気自動車などを充電する場合の充電設備と電気自動車などを接続する電路の対地電圧は、原則として150V以下である必要があります。
  • ただし、特定の条件を満たすケーブルを使用する場合は、この限りではありません。
    • 3598-2(対地電圧)3項ただし書に適合すること。
    • 二種キャブタイヤケーブルと同等以上の性能を有すること。
    • 使用環境を想定した性能を有するケーブルであること。
  • この場合、「供給設備」を「充電設備」と読み替えます。

 

充電設備と電気自動車などを接続する電路

一般用電気工作物である需要場所において、充電設備と電気自動車などを接続する電路は、以下の各号に適合する必要があります。

充電部の露出防止

充電部が露出しないように施設する必要があります。

地絡時の電路遮断

電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設する必要があります。

 

分岐開閉器からコンセントまでの配線

分岐開閉器からコンセントまでの配線は、以下の各号により施設する必要があります。

専用回路

配線は専用回路とする必要があります。

3557-1表による施設

当該専用回路は、3557-1表により施設する必要があります。

注釈

配線太さの選定について、3597-1表と同等以上の太さを条件とし、電気自動車などが指定する仕様がある場合には、その仕様によります。

 

3597-1表:分岐回路の種類における配線太さとコンセントの定格電流の選定

3597-1表は、分岐回路の種類に応じて、適切な配線太さ、コンセントの定格電流、最大連続充電電流を選定するための基準を示しています。

分岐回路の種類 配線太さ (銅線) コンセントの定格電流 最大連続充電電流
20A配線用遮断器 直径2.0mm若しくは2.6mm (断面積3.5mm²若しくは5.5mm²) 15A 15A
20A配線用遮断器 20A 16A
30A配線用遮断器 直径2.6mm (断面積5.5mm²) 30A 24A

 

  1. 漏電遮断器の施設
    • 当該専用回路は、漏電遮断器の地絡保護範囲内とする必要があります。
    • 漏電遮断器の選定については、1375-2(漏電遮断器などの選定)1項によります。
    • 主開閉器(引込口装置の場合を含む)、分岐開閉器及び手元開閉器のうち、2つ以上に漏電遮断器を施設する場合は、1375-2(漏電遮断器などの選定)2項によります。
  2. 配線用遮断器
    • 分岐開閉器は、配線用遮断器(過電流保護機能を有する漏電遮断器を含む。)である必要があります。
    • 配線用遮断器(過電流保護機能を有する漏電遮断器を含む。)の過電流素子及び開閉部の数は、1360-12(電線を保護する配線用遮断器の過電流素子及び開閉部の数)の規定に準じる必要があります。
  3. 配線方法
    • 配線は、31章(低圧配線方法)の規定のうち、金属管配線、合成樹脂管配線、金属製可とう電線管配線又はケーブル配線のいずれかによる必要があります。
  4. 手元開閉器
    • 手元開閉器を施設する場合、開閉部の数は1極とします。
    • 手元開閉器を雨線外に施設する場合は、防まつ形防水箱の内部に収める必要があります。
    • 防水箱が金属製の場合、D種接地工事を施す必要があります。

 

コンセントの施設

コンセントの施設は、以下の各号により施設する必要があります。

  1. 接地極付きコンセント
    • コンセントは、接地極付きである必要があります。
  2. D種接地工事
    • コンセントの接地極には、D種接地工事を施す必要があります。
  3. コンセントの選定
    • コンセントの選定は、3597-2表により選定する必要があります。
    • 備考1
      • 電気自動車等充電用コンセントは、(一社)日本配線システム工業会規格JWDS 0033(2011)「EV充電用コンセント・差込プラグ」に準拠したものである必要があります。
    • 備考2
      • 30Aを超えるコンセントについては、電気自動車等の仕様によります。
  4. 抜止式コンセントの禁止
    • 3202-4(用途の異なるコンセント)3202-2表の備考6にある単相100V用の抜止式コンセントは電気自動車用普通充電回路に施設してはいけません。
  5. 雨線外のコンセント
    • コンセントを雨線外に施設する場合は、防まつ形防水箱の内部に収めるか、又は防まつ形である必要があります。
    • 注1
      • 防水箱に収める場合、充電用ケーブルを接続した状態で扉を閉めることができる防水箱を施設する必要があります。
    • 注2
      • 防水箱に収める場合、手元開閉器用防水箱と共用することができます。
    • 注3
      • 第三者からのいたずら防止を目的に、防水箱には鍵が取り付けられるものとするのが望ましいです。
    • 注4
      • 寒冷地においては、防水箱へ収納するのがよいです。
  6. 金属製防水箱の接地工事
    • 防水箱が金属製の場合、D種接地工事を施す必要があります。

コンセントの高さ

コンセント高さは、地表上(床上)1m前後に施設することが推奨されます。

寒冷地においては、積雪の影響を受けない適当な高さに取り付ける必要があります。

充電設備の施設

分岐回路から充電設備の配線

分岐回路から充電設備の配線は、3597-4(分岐回路からコンセントまでの配線)に準じて施設する必要があります。

充電設備の金属製外箱の接地工事

充電設備の金属製の外箱には、1350-2表により接地工事を施す必要があります。

 


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