スポンサーリンク
出典(内線規程(JEAC8001-2022))より
contents
スポンサーリンク
記事のテーマ
電気設備の安全性を確保するための、1,000V以下の放電灯施設に関するルールについて解説する。
放電灯とは?
放電灯とは、ガス放電を利用して発光する照明器具の総称です。蛍光灯や水銀灯、ナトリウム灯などが放電灯に該当します。
1,000V以下の放電灯施設ルール
-
適用範囲
- この節の規定は、管灯回路の使用電圧が1,000V以下の放電灯を屋内に施設する場合に適用されます。
- 前項の放電灯を、屋側又は屋外に施設する場合についても本節の規定を準用します。
-
対地電圧
- 1項の放電灯に電気を供給する電路の対地電圧は、150V以下とする必要があります。
- ただし、住宅以外の場所において、以下の各号により施設する場合は、300V以下とすることができます。
- ① 放電灯は、接触防護措置を施すこと。
- ② 放電灯用安定器は、屋内配線と直接接続して施設すること。
-
分岐回路
- 放電灯は、3605節(配線設計)に規定する分岐回路により使用する必要があります。
-
放電灯への配線
- 屋内配線と放電灯とを接続する部分の配線は、以下の各号により施設する必要があります。(推奨)
- ① 照明器具で行う屋内配線相互の接続は、照明器具内に十分なスペースがある場合に限り、送り配線を1分岐以内で行うものとし、それ以上は、ジョイントボックス又はアウトレットボックスを使用する必要があります。
- ただし、照明器具内に組込まれる専用構造の接続器を有する場合は、その範囲内で分岐することができます。
- ② 照明器具を連結して施設する場合は、以下により行う必要があります。
- a. 配線に用いる電線は、銅1.6mm、半硬アルミ2.3mm、硬アルミ2.0mm以上のIV電線又はケーブルとし、器具内に支持装置を設けるなど安定器と直接接触しないよう施設する必要があります。
- b. 1組の合計容量は、スイッチの定格電流の80%以下とする必要があります。
- 1組とは、1個のタンブラスイッチで点滅できるものをいいます。
- c. 器具の構造は、配線接続箇所の点検ができるものとする必要があります。
- 屋内配線と放電灯とを接続する部分の配線は、以下の各号により施設する必要があります。(推奨)
放電灯用安定器とは?
放電灯用安定器とは、放電灯を点灯させるために必要な電圧や電流を供給する装置のことです。放電灯の種類によって、様々な安定器が使用されます。
放電灯用安定器の施設ルール
-
原則として照明器具内に施設
- 放電灯用安定器は、照明灯用電灯器具などに収める必要があります。
-
外部に施設できる場合
- ただし、照明器具の外部に施設する場合は、堅ろうな耐火性の外箱に収めてあるものを使用し、外箱を造営材から1cm以上はなして堅ろうに取り付け、かつ容易に点検できるように施設する必要があります。
- 放電灯用安定器を雨線外に施設する場合は、屋外用のものを使用する必要があります。
- 屋外用の放電灯用安定器は、正規の取付状態における口出し線が下向きとなるのが普通です。なお、安定器を横向き又は転倒などとして取り付けると、口出し線の引出し部から箱内に浸水するおそれがあるため、口出し線が下向きとなるように取り付ける必要があります。
- 放電灯用安定器は、高温の場所に施設しない必要があります。ただし、高温用のものを使用する場合は、この限りではありません。
放電灯用変圧器とは?
放電灯用変圧器とは、放電灯の点灯に必要な電圧に変換する装置のことです。
放電灯用変圧器の施設ルール
-
管灯回路の使用電圧が300Vを超える場合
- 管灯回路の使用電圧が300Vを超える場合は、放電灯用変圧器を使用する必要があります。
-
絶縁変圧器の使用
- 前号の放電灯用変圧器には、絶縁変圧器を使用する必要があります。ただし、放電管を取り外したときに一次側電路を自動的に遮断するように施設する場合は、この限りではありません。
-
変圧器の個数制限
- 1個の放電灯には、2個以上の変圧器を使用しない必要があります。ただし、変圧器を組み合わせて使用するように設計されたものは、この限りではありません。
-
二次側の点滅器禁止
- 変圧器の二次側には、点滅器を施設しない必要があります。
-
特殊用途及び組み込み型変圧器
- 調光装置付きなどのように特殊な用途に使用するもの及びあらかじめ放電灯用変圧器が照明器具又は1個の容器に組み込まれている場所は、上記3及び4によらないことができます。
管灯回路の配線ルール
-
使用電圧300V以下の場合
- 管灯回路の使用電圧が300V以下の配線は、低圧配線方法の規定に準じて施設する必要があります。
- 電線には、けい光灯電線又は直径1.6mmの軟銅線と同等以上の強さ及び太さの絶縁電線(DV電線及びDE電線を除く。)又はこれと同等以上の絶縁効力のあるものを使用する必要があります。
- ここでいう管灯回路の配線は、放電灯用変圧器が照明器具と一体になっていないものが対象となります。
-
使用電圧300Vを超え1,000V以下の場合
- 管灯回路の使用電圧が300Vを超え1,000V以下の配線は、その施設場所に従い、3220-1表のいずれかの方法による必要があります。
管灯回路の配線ルール(がいし引き配線)
-
がいし引き配線による場合
- 電線に簡易接触防護措置を施し、造営材の下面又は側面に取り付け、かつ、3220-2表により施設する必要があります。
- ただし、技術上やむを得ない場合は、造営材(メタルラス張り、ワイヤラス張り及び金属板張りの造営材を除く。)の上面に取り付けることができます。
- その他の事項は、3105節(がいし引き配線)の規定による必要があります。
がいし引き配線の施設(3220-2表)
がいし引き配線とは、がいしという絶縁体を用いて電線を固定し、配線する方法のことです。
1. 電線相互間の距離
- 電線相互間の距離は、6cm以下とする必要があります。
2. 電線と造営材との距離
- 電線と造営材との距離は、2.5cm以上とする必要があります。
- 湿気の多い場所では、4.5cm以上とする必要があります。
3. 電線支持点間の距離
- 管灯回路の電圧が300Vを超え600V以下の場合、電線支持点間の距離は2m以下とする必要があります。
- 管灯回路の電圧が600Vを超え1,000V以下の場合、電線支持点間の距離は1m以下とする必要があります。
放電灯用安定器・灯具の接地ルール
-
接地工事の必要性
- 放電灯用安定器の外箱及び灯具の金属製部分には、以下の条件に応じて接地工事を施す必要があります。
- ① 管灯回路の使用電圧が高圧で、かつ、放電灯用変圧器の定格二次短絡電流又は回路の動作電流が1Aを超える場合は、A種接地工事
- ② 管灯回路の使用電圧が300Vを超える低圧で、かつ、放電灯用変圧器の定格二次短絡電流又は管灯回路の動作電流が1Aを超える場合は、C種接地工事
- ③ その他の場合は、D種接地工事
- 照明器具類が可搬型で移動電線により屋内配線と接続する場合は、移動電線に3心コード又は3心キャブタイヤケーブルを用い、その1心を接地用とし、かつ、接地極付のコンセント及びプラグを用いて接地すると良いでしょう。
- 放電灯用安定器の外箱及び灯具の金属製部分には、以下の条件に応じて接地工事を施す必要があります。
-
接地工事の省略
- 以下のいずれかに該当する場合は、接地工事を省略することができます。
- ① 管灯回路の使用電圧が対地電圧150V以下のものを乾燥した場所に施設する場合
- ② 管灯回路の使用電圧が300V以下の放電灯を乾燥した場所に施設する場合において、簡易接触防護措置(金属製のものであって、防護措置を施す設備と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施し、かつ、その安定器の外箱及び照明器具の金属製部分が、金属製の造営材と電気的に接続しないように施設する場合
- ③ 管灯回路の使用電圧が300V以下又は変圧器の定格二次短絡電流若しくは回路の動作電流が50mA以下のもので安定器を外箱に収め、かつ、これを照明器具と電気的に接続しないように施設する場合
- ④ 乾燥した場所に施設する木製のショーウィンドウ又はショーケース内に安定器の外箱及びこれと電気的に接続する金属製部分に簡易接触防護措置(金属製のものであって、防護措置を施す設備と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合
- 以下のいずれかに該当する場合は、接地工事を省略することができます。
メタルラス張りなどと放電灯の絶縁ルール
-
木造造営物への施設
- メタルラス張りなどの木造造営物に放電灯(放電灯用安定器、変圧器を含む。)、管灯回路を施設する場合は、3202-11(メタルラス張りなどと電気機械器具との絶縁)並びに3102-8(メタルラス張りなどとの絶縁)により施設する必要があります。
まとめ
- 放電灯の対地電圧は、原則として150V以下にしましょう。
- 住宅以外の場所で300V以下で使用する場合は、接触防護措置を施し、安定器を屋内配線と直接接続しましょう。
- 分岐回路は、規定に従って選定しましょう。
- 配線は、送り配線や連結配線など、状況に応じて適切な方法で行いましょう。
(注)
- この記事は、電気技術規程・解釈に基づいた一般的な情報提供を目的としています。
- 実際の設置にあたっては、必ず専門家にご相談ください。
- 最新の情報については、関連法令をご確認ください。
(キーワード)
放電灯、施設、対地電圧、分岐回路、配線、送り配線、連結配線、ジョイントボックス、アウトレットボックス、電線管、電気工事、電気技術規程、安全
スポンサーリンク
スポンサーリンク