内線規程の解釈と解説【047】|アクセスフロア内のケーブル配線
出典:電気設備の技術基準の解釈 第164条・
アクセスフロアは床下に配線スペースを設けた二重床で、オフィスビルやデータセンターで使われます。床下の配線は、ケーブル工事などの決まりで施設します。場所の区分と使用電線・支持・接続と接地が要点です。電気設備の技術基準の解釈にそって、3つに整理します。
ペン太
ハリタこの記事で押さえる3つのこと
- 床下が点検できる隠ぺい場所かを考え、164-1表で電線を選ぶ。
- 支持点間はケーブル2m・キャブタイヤ1m。被覆を傷めない。
- 接続は接続箱などの器具で。金属部分は接地する。
1. 使用電線の種類
- アクセスフロアの床下は、床パネルを外して容易に点検できるかで場所の区分を考える。点検できる隠ぺい場所は、点検口がある天井裏、戸棚又は押入れ等、容易に電気設備に接近し、又は点検できる隠ぺい場所(解釈第1条第三十号)
- ケーブル工事は、156-1表のすべての施設場所の区分で使える工事
- 電線は164-1表による。ケーブルと3種・4種のキャブタイヤケーブルはどの場合も使える。2種キャブタイヤケーブルやビニルキャブタイヤケーブルなどは、300V以下で展開した場所か点検できる隠ぺい場所だけ(第164条第1項第一号)
- ケーブル工事の低圧配線が弱電流電線や水管・ガス管などと接近・交差するときは、接触しないように施設する(第167条第2項)
ペン太
ハリタ| 使用電圧・場所 | 使える電線(164-1表) |
|---|---|
| 300V以下・点検できる | ケーブル、キャブタイヤケーブル(2種・ビニル・耐燃性ポリオレフィンなども) |
| 300V超 | ケーブル、3種・4種のキャブタイヤケーブルなど |
| 点検できない | ケーブル、3種・4種のキャブタイヤケーブルなど |
- 床下は、容易に点検できるかで場所の区分を考える。
- ケーブル工事は、156-1表のすべての区分で使える。
- 電線は164-1表。2種・ビニルキャブタイヤ等は300V以下の点検できる場所まで。
- 弱電流電線や水管・ガス管とは、接触しないように施設する。
2. 支持・屈曲
- 電線を造営材の下面又は側面に沿って取り付けるときは、支持点間をケーブル2m以下(接触防護措置を施した場所で垂直に取り付けるときは6m以下)、キャブタイヤケーブル1m以下とする(解釈第164条第1項第三号)
- 被覆を損傷しないように取り付ける(第三号)
- 重量物の圧力又は著しい機械的衝撃を受けるおそれがある箇所に施設する電線には、適当な防護装置を設ける(第二号)
- ケーブルの曲げ半径の数値は、第164条には書かれていない
ペン太
ハリタ| 支持・防護 | 決まり(解釈第164条) |
|---|---|
| ケーブルの支持点間 | 2m以下(造営材の下面・側面に沿うとき) |
| 垂直+接触防護措置 | ケーブルは6m以下 |
| キャブタイヤの支持点間 | 1m以下 |
| 重量物・衝撃のおそれ | 適当な防護装置を設ける |
| 取り付けかた | 被覆を損傷しないように |
- 被覆を損傷しないように取り付ける。
- 造営材の下面・側面に沿う支持点間は、ケーブル2m以下・キャブタイヤケーブル1m以下。
- 接触防護措置の場所で垂直に取り付けるケーブルは6m以下。
- 重量物・衝撃のおそれがある箇所は、防護装置を設ける。
- 曲げ半径の数値は、第164条には書かれていない。
3. 接続・コンセント・分電盤・接地
- 電線を接続するときは、電線の電気抵抗を増加させない(解釈第12条)
- ケーブル相互の接続は、コード接続器、接続箱その他の器具を使う。金属被覆のないケーブル相互を第一号・第二号に準じて接続する場合などは例外(第12条第三号)
- 引張強さを20%以上減少させず、接続部分は同等以上の絶縁効力のある接続器を使うか、十分に被覆する(第12条第一号・第二号)
- 使用電圧300V以下では、防護装置の金属製部分、金属製の電線接続箱、電線の被覆に使う金属体にD種接地工事(第164条第1項第四号)。短い防護装置などは省略できる例外がある
- 使用電圧300V超ではC種接地工事。接触防護措置を施すときはD種接地工事でよい(第五号)
- コンセントや分電盤の置き場所について、解釈には個別の決まりはない。点検・操作のしやすさを考え、内線規程の該当箇所でも確かめる
| 思いこみ | 正しくは |
|---|---|
| どの電線でもよい | 164-1表。電圧と場所の区分で決まる |
| 2種も300V超で可 | 300V以下の展開・点検できる隠ぺい場所だけ |
| 開かなくても点検可 | 容易に接近・点検できるかを確かめる |
| 曲げ半径の数値が解釈に | 第164条は「被覆を損傷しないように」 |
| どこでもつないでよい | 接続箱その他の器具を使う |
| 弱電流電線と触れてよい | 接触しないように施設する |
- ケーブル相互は、接続箱その他の器具を使って接続する。
- 電気抵抗を増やさず、引張強さを20%以上減らさず、同等以上の絶縁にする。
- 300V以下は、防護装置の金属製部分などにD種接地。
- 300V超はC種接地(接触防護措置でD種)。
- コンセント・分電盤の置き場所は、解釈に個別の決まりはない。
よくある質問(FAQ)
まとめ|「あとから開けて直せる」ことが前提
アクセスフロア内のケーブル配線は、床下が点検できる場所かを考えて164-1表で電線を選び、支持点間を守り、接続は器具で行って金属部分を接地することが基本です。
| 確認する項目 | 決まり(解釈) |
|---|---|
| 場所の区分 | 容易に点検できるなら点検できる隠ぺい場所(第1条第三十号) |
| 工事の種類 | ケーブル工事は156-1表のすべての区分で使える |
| 使える電線 | 164-1表。2種・ビニルキャブタイヤ等は300V以下の展開・点検できる隠ぺい場所だけ |
| 支持点間 | ケーブル2m以下(垂直+接触防護措置は6m以下)、キャブタイヤ1m以下 |
| 取り付けかた | 被覆を損傷しないように |
| 重量物・衝撃 | 適当な防護装置を設ける |
| ケーブル相互の接続 | 接続箱その他の器具を使う(第12条第三号) |
| 接続の性能 | 電気抵抗を増やさず、引張強さを20%以上減らさず、同等以上の絶縁 |
| 弱電流電線 | 接触しないように施設(第167条第2項) |
| 接地 300V以下 | 防護装置の金属製部分・金属製の接続箱・被覆の金属体にD種 |
| 接地 300V超 | C種(接触防護措置でD種) |
| コンセント・分電盤 | 解釈に個別の決まりはない。内線規程でも確かめる |
電線の選定で押さえること
- 使用電圧が300Vを超えるかどうか。
- 床パネルを外して容易に点検できるか。
- 弱電流電線と接触しない施設。
敷設で押さえること
- 支持点間の距離(ケーブル2m・キャブタイヤ1m)。
- 被覆を損傷しない取り付け。
- 重量物・衝撃の箇所の防護装置。
機器と接続で押さえること
- ケーブル相互を器具で接続しているか。
- コンセント・分電盤の置き場所(内線規程でも確認)。
- 金属製部分の接地工事。
アクセスフロアは「あとから開けられる」ことが最大の利点です。その利点を活かすには、床パネルを外して実際に点検できる状態を保つことが大切です。レイアウト変更が前提の建物ほど、上の表の電線・接続の欄が効いてきます。
ペン太
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