出典:内線規程(JEAC8001-2022)より

塩害を受けるおそれがある設備は「耐塩工事に準じて施工する(推奨)」とされています。押さえるポイントは 「なぜ起こるか(しくみ)/3つの対策」 の2つです。

塩害は塩分の付着→吸湿→絶縁低下腐食漏電というメカニズムで起こり、対策は材料の選定・施工の工夫・保守点検の3本柱という2ポイントの図解

⚡ 先に結論だけ言うと

要点は2つ。①しくみ=飛来した塩分が機器に付着→吸湿して導電化→絶縁低下・腐食・漏電②対策の3本柱=材料の選定/施工の工夫/保守・点検。耐塩工事の要否は 施設者と電気事業者の協議で決めるのが基本。

見習いペン太
見習いペン太
海から離れていれば、塩害は気にしなくていいんですよね?
はりた
はりた
それが油断できないんだ。規程の注記にもあるけど、強い潮風や台風のあとは内陸でも塩害事故が起こることがある。だから「海岸からの距離」だけで判断せず、環境や気象も見て対策を考えるんだよ。

① なぜ起こる?(メカニズム)

  • 潮風・塩分が機器(がいし・端子・金属部)に付着する
  • 付着した塩分が湿気を吸って導電化する
  • 結果として 絶縁低下・漏電・地絡や金属の腐食につながる(海沿いだけでなく強風時は内陸でも)

② 対策の3本柱

潮風の塩分が機器に付着し吸湿して絶縁低下・腐食につながる流れと、材料選定・施工の工夫・保守点検という3つの塩害対策を示す図解

  • ① 材料の選定:耐食金属(ステンレス等)・溶融亜鉛めっき・防食塗装・耐塩用がいし・防水構造・絶縁距離の余裕
  • ② 施工の工夫:屋外は耐塩工事に準じる・隙間の防水・水抜き換気・塩分が溜まりにくい配置・確実な接地
  • ③ 保守・点検:定期的な塩分の清掃/洗浄・絶縁抵抗の測定・腐食/変色のチェック・台風後など環境変化に注意
ここがポイント|要否は協議で、遠隔地でも油断しない
耐塩工事を施すかは 施設者と電気事業者の協議で決めるのが望ましい。海岸線から遠くても気象条件で塩害が起こりうるため、材料・施工・保守の3本柱で備えます。

よくある質問(FAQ)

Q. そもそも塩害ってどんな現象?

A. 空気中を飛んでくる塩分が、がいしや端子・金属部に付着し、湿気を吸って導電性をもつことで起こります。結果として絶縁が低下して漏電・地絡につながったり、金属が腐食したりします。海沿いだけでなく強風時には内陸でも起こることがあります。

Q. 塩害対策の基本は?

A. 「材料の選定(耐食金属・防食塗装・耐塩用がいしなど)」「施工の工夫(屋外は耐塩工事に準じる・防水・湿気対策)」「保守点検(定期的な塩分の清掃・絶縁抵抗測定)」の3本柱です。

Q. 耐塩工事をするかどうかは誰が決めるの?

A. 内線規程では、耐塩工事を施すかどうかは電気設備の施設者と電気事業者との協議で決めることが望ましいとされています。海岸から遠い地域でも気象条件によっては塩害が起こるため、環境をふまえて判断します。