内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【094】|フロアヒーティングなどの施設

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

記事のテーマ

フロアヒーティングの施設基準と安全対策について解説する。

フロアヒーティングとは?

フロアヒーティングとは、床下に発熱体を設置し、床全体を暖める暖房方式のことです。

対地電圧

  • フロアヒーティングなどに電気を供給する電路の対地電圧は、以下の各号による必要があります。
    1. 発熱線を露出する場合
      • 発熱線を露出する場合は、対地電圧を300V以下とする必要があります。
    2. 発熱線を金属管などに収める場合
      • 発熱線を金属管などに収めて施設する場合は、対地電圧を150V以下とする必要があります。
      • ただし、絶縁変圧器を使用し、かつ、管路内部に漏電火災警報器を施設する場合は、この限りではありません。
      • この場合において、漏電火災警報器は、交流(周波数が50Hz又は60Hzのものに限る。)300V以下である必要があります。

発熱線及び過電流遮断器の施設

  • フロアヒーティング及びこれに附属する発熱線に接続する電線は、熱のための電線の温度を容易に検出できるように施設する必要があります。
  • 発熱線は、MIケーブルにより施設する必要があります。
  • 発熱線は、MIケーブル又は3542-9(発熱線の規格)の規定に適合する必要があります。
  • 発熱線は、その温度が80℃を超えないように施設する必要があります。ただし、加熱対象物の性質又は発熱線の種類により、発熱線の温度を120℃以下とすることができます。
  • 発熱線は、人か触れるおそれがないように、かつ、損傷を受けるおそれがないように施設する必要があります。
  • 発熱線は、他の電気設備、弱電流電線、光ファイバーケーブル又は水管、ガス管若しくはこれらに類するものに電気的、磁気的又は熱的な障害を及ぼさないように施設する必要があります。
  • 発熱線は、施設場所及び被加熱物に接近しないように施設する必要があります。
  • 発熱線相互又は発熱線と電線を接続する場合は、発熱線の工事方法による必要があります。
  • 発熱線は、接続管、その他の器具を使用するか、又はろう付けする必要があります。
  • 発熱線などを堅ろうな絶縁物をコンクリート内に施設する場合、発熱線を金属管又は合成樹脂管に収め、3110節(金属管配線)又は3115節(合成樹脂管工事)の規定に準じて施設する必要があります。
  • 発熱線は、次により施設する必要があります。
    • a. 発熱線をがいしで支持し、かつ、次により施設する必要があります。
      • i. 発熱線は、取扱者以外の者が容易に立ち入る場所又は人により発熱線を損傷するおそれがない場所に施設する必要があります。
      • ii. 発熱線は、露出場所に施設する必要があります。
      • iii. 3515-10(加熱線などの規格)の規定に適合するものである必要があります。
      • iv. 発熱線は、次により施設する必要があります。
        • a. 発熱線は、接続点を設けないように施設する必要があります。
        • b. 発熱線に接続するボックスは、鋼板で作るか又は堅ろうな合成樹脂製である必要があります。
        • c. 発熱線は、その温度が120℃を超えないように施設する必要があります。
        • d. 発熱線は、耐熱性を有する金属管又は【 】に収める必要があります。
        • e. 発熱線は、堅ろうな絶縁物であって耐熱性のものの中に施設する必要があります。
        • f. 発熱線相互又は発熱線と電線を接続する場合は、電流による接続部分の温度上昇が接続部分以外の温度と著しく高くならないようにし、かつ、次による必要があります。
        • g. 接続部分は、接続管その他の器具を使用し、又はろう付けする必要があります。
        • h. 接続部分は、鋼板製又は堅ろうな合成樹脂製である必要があります。
        • i. 接続部分は、発熱線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるもので十分被覆する必要があります。

口出し線の施設

  • フロアヒーティングなどに用いる発熱線の口出し線は、以下の各号により施設する必要があります。
    1. 口出し線の種類
      • 口出し線は、MIケーブル、ビニルキャブタイヤケーブル又はクロロプレンキャブタイヤケーブルとする必要があります。
      • ただし、3542-2(発熱線及び過電流遮断器の施設)3項の規定に適合するものであって、加熱対象物の性質又は発熱線の種類により、口出し線の温度を120℃以下とする場合は、この限りではありません。
    2. 口出し線の接続
      • 口出し線は、発熱線と口出し線との接続部分の温度が著しく高くならないように施設する必要があります。
      • 口出し線は、金属管又は金属製のボックスに収めるか、又は接続部分を耐熱性の金属製のもので覆う必要があります。
      • 口出し線は、接続部分をろう付けするか、又は接続管を使用して施設する必要があります。
      • 口出し線は、接続部分において電気的に完全に接続する必要があります。
    3. 口出し線の絶縁
      • 口出し線の絶縁は、接続部分を絶縁テープ、絶縁チューブ、絶縁性のテープ又はブチルゴムのケーブルにより行い、かつ、接続部分を金属管に収める必要があります。

発熱線の接続

  • フロアヒーティングなどに用いる発熱線の接続は、以下の各号により施設する必要があります。
    1. 接続部分の温度
      • 接続部分の温度が接続部分以外の温度と著しく高くならないようにし、かつ、次による必要があります。
    2. 接続方法
      • 接続部分は、接続管その他の器具を使用し、又はろう付けする必要があります。
    3. 接続部分の防護
      • 接続部分は、鋼板製又は堅ろうな合成樹脂製である必要があります。
    4. 絶縁
      • 接続部分は、発熱線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるもので十分被覆する必要があります。

電熱ボード又は電熱シートの施設

  • フロアヒーティングなどに用いる電熱ボード又は電熱シートは、3542-2(発熱線及び過電流遮断器の施設)2項までの規定に準じるほか、電熱ボード又は電熱シートは、電気用品安全法の適用を受けるものである必要があります。

開閉器及び過電流遮断器

  1. 開閉器及び過電流遮断器の施設
    • フロアヒーティングなどに電気を供給する電路には、専用の開閉器及び過電流遮断器を各極(過電流遮断器にあっては、多線式電路の中性極を除く)に施設する必要があります。
    • ただし、過電流遮断器が開閉機能を有するものである場合は、過電流遮断器のみとすることができます。
  2. 屋外に施設する場合の防雨・防湿対策
    • 前項の開閉器及び過電流遮断器を屋外に施設する場合、以下のいずれかにより施設する必要があります。
      • a. 施設場所に応じ、雨水などの浸入を防止する構造のものを使用する必要があります。
      • b. 1100-1(用語)(防湿形)、⑩(防雨形)、⑩(防まつ形)、⑩(防浸形)により選定する必要があります。

接地

  • フロアヒーティングなどに施設する発熱線の金属管又は金属製のボックスにあっては、D種接地工事を施す必要があります。
  • ただし、次の場合は、この限りではありません。
      1. 電気温床などを施設する場所が、取扱者以外の者が容易に立ち入る場所又は人により発熱線を損傷するおそれがない場所でない場合。
      1. 電気温床などを施設する場所が、乾燥した場所である場合。
      1. 電気温床などを箱内に施設する場合であって、発熱線相互の間隔が10cm以上である場合。
      1. 加熱物と箱の壁面との離隔距離が1.5cmまで減じることができる場合。
  • 発熱線を箱内に施設する場合は、発熱線と箱の壁面との離隔距離は、1cm以上とする必要があります。

漏電遮断器

  • フロアヒーティングなどに用いる発熱線に電気を供給する電路には、漏電遮断器を施設する必要があります。
  • ただし、次の場合は、この限りではありません。
    • a. 発熱線に電気を供給する電路が、3540-3(発熱線の施設)3項又は4項の規定により施設する場合。
    • b. 発熱線に電気を供給する電路が、対地電圧が30V以下で乾燥した場所に施設する場合。
    • c. 発熱線に電気を供給する電路が、3540-3(発熱線の施設)6項ただし書の規定により施設する場合。
  • 発熱線に電気を供給する電路が、発熱線に施設する漏電遮断器にあっては、定格感度電流が15mA以下、動作時間が0.1秒以下、電流動作形とします。
  • 上記の漏電遮断器を施設することが困難な場合、漏電火災警報器を施設する必要があります。

発熱線の規格

  • フロアヒーティングなどに用いる発熱線(表皮電流加熱装置に使用するものを除く)は、JIS C 3651(2014)「ヒーティング施設の施工方法」の「附属書A 発熱線等」に規定する第2種発熱線に係るものに適合する必要があります。
  • 注釈
    • 第2種発熱線は、主にプラスチックシースを施したケーブル状のもので、露出工法以外の工法による施設場所に使用します。

口出し線の規格

  • フロアヒーティングなどに使用する発熱線の口出し線は、以下の各号に適合する必要があります。
    1. 導体
      • 導体は、軟銅線を素線とした断面積が0.75mm²以上のより線であって、絶縁体にブチルゴム混合物を使用するものは、すず又は鉛合金のめっきを施したものとする必要があります。
    2. 絶縁体
      • 絶縁体は、以下のいずれかに適合する必要があります。
        • a. 材料は、耐熱ビニル混合物、架橋ポリエチレン混合物、エチレンプロピレンゴム混合物又はブチルゴム混合物であって、電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈別表第一附表第十四に規定する試験を行ったとき、これに適合する必要があります。
        • b. 厚さは、絶縁体に耐熱ビニル混合物、架橋ポリエチレン混合物又はエチレンプロピレンゴム混合物を使用するものにあっては0.8mm以上、絶縁体にブチルゴム混合物を使用するものにあっては1.1mm以上である必要があります。
    3. 外装
      • 外装は、以下のいずれかに適合する必要があります。
        • a. 材料は、耐熱ビニル混合物であって、電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈別表第一附表第十四に規定する試験を行ったとき、これに適合する必要があります。
        • b. 厚さは、絶縁体に耐熱ビニル混合物、架橋ポリエチレン混合物又はエチレンプロピレンゴム混合物を使用するものにあっては1.2mm以上、絶縁体にブチルゴム混合物を使用するものにあっては、1.0mm以上である必要があります。ただし、外装の上にポリアミドを0.2mm以上の厚さに被覆するものにあっては、0.2mmを減じた値とすることができます。

まとめ

  • フロアヒーティングの施設には、対地電圧、発熱線及び過電流遮断器の施設など、様々な安全対策が必要
  • 各項目について、規定の条件を満たすように施設する

(キーワード)

フロアヒーティング、施設基準、電気工事、安全対策