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内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【093】|コンクリート養生線の施設

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

🧱コンクリート養生線の施設基準と安全対策

冬期や低温下のコンクリート打設では、適切な温度管理がコンクリートの強度や耐久性に大きな影響を与えます。そこで用いられるのが「コンクリート養生線」です。本記事では、コンクリート養生線の施設基準安全対策について詳しく解説します。


🔍コンクリート養生線とは?

コンクリート養生線とは、コンクリートの硬化を促進するために使用される電気式の発熱線です。通電により発熱し、コンクリート内部の温度を適切に保つことで、冬季や低温時の養生品質を確保します。


⚡対地電圧の制限

安全確保のため、コンクリート養生線に電気を供給する電路の対地電圧は300V以下に制限されています。

✅感電事故のリスクを抑えるための重要な基準です。


🔥発熱線の施設基準

✅使用できる発熱線の種類

以下のいずれかに適合する発熱線を使用する必要があります。

種類 基準
電気温床線 電気設備技術基準 第3540-8条
発熱線 第3542-9条の規格に適合
MIケーブル JIS適合品であることが前提

✅発熱線の配置方法

  • コンクリート内部に埋設しない場合

    • 発熱線相互の間隔は5cm以上を確保

    • 損傷の恐れがないように設置

✅適切な間隔確保により、熱ムラや過熱事故を防止できます。


🔌開閉器および過電流遮断器の設置基準

✅基本ルール

コンクリート養生線を接続する電路には、以下を各極ごと(※中性極は除く)に設ける必要があります。

  • 専用開閉器

  • 過電流遮断器

これにより、異常電流による火災・感電リスクを防止します。

✅開閉器を省略できる例外

以下のいずれかの条件に該当する場合、専用開閉器の設置は省略可能です。

条件 内容
接続方式 移動電線と屋内・屋側・屋外配線を差込接続器等で接続する場合
遮断器の機能 過電流遮断器に開閉機能がある場合

⚠️ 注記:開閉器は省略可能でも、過電流遮断器の設置は必須です。


✅まとめ|コンクリート養生線施設のポイント

項目 基準・注意点
対地電圧 300V以下
発熱線の種類 電気温床線・発熱線(規格品)・MIケーブル
発熱線の配置 埋設しない場合は間隔5cm以上
遮断器・開閉器 各極に設置(中性極除く)、例外あり
開閉器の省略条件 差込接続器の使用/開閉機能付き遮断器を使用
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