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内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【107】|電線異常温度

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

電線異常温度検知装置とは?設置基準と安全上の注意点を徹底解説

見習いペン太
見習いペン太
最近「電線異常温度検知装置」っていうのを現場で見かけたんですけど、それってどんな役割があるんですか?

はりた
はりた
それは、電線が異常に熱くなったときにいち早く気づいて警報を出してくれる安全装置だよ。火災や事故の予防にすごく重要なんだ。


電線異常温度検知装置の概要

電線異常温度検知装置は、電線の異常な温度上昇を早期に検知し、警報を発することで火災や事故のリスクを未然に防ぐための装置です。特に高圧または特別高圧の電線を扱う現場では、その有効性が高く評価されています。


適用対象と使用条件

対象範囲

この装置の設置基準は、「検知線が電線と接触して異常温度を検知するタイプ」の電線異常温度検知装置に適用されます。

使用電圧の規定

  • 装置に電気を供給する電路の電圧:低圧に限定されています。

  • 検知線に電気を供給する場合:使用電圧は30V以下とし、安全性を確保します。


設置方法と安全対策

見習いペン太
見習いペン太
設置する時って、ただ取り付けるだけじゃダメなんですね。特別なルールがあるんですか?

はりた
はりた
もちろん。特に高圧の電線に使うときは、継電器や接地工事などの細かい安全基準があるから注意が必要だよ。

高圧または特別高圧電線への設置

高圧や特別高圧の電線に検知線を設ける場合、以下の設備を併設する必要があります。

  • 継電器:交流300V以下で動作するもの、または同等の保護装置を設置します。


検知線の仕様と技術基準

適合規格

検知線は、JIS 3586-4(検知線の規格)に適合する製品を使用する必要があります。


接地工事の必要性

継電器・供給電線に関する接地

高圧・特別高圧の電線に設置される検知線や、そこに接続される電線・継電器等にはA種接地工事が必要です。

端子箱・警報装置の金属部分

検知線が接続される端子箱や警報装置の金属部分にはD種接地工事を施さなければなりません。


まとめ:設置前に確認すべきポイント

見習いペン太
見習いペン太
ちゃんと規格や接地も確認しないと…!

はりた
はりた
その通り。安全装置だからこそ、基準を守って正しく設置することがいちばん大切なんだよ。

電線異常温度検知装置の設置には、使用電圧や接地方法、検知線の品質など、厳格な基準が設けられています。特に高圧・特別高圧の電路に設ける際は、法令に基づいた適切な施工が必要です。

電気工事における安全対策の要として、検知装置の正しい理解と確実な施工が求められます。


この記事のキーワード:
電線異常温度検知装置、施設基準、電気工事、安全対策、検知線、接地工事

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