出典(内線規程(JEAC8001-2022))より
この記事に書かれていること
1361-1 雷保護装置の取付け
1. 住宅用分電盤内に雷保護装置を施設する場合は,次の各号によること。
〔注1〕電気機械器具に対する保護効果は,雷保護装置の性能と雷の大きさ及び雷の侵入経路などによる。(資料1-3-16参照)
〔注2〕雷保護装置を施設する場合にあっては,襲雷頻度を考慮すること。(資料1-3-15参照)
① 雷保護装置の施設箇所は,引込口装置の負荷側とすること。
② 引込口装置は,過電流保護機能を有する漏電遮断器であること。
2. 〔集中接地端子の施設〕
前項の住宅用分電盤は,集中接地端子を備えたものであること。(勧告)
〔注〕集中接地端子については1365-9(住宅用分電盤の構造など)3項を参照のこと。
1361-2 雷保護装置の規格
1361-1(雷保護装置の取付け)の規定により施設する雷保護装置は,(一社)日本配線システム工業会規格JWDS0007-付3(2013)「避雷機能付住宅用分電盤」に定める雷保護装置の性能を満足すること。
〔注1〕JWDS0007-付3(2013)「避雷機能付住宅用分電盤」による雷保護装置の主な定格値及び性能については,資料1-3-16を参照のこと。
〔注2〕エネルギーの大きな雷が発生する地域(日本海沿岸等)においては, より大きな公称放電電流及び最大放電電流を有する雷保護装置を選択することが望ましい。
1361-3 雷保護装置などの施設方法
1. 雷保護装置には,次の各号により接地工事を施すこと。
① 接地抵抗値は,D種接地工事に準じること。
② 接地線は,IV電線又はこれと同等以上の絶縁効力のある銅電線であって,直径2.6mm(断面積5.5㎟)以上のものを使用すること。
③ 雷保護装置から接地極に至る接地線はできるだけ短くすること。
④ 接地線は,人が触れるおそれがないように施設する場合を除き,電気用品安全法の適用を受ける合成樹脂管(厚さ2mm未満の合成樹脂管及びCD管を除く。)などに収めること。
2. 〔集中接地端子〕
雷保護装置を施設した分電盤内の分岐回路に施設する電気機械器具であって,1350-2(機械器具の金属製外箱などの接地)の規定により接地工事を施す接地線及び3202-3(接地極付コンセントなどの施設)の規定により施設したコンセントの接地極などに施す接地線は,分電盤内の集中接地端子に接続し,かつ,集中接地端子と雷保護装置とを接続する接地線の長さは,50㎝以下とすること。(勧告)
〔注1〕接地工事を施した電気機械器具の接地線と雷保護装置の接地線とは,集中接地端子に接続し共用することを示している。
〔注2〕多心ケーブルの1心を接地線として施設するか,ケーブル配線にⅣ 電線などを使用した接地線を沿わせて施設するなど,接地線と配線は近接させて施設することが望ましい。
〔注3〕電気機械器具の接地線を集中接地端子に接続することによる雷サージの抑制効果については資料1-3-17を参照のこと。