内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【056】|LED照明

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

記事のテーマ

電気設備の安全性を確保するための、LED照明器具の施設に関するルールについて解説する。

LED照明器具とは?

LED照明器具とは、発光ダイオード(LED)を光源とする照明器具のことです。省エネルギーで長寿命なため、一般家庭から商業施設まで広く普及しています。

LED照明器具の施設ルール

  1. 適用範囲

    • この節の規定は、LED照明器具を屋内に施設する場合に適用されます。
    • LED制御装置をLED照明器具の外部に施設する場合は、LED制御装置も含めて適用されます。
    • 前項のLED照明器具を、屋側又は屋外に施設する場合についても本節の規定を準用します。
  2. 対地電圧

    • LED照明器具に電気を供給する電路の対地電圧は、150V以下とする必要があります。
    • ただし、住宅以外の場所において、以下の各号により施設する場合は、300V以下とすることができます。
      • ① LED照明器具に、接触防護措置を施すこと。
      • ② LED照明器具(LED制御装置をLED照明器具の外部に施設する場合はLED制御装置)は、屋内配線と直接接続して施設すること。
  3. 分岐回路

    • LED照明器具は、3605節(配線設計)に規定する分岐回路により使用する必要があります。
  4. LED照明器具への配線

    • 屋内配線とLED照明器具(LED制御装置をLED照明器具の外部に施設する場合はLED制御装置)とを接続する部分の配線は、以下の各号により施設する必要があります。(推奨)
      • ① 照明器具で行う屋内配線相互の接続は、照明器具内に十分なスペースがある場合に限り、送り配線を1分岐以内で行うものとし、それ以上は、ジョイントボックス又はアウトレットボックスを使用する必要があります。
      • ただし、照明器具内に組込まれる専用構造の接続器を有する場合は、その範囲内で分岐することができます。
      • ② 照明器具を連結して施設する場合は、以下により行う必要があります。
        • a. 配線に用いる電線は、直径1.6mm以上のIV電線又はケーブルとし、器具内に支持装置を設けるなどLED制御装置と直接接触しないよう施設する必要があります。
        • b. 1個の点滅器で点滅するLED照明器具の数量は、点滅時に瞬間的に流れる大きな電流を考慮して選定する必要があります。
        • c. 照明器具の構造は、配線接続箇所の点検ができるものとする必要があります。

LED制御装置の施設ルール

  1. 原則としてLED照明器具の内部に施設

    • LED制御装置は、LED照明器具の内部に収める必要があります。
  2. 外部に施設できる場合

    • ただし、以下の各号による場合は、LED制御装置をLED照明器具の外部に施設することができます。
      • ① 堅ろうな耐火性の外箱に収めてあるものを使用し、外箱を造営材から1cm以上はなして堅ろうに取り付け、かつ容易に点検できるように施設する必要があります。
      • ② LED制御装置を、雨線外に施設する場合は、屋外用のものを使用する必要があります。
        • 屋外用のLED制御装置は、正規の取付状態における口出し線が下向きとなるのが普通です。なお、LED制御装置を横向き又は転倒などとして取り付けると、口出し線の引出し部から箱内に浸水するおそれがあるため、口出し線が下向きとなるように取り付ける必要があります。
      • ③ LED制御装置は、高温の場所に施設しない必要があります。ただし、高温用のものを使用する場合は、この限りではありません。
      • ④ 定格二次電圧が300V以下のものである必要があります。

LED制御装置とLED照明器具間の配線ルール

  1. 一般的な配線

    • LED制御装置を照明器具の外部に施設する場合、LED制御装置とLED照明器具との間の配線は、低圧配線方法の規定に準じて施設する必要があります。
    • 電線には、けい光灯電線又は直径1.6mmの軟銅線と同等以上の強さ及び太さの絶縁電線(DV電線及びDE電線を除く。)又はこれと同等以上の絶縁効力のあるものを使用する必要があります。
  2. ショーウィンドウ・ショーケース内の配線

    • LED制御装置をLED照明器具の外部に施設し、LED制御装置とLED照明器具との間の配線をショーウィンドウ、ショーケース及びこれらに類するものの内部に施設する場合は、ショーウィンドウ、ショーケース及びこれらに類するものの内部配線の規定に準じて施設する必要があります。
    • 加えて、以下の各号による必要があります。
      • ① 電線には、LED制御装置の口出し線又はLED照明器具の口出し線との接続点以外に接続点を設けてはいけません。
      • ② 電線の接続点は、造営材から離して施設する必要があります。

エスカレーター内のLED照明とは?

エスカレーター内には、安全確保や美観向上のためにLED照明が設置されていることがあります。これらの照明器具を適切に制御するためには、LED制御装置とLED照明器具間の配線を適切に行う必要があります。

エスカレーター内のLED制御装置とLED照明器具間の配線ルール

  1. 適用条件

    • LED制御装置をLED照明器具の外部に施設し、LED制御装置とLED照明器具との間の配線をエスカレーター内に施設する場合(乾燥した場所であって、点検できる隠ぺい場所に施設するものに限る。)は、以下の各号による必要があります。
  2. 配線方法

    • 3218-5(LED制御装置とLED照明器具との間の配線)による他、電線ごとにそれぞれ別個の軟質ビニルチューブに収める必要があります。
    • 軟質ビニルチューブは、日本工業規格JIS C 2415(1994)「電気絶縁用押出しチューブ」の「6 検査」に適合するものである必要があります。
    • 電線には、LED制御装置の口出し線又はLED照明器具の口出し線との接続点以外に接続点を設けてはいけません。
    • 電線と接触する金属製の造営材には、D種接地工事を施す必要があります。

LED制御装置とLED照明器具の配線ルール

  1. 他の配線などとの離隔距離

    • LED制御装置をLED照明器具の外部に施設する場合であって、LED制御装置とLED照明器具との間の配線が他の配線、弱電流電線、光ファイバケーブル、金属製水管、ガス管若しくはこれらに類するものと接近し、又は交差する場合は、直接接触しないように施設する必要があります。

LED照明器具の屋外施設ルール

  1. 屋外形の使用

    • 屋側又は屋外に施設するLED照明器具は、屋外形のものを使用する必要があります。
    • ただし、雨線内で使用する場合又は適切な防水箱などに収めて使用する場合は、この限りではありません。

LED照明器具の接地とは?

LED照明器具の金属製部分を接地することで、漏電による感電事故を防ぎ、安全性を確保します。

LED照明器具の接地ルール

  1. LED照明器具の金属製部分の接地

    • LED照明器具の金属製部分には、LED制御装置をLED照明器具の外部に施設する場合を除き、機械器具の金属製外箱などの接地により接地工事を施す必要があります。
    • LED照明器具が可搬型で移動電線により屋内配線と接続する場合は、移動電線に3心コード又は3心キャブタイヤケーブルを用い、その1心を接地用とし、かつ、接地極付のコンセント及びプラグを用いて接地すると良いでしょう。
  2. LED制御装置を外部に施設する場合の接地

    LED制御装置をLED照明器具の外部に設置する場合、感電防止のため、原則としてD種接地工事が必要です。ただし、以下の3つのケースでは接地工事を省略できます。

    1. LED制御装置とLED照明器具間の回路の対地電圧が150V以下で、乾燥した場所に設置する場合。
    2. 乾燥した場所に設置し、簡易接触防護措置を施し、かつLED制御装置の外箱とLED照明器具の金属部分が金属製の造営材と電気的に接続しないように設置する場合。
    3. 乾燥した場所にある木製のショーウィンドウまたはショーケース内に設置し、LED制御装置の外箱と電気的に接続する金属部分に簡易接触防護措置を施す場合。

メタルラス張りなどとLED照明器具の絶縁ルール

  1. 木造造営物への施設

    • メタルラス張りなどの木造造営物にLED照明器具を施設する場合は、3202-11(メタルラス張りなどと電気機械器具との絶縁)並びに3102-8(メタルラス張りなどとの絶縁)により施設する必要があります。

まとめ

  • LED照明器具は、原則として対地電圧150V以下で使用しましょう。
  • 住宅以外の場所で300V以下で使用する場合は、接触防護措置を施し、屋内配線と直接接続しましょう。
  • 分岐回路は、規定に従って選定しましょう。
  • 配線は、送り配線や連結配線など、状況に応じて適切な方法で行いましょう。

(注)

  • この記事は、電気技術規程・解釈に基づいた一般的な情報提供を目的としています。
  • 実際の設置にあたっては、必ず専門家にご相談ください。
  • 最新の情報については、関連法令をご確認ください。

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