電気設備の情報発信をするハリネズミ
この記事を書いた人
はじめまして、ハリタといいます。 電気設備の計画や設計、むずかしいと感じたことはありませんか? 「先輩に聞けない」「相談できる人がいない」 ――そんな悩みを抱える方の力になりたくて、このサイトを立ち上げました。 現場で迷ったとき、ふと立ち寄ってヒントが得られるような、そんな場所を目指しています。 あなたのモヤモヤが少しでも晴れることを願って――どうぞよろしくお願いします。
内線規程の解説 PR

内線規程の解釈と解説【112】|電気自動車等から電気を供給するための設備等の施設

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

🚗🔌電気自動車から家に電気を!供給設備の安全ルールまとめ

見習いペン太
見習いペン太
最近よく聞く「電気自動車から家に電気を送る設備」って安全面で何に気をつければいいの?

はりた
はりた
いい質問だねペン太!災害時の非常用電源としても注目されてるけど、設置にはしっかりルールがあるんだよ。


✅ そもそも「電気自動車などからの電気供給設備」とは?

電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド(PHV)、燃料電池車(FCV)などから、建物(住宅や施設)に電気を供給する設備のことです。

主に非常用電源として活用され、災害時の停電対策にも有効です。


📘 対象となる設備の範囲は?

この基準が適用されるのは、EVなどから「一般用電気工作物」へ電気を送るための設備です。


⚡ 安全確保のための基本ルール

1. 対地電圧の制限

感電を防ぐため、電路の対地電圧には制限があります。
→ 規定値を超えないよう、設計段階で確認が必要です。


2. 屋側・屋外の配線について

屋外や屋側の配線は、屋内配線と同等の安全性を確保しなければなりません。
→「屋内」の規定を準用すること。


3. 電気自動車と建物の接続部

EVと供給設備をつなぐケーブルは、感電防止のため外箱を取り除く必要があります。
→ 特定の構造・安全性能を満たすケーブルなら、外箱付きでもOKです。


4. 漏電対策(地絡時の遮断)

漏電が起きた場合は、自動的に電路を遮断する装置を設ける必要があります。
→ 感電・火災のリスクを減らせます。


5. 過電流保護

短絡などに備えて、過電流遮断器の設置が必須です。
→ 配線や設備を守るための重要な保護機能!


6. 発電の停止対策

特に発電の早期停止が必要なケースでは、負荷の不均衡による中性線への過電流に注意。
→ 過電流防止の工夫が必要です。


🛠️ 電気自動車まわりの配線方法と注意点

配線方式は?

ケーブル配線方式が基本ですが、
乾燥した屋内なら、内線規程3501-1表に基づいた工法もOK。


接地工事も忘れずに!

【対象】
機器の鉄台、金属外箱、架台など

【方法】
→ 内線規程1350-2表に基づいて接地工事を実施

【接地線の太さ】
→ D種接地:1.6mm以上のIV電線またはCVケーブルが推奨されます。


✅ 最後に:この記事のまとめ

項目 内容
電気供給対象 EV・PHV・FCVなどから住宅・施設へ
電路の安全 対地電圧の制限、漏電・過電流遮断が必須
配線 ケーブル配線推奨/乾燥屋内は例外あり
接地 鉄台・外箱などにD種接地工事を実施
使用例 災害時の非常用電源として注目
電気設備の情報発信をするハリネズミ
この記事を書いた人
はじめまして、ハリタといいます。 電気設備の計画や設計、むずかしいと感じたことはありませんか? 「先輩に聞けない」「相談できる人がいない」 ――そんな悩みを抱える方の力になりたくて、このサイトを立ち上げました。 現場で迷ったとき、ふと立ち寄ってヒントが得られるような、そんな場所を目指しています。 あなたのモヤモヤが少しでも晴れることを願って――どうぞよろしくお願いします。
関連する記事